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建築施工

令和8年度 一級建築士 学科 直前完全模試【施工】25問|本試験形式

いよいよ明日、令和8年度一級建築士学科試験の本番です。この記事は、本試験の学科V「施工」と同じ25問構成で作成した、完全オリジナルの直前模試です。実際の過去問・市販模試の文章を転載したものではなく、頻出論点と令和8年度の新出論点を踏まえて筆者が独自に作問したものですので、この模試がそのまま的中することを保証するものではありません。あくまで直前期の最終確認・知識の総点検としてご活用ください。

本試験では学科IV(構造30問)・学科V(施工25問)が同一の試験時間(165分)の中で出題されます。施工25問だけを解く場合の目安時間は75分程度(構造にも同程度の時間が必要になることを踏まえた配分)です。今回の模試も、本番同様に時間を計りながら解いてみることをおすすめします。判断に迷う問題に時間をかけすぎず、解ける問題から確実に得点し、残り時間で見直すという進め方が有効です。

なお、選択肢の正誤は「一切」「常に」「例外なく」といった断定的な言葉づかいでは判断できないように作問しています。本試験と同様に、数値・主語・因果関係・適用範囲の正確な知識で正誤を見極める必要がある点にご注意ください。


直前模試25問

問1 総合仮設計画と関連法令手続の複合

工事の総合仮設計画及びこれに関連する法令上の手続に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 仮設事務所・作業員詰所・資材置場等の配置計画にあたっては、資材の搬入動線と作業員の通行動線が交錯しないように計画した。
  2. 特定建設資材を使用する床面積の合計80m²以上の建築物の解体工事を行うにあたり、工事着手の7日前までに、発注者から都道府県知事への分別解体等の計画等の届出が行われていることを元請業者として確認した。
  3. 山留め工事に先立ち、隣地境界の現況測量や近隣工作物の事前調査を行い、記録を残した。
  4. 総合仮設計画は施工計画の一部であるため、分別解体等の計画に関する届出書類の作成・提出義務は、発注者ではなく元請業者が一貫して負うものと整理した。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。動線計画は労働災害防止・作業効率の両面から重要な検討事項です。
  2. 適当。建設リサイクル法に基づく対象建設工事(解体工事は床面積の合計80m²以上)では、工事に着手する日の7日前までに、発注者が都道府県知事等へ分別解体等の計画等を届け出る義務があります。
  3. 適当。近隣工作物の事前調査・記録は、近隣紛争の防止・原因究明の観点から施工計画の初期段階で行うべき基本事項です。
  4. 最も不適当です。建設リサイクル法上の分別解体等の計画の届出義務者は発注者であり、元請業者ではありません。元請業者は発注者に対して届出に必要な事項を書面で説明する義務を負いますが、届出そのものの提出義務者を元請業者に置き換えている点が誤りです。

問2 ネットワーク工程表の計算

作業A〜Fからなる工事において、Aの完了後にC、Cの完了後にF、Bの完了後にD、Dの完了後にF、Bの完了後にEが続くものとし(A・Bは同時に開始できる)、各作業の所要日数をA=3日、B=5日、C=4日、D=2日、E=6日、F=3日とする。このときクリティカルパスの日数として、最も適当なものはどれか。

  1. 10日
  2. 11日
  3. 14日
  4. 15日

解答・解説

正答は2です。

各経路の日数を合計すると、A→C→F経路は3+4+3=10日、B→D→F経路は5+2+3=10日、B→E経路は5+6=11日となります。クリティカルパスは全経路のうち所要日数が最大となる経路であるため、B→E経路の11日がクリティカルパスの日数です。

  1. 不適当。A→C→F経路またはB→D→F経路の日数であり、最大の経路ではありません。
  2. 最も適当です。B→E経路の合計日数がクリティカルパスとなります。
  3. 不適当。各経路の日数を単純に足し合わせるなど、経路の組み方を誤った場合に生じやすい数値です。
  4. 不適当。全作業日数(3+5+4+2+6+3=23日の一部を誤って合算するなど)を誤って積算した場合に生じやすい数値です。

問3 品質管理(ISO9001とQC7つ道具の複合)

品質管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. ISO9001に基づく品質マネジメントシステムは、工事目的物の検査結果だけでなく、施工プロセス全体を管理の対象とする考え方に立っている。
  2. パレート図は、不良項目や不具合の原因別発生件数を大きい順に並べ、累積比率を折れ線で示すことで、重点的に対策すべき項目を把握するために用いられる。
  3. 特性要因図は、結果(特性)に対してどのような要因が関係しているかを、魚の骨のような形に整理して分析するために用いられる。
  4. 管理図で用いる上方・下方の管理限界線は、あらかじめ定めた規格値(仕様書に定められた許容範囲の上限・下限)をそのまま用いるものであり、工程のデータそのものから統計的に算出するものではない。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。品質マネジメントシステムはプロセスアプローチを基本とする考え方です。
  2. 適当。パレート図の用途として正しい記述です。
  3. 適当。特性要因図(フィッシュボーン図)の用途として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。管理図の管理限界線は、規格値(仕様書上の許容範囲)とは別の概念であり、工程から得られたデータのばらつき(標準偏差等)に基づいて統計的に算出されるものです。規格値をそのまま管理限界線として用いるという記述は、管理限界線と規格値という異なる概念を取り違えており誤りです。

問4 安全管理(届出・選任要件の複合)

労働安全衛生法に基づく安全管理体制に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者からなる作業員数が常時50人以上となる建設工事の現場において、統括安全衛生責任者を選任しなければならない。
  2. 高さ5m以上の足場の組立て、解体又は変更の作業については、足場の組立て等作業主任者技能講習を修了した者のうちから、作業主任者を選任しなければならない。
  3. つり足場、張出し足場又は高さ2m以上の構造の足場の組立て、解体又は変更の作業に労働者を従事させるときは、当該作業に係る業務について、特別の教育を行わなければならない。
  4. 統括安全衛生責任者を選任した事業者は、その事業場に元方安全衛生管理者を選任する必要はなく、統括安全衛生責任者が単独で現場の安全衛生管理業務を行う。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。統括安全衛生責任者の選任要件(一定規模以上の混在作業現場)として正しい記述です。
  2. 適当。足場の組立て等作業主任者の選任要件として正しい記述です。
  3. 適当。足場の組立て等の業務に係る特別教育の対象として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。統括安全衛生責任者を選任した事業者は、その者を補佐して技術的事項を管理させるため、別途元方安全衛生管理者を選任しなければなりません。統括安全衛生責任者が単独で業務を行うという記述は、元方安全衛生管理者の存在を欠落させており誤りです。

問5 建設業法改正(技術者専任義務の合理化)

令和6年12月13日に施行された建設業法施行規則の改正による、主任技術者・監理技術者の専任義務の合理化に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 情報通信技術(ICT)を活用して工事現場の状況確認等ができる場合には、請負代金の額が1億円未満(建築一式工事は2億円未満)の工事に限り、専任の主任技術者又は監理技術者が最大2つの工事現場を兼務できることとされた。
  2. この改正により、専任が必要とされる工事現場において主任技術者・監理技術者を配置しなくてよい場合が新設され、無配置での施工が認められるようになった。
  3. 2現場の兼務が認められるための現場間の移動時間の要件は特に定められておらず、技術者の裁量で自由に往来してよいこととされた。
  4. この兼務制度は、下請負人が置く主任技術者には適用されるが、元請負人が置く監理技術者には適用されない。

解答・解説

正答は1です。

  1. 正しい記述です。ICTにより現場状況の確認等が可能な場合、請負代金1億円未満(建築一式2億円未満)の工事について、専任の技術者が最大2現場を兼務できる制度が新設されました。
  2. 誤りです。この改正は専任義務そのものを撤廃するものではなく、一定の要件下で兼務を認めるものであり、技術者を配置しなくてよいとする無配置の制度ではありません。
  3. 誤りです。2現場を兼務する場合、一方の現場で問題が発生した際に他方の現場との移動時間がおおむね2時間以内であることなど、現場間の距離・移動時間に関する要件が定められています。
  4. 誤りです。この兼務制度は主任技術者・監理技術者の双方を対象としており、監理技術者にも適用されます。

問6 建設業法改正(金額要件の見直し)

令和7年2月1日に施行された建設業法施行令の改正による、技術者の配置等に関する金額要件の新旧比較として、最も不適当なものはどれか。

  1. 特定建設業の許可及び監理技術者の配置、施工体制台帳の作成が必要となる下請代金額の下限は、建築一式工事以外の工事で4,500万円から5,000万円に引き上げられた。
  2. 建築一式工事について、特定建設業の許可及び監理技術者の配置等が必要となる下請代金額の下限は、7,000万円から8,000万円に引き上げられた。
  3. 工事現場ごとに専任の監理技術者等の設置が必要となる請負代金額の下限は、建築一式工事以外の工事で4,000万円から4,500万円に引き上げられた。
  4. 特定専門工事に係る主任技術者の配置等の特例が適用される下請代金額の上限は、この改正により4,000万円から3,500万円に引き下げられた。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。特定建設業許可・監理技術者配置・施工体制台帳作成が必要となる下請代金額(建築一式工事以外)は、4,500万円から5,000万円に引き上げられました。
  2. 適当。同じく建築一式工事については、7,000万円から8,000万円に引き上げられました。
  3. 適当。専任の監理技術者等の設置が必要となる請負代金額(建築一式工事以外)は、4,000万円から4,500万円に引き上げられました。
  4. 最も不適当です。特定専門工事の特例が適用される下請代金額の上限は、他の金額要件と同様に引き上げの方向で見直されており、令和7年2月1日の改正により4,000万円から4,500万円に引き上げられています。「4,000万円から3,500万円に引き下げられた」という記述は、改正の方向性そのものを逆にしており誤りです。

問7 仮設工事(足場形式の比較)

わく組足場とくさび緊結式足場の比較に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. わく組足場は、建わく(建枠)を主要な部材として組み立てる足場で、大規模な工事で広く用いられている。
  2. くさび緊結式足場は、支柱に緊結金具(ポケット)があらかじめ取り付けられており、くさびを打ち込んで手すり等の部材を緊結する形式で、狭小な現場や不整形な平面にも対応しやすい。
  3. いずれの足場形式であっても、高さ2m以上の作業床の端や開口部には、原則として高さ85cm以上の手すり及び中さん等(高さ35cm以上50cm以下の位置)を設置する必要がある。
  4. くさび緊結式足場は緊結金具の強度がわく組足場を上回る構造上、壁つなぎを設置しなくても倒壊の危険はないため、壁つなぎの間隔に関する基準は適用されない。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。わく組足場の特徴として正しい記述です。
  2. 適当。くさび緊結式足場の特徴として正しい記述です。
  3. 適当。作業床の端・開口部の墜落防止措置は足場の形式にかかわらず適用される基準です。
  4. 最も不適当です。くさび緊結式足場も、わく組足場と同様に壁つなぎによって倒壊を防止する必要があり、足場の種類に応じた壁つなぎの水平・垂直方向の間隔の基準が適用されます。緊結金具の強度がわく組足場を上回るという事実はなく、これを理由に壁つなぎが不要になるわけではありません。

問8 山留め工事(山留め壁の比較)

山留め壁の工法比較に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 親杭横矢板工法は、H形鋼等の親杭を打設又は建込みし、掘削の進行に合わせて親杭間に横矢板を挿入していく工法で、比較的止水性に劣る。
  2. 鋼矢板(シートパイル)工法は、鋼矢板の継手部をかみ合わせて連続して打設するため、親杭横矢板工法に比べて止水性に優れる。
  3. ソイルセメント柱列壁は、原位置の土とセメント系固化材を混合・撹拌して柱列状の壁体を造成し、その中に芯材(H形鋼等)を建て込む工法で、比較的止水性や剛性に優れる。
  4. 山留め壁の工法は、施工実績が最も多い工法を優先して選定すべきものであり、施工地盤の土質条件や周辺への騒音・振動の影響、工期・コストは選定にあたって考慮する必要がない。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。親杭横矢板工法の特徴として正しい記述です。
  2. 適当。鋼矢板工法の止水性に関する記述として正しい記述です。
  3. 適当。ソイルセメント柱列壁の特徴として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。山留め壁工法の選定にあたっては、止水性・剛性に加えて、地盤条件(土質・地下水位)、周辺環境への影響(騒音・振動、近接構造物)、工期・コストなど、総合的な検討が必要です。施工実績の多さだけを優先基準として選定すべきとする記述は、考慮すべき要素の範囲を不当に狭めています。

問9 地盤調査(試験方法の比較)

地盤調査に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 標準貫入試験は、63.5±0.5kgのハンマーを76±1cmの高さから自由落下させ、サンプラーを地中に30cm貫入させるのに要する打撃回数(N値)を求める試験であり、土質の判定に用いる乱した試料も採取できる。
  2. スウェーデン式サウンディング試験は、大規模な建築物の基礎地盤調査に広く用いられ、標準貫入試験と同様にN値を直接測定できる試験である。
  3. 平板載荷試験は、地表面から離れた深い位置の支持層の支持力を直接確認できる試験であり、杭基礎の設計における最も一般的な調査方法である。
  4. サウンディングとは、ロッドの先端に抵抗体を取り付け、これを地中に挿入して貫入・回転・引抜き抵抗から土層の性状を調べる調査法の総称であり、標準貫入試験はこれに含まれない。

解答・解説

正答は1です。

  1. 正しい記述です。標準貫入試験の試験方法・条件として正しく、貫入に用いたサンプラー(スプリットスプーンサンプラー)により乱した試料の採取も可能です。
  2. 誤りです。スウェーデン式サウンディング試験は、比較的簡易な調査法で戸建住宅など小規模建築物の地盤調査に多く用いられ、N値を直接測定するものではなく、貫入抵抗(半回転数等)からN値に換算する方法が用いられます。
  3. 誤りです。平板載荷試験は地表面又は掘削底面付近における載荷試験であり、深い位置の支持層を直接確認する試験ではありません。
  4. 誤りです。サウンディングは静的・動的に貫入・回転・引抜き抵抗を測定して土層の性状を調べる調査法の総称であり、標準貫入試験(動的貫入試験の一種)もサウンディングに含まれます。

問10 基礎・杭工事(工法比較)

杭工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 場所打ちコンクリート杭のアースドリル工法は、安定液(ベントナイト泥水等)により孔壁を保護しながら掘削し、鉄筋かごを建て込んでコンクリートを打設する工法である。
  2. 既製コンクリート杭のセメントミルク工法(プレボーリング拡大根固め工法)は、アースオーガーで掘削した孔にセメントミルクを注入して根固め液・杭周固定液を形成し、既製杭を建て込む工法である。
  3. 打込み杭工法は、既製杭をハンマーで打撃して地中に貫入させる工法で、施工時の騒音・振動が比較的大きいため、市街地での採用にあたっては近隣への影響を十分検討する必要がある。
  4. セメントミルク工法による埋込み杭は、杭の周面摩擦力・先端支持力の点で打込み杭工法より優れているとされているため、支持力の検討を行わずに杭径・杭長を打込み杭と同一に設定してよい。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。アースドリル工法の施工方法として正しい記述です。
  2. 適当。セメントミルク工法(プレボーリング拡大根固め工法)の施工方法として正しい記述です。
  3. 適当。打込み杭工法の特徴として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。埋込み杭と打込み杭の支持力は、地盤条件・杭種・工法によって異なり、一律に埋込み杭が打込み杭を上回るとはいえません。杭の支持力は地盤調査結果に基づき個別に検討して杭径・杭長を設定する必要があり、支持力の検討を省略してよいという記述は誤りです。

問11 鉄筋工事(継手工法の比較)

鉄筋の継手工法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 重ね継手は、2本の鉄筋を所定の長さ重ね合わせ、コンクリートとの付着力によって応力を伝達する継手であり、径の大きな鉄筋では継手長さが長大化しやすい。
  2. ガス圧接継手は、鉄筋端面を突き合わせ、加熱しながら軸方向に圧力を加えて接合する継手で、外観検査に加え、抜取りによる超音波探傷試験等の内部欠陥検査が行われる。
  3. 機械式継手(スリーブ継手等)は、専用のスリーブと鉄筋をグラウト材や機械的な締結によって接合する継手で、鉄筋径が大きい場合や継手位置が密集する場合にも採用しやすい。
  4. 溶接継手は、鉄筋の重ね継手やガス圧接継手に比べて施工品質が安定しやすいとされているため、径や配筋条件にかかわらず、他の継手工法より優先的に採用すべきである。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。重ね継手の特徴として正しい記述です。
  2. 適当。ガス圧接継手の外観検査・内部欠陥検査の方法として正しい記述です。
  3. 適当。機械式継手の特徴として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。継手工法の選定は、鉄筋径・配筋条件・施工性・経済性等を総合的に検討して行うものであり、溶接継手が他の工法より優先的に採用すべきとする記述は根拠がありません。溶接継手は入熱管理や溶接技能者の技量に品質が左右されやすい面もあり、工法ごとの適否は条件によって異なります。

問12 型枠工事(支保工の存置期間の判定)

コンクリートの支保工の存置期間に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. スラブ下・梁下の支保工は、原則としてコンクリートの圧縮強度が、設計基準強度に達したことを確認した後に取り外す。
  2. やむを得ず構造計算により安全性を確認した上で支保工を早期に取り外す場合でも、その時点のコンクリート圧縮強度が所定の基準値(例えば設計基準強度の85%又は12N/mm²のうち大きい値等)以上であることの確認が必要である。
  3. 基礎・梁側・柱及び壁のせき板は、スラブ下・梁下の支保工に比べて、一般に短い材齢・低い圧縮強度で取り外すことができる。
  4. 支保工の存置期間は、コンクリートの打設からの経過日数が7日を超えれば管理上十分であり、気温や養生方法によるコンクリートの強度発現の違いを考慮する必要はない。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。スラブ下・梁下の支保工の取り外し基準として正しい記述です。
  2. 適当。構造計算により安全性を確認した場合の早期取り外しの考え方として正しい記述です。
  3. 適当。せき板(基礎・梁側・柱・壁)は圧縮強度による管理が主で、スラブ下・梁下の支保工より短期間で取り外せるという関係は正しい記述です。
  4. 最も不適当です。コンクリートの強度発現は気温や養生方法によって大きく異なるため、支保工の存置期間は経過日数の一律の基準ではなく、圧縮強度の実測値や気温を考慮した管理方法(材齢による管理と圧縮強度による管理を使い分ける等)によって定める必要があります。「打設から7日経過すれば十分」という一定日数だけで管理してよいという記述は誤りです。

問13 コンクリート工事(調合・寒中コンクリート)

コンクリートの調合及び寒中コンクリートに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. AE剤・AE減水剤を用いてコンクリート中に微細な独立した空気泡を連行することで、コンクリートのワーカビリティーの改善と耐凍害性の向上が図られる。
  2. 普通コンクリートの空気量は、荷卸し地点において4.5%を標準とし、許容差は±1.5%とすることが一般的である。
  3. 寒中コンクリートは、初期凍害を防止するため、打込み後の初期養生において一定期間コンクリート温度を氷点下としないように保温養生等を行う。
  4. 寒中コンクリートの施工では、単位水量を極力多くしてスランプを大きく確保することが、初期凍害の防止に最も効果的な調合上の対策である。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。AE剤・AE減水剤の作用として正しい記述です。
  2. 適当。普通コンクリートの空気量の標準値・許容差として正しい記述です。
  3. 適当。寒中コンクリートの初期養生の考え方として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。寒中コンクリートでは、初期凍害防止の観点からむしろ単位水量をできるだけ少なくすることが望ましいとされています。単位水量が多いほどコンクリート中の水分が凍結した際の膨張による損傷リスクが高まるため、単位水量を多くすることが最も効果的な対策であるという記述は、対策の方向性を逆にしており誤りです。

問14 コンクリート工事(受入検査の複合判定)

レディーミクストコンクリートの受入検査に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. スランプ試験、空気量試験、塩化物量試験、圧縮強度試験は、いずれも荷卸し地点で採取した試料又はその試料から作製した供試体を用いて行う検査項目である。
  2. スランプの許容差は、指定したスランプの値の区分によらず、いずれも±2.5cmの数値が用いられる。
  3. 圧縮強度試験は、1回の試験結果が呼び強度の70%以上であり、かつ3回の試験結果の平均値が呼び強度の90%以上であることを確認する。
  4. 塩化物量試験は、コンクリート中の塩化物イオン量が原則として0.60kg/m³以下であることを確認するために行う。

解答・解説

正答は1です。

  1. 正しい記述です。スランプ・空気量・塩化物量・圧縮強度の各試験は、いずれも荷卸し地点(工事現場での受入時点)で採取した試料を用いて行います。
  2. 誤りです。スランプの許容差は指定したスランプの値の区分に応じて異なる数値が定められており、区分によらず一律に同じ数値が用いられるわけではありません。
  3. 誤りです。圧縮強度の合否判定基準は、1回の試験結果が呼び強度の85%以上であり、かつ3回の試験結果の平均値が呼び強度以上であることの両方を満たす必要があります。設問の「70%以上」「90%以上」はいずれも実際の基準より緩い数値にすり替えられています。
  4. 誤りです。塩化物量の基準値は、コンクリート中の塩化物イオン量として原則0.30kg/m³以下であり、0.60kg/m³という数値は基準を大きく超過した過大な数値です。

問15 鉄骨工事(高力ボルト締付け)

高力ボルト摩擦接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 高力ボルトの締付けは、一群のボルトを対象として、中央部から周辺部に向かう順序で行い、ナット回転法やトルシア形高力ボルトを用いる方法などにより本締めを行う。
  2. 本締め前に、共回り・軸回りの有無を確認できるよう、ボルト・ナット・座金及び鋼材にマーキングを行う。
  3. トルシア形高力ボルトは、本締めが完了するとピンテールが破断する構造になっており、ピンテールの破断の確認によって締付け完了を確認できる。
  4. ナット回転法による締付けでは、締付け完了後のナットの回転角は、ボルトの径にかかわらず150度前後であることを確認する必要がある。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。高力ボルトの締付け順序・方法として正しい記述です。
  2. 適当。マーキングは共回り・軸回り・締忘れの確認のために行う基本的な管理項目です。
  3. 適当。トルシア形高力ボルトの構造・締付け完了確認の方法として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。ナット回転法における締付け完了後の回転角の標準値は、ボルトの呼び径や長さの区分に応じて定められており(一般には120度程度を基準とし、径・等級により異なる)、ボルトの径にかかわらず150度前後とするものではありません。

問16 鉄骨工事(溶接欠陥用語の比較)

鉄骨溶接部の欠陥に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. アンダーカットとは、溶接の止端部に沿って母材が掘られ、溶着金属で満たされずに溝状の凹みが残る欠陥をいう。
  2. オーバーラップとは、溶接金属が止端部で母材に融合せずに重なった状態の欠陥をいう。
  3. ブローホールとは、溶接金属内部にガスが閉じ込められてできた空洞状の欠陥をいい、放射線透過試験や超音波探傷試験により検出する。
  4. スラグ巻込みとは、溶接部表面に生じるひび割れ状の欠陥をいい、目視による外観検査によって内部欠陥の有無まで確実に判定できる代表的な表面欠陥である。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。アンダーカットの定義として正しい記述です。
  2. 適当。オーバーラップの定義として正しい記述です。
  3. 適当。ブローホールの定義・検出方法として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。スラグ巻込みとは、溶接金属内にスラグ(溶接時に生じる非金属物質)が閉じ込められた内部欠陥であり、表面のひび割れ状の欠陥ではありません。また内部欠陥であるため、目視による外観検査では検出できず、放射線透過試験や超音波探傷試験等の非破壊検査が必要です。欠陥の性質と検査方法の両方を取り違えています。

問17 鉄骨工事(建方精度の許容差判定)

鉄骨造の建方精度管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 建入れ直しは、建方の進行に伴う建物の倒れやゆがみを、本締め前に修正する作業であり、ワイヤロープや建方用治具等を用いて行う。
  2. 柱の倒れの管理許容差は、一般に柱の高さに対する比率と絶対値の両方で規定されており、いずれか小さい方の値を許容差とする。
  3. 高さ20mの柱について、柱の倒れの管理許容差を「高さの1/1,000かつ10mm以下」とする基準を適用した場合、当該柱の許容差は10mmとなる。
  4. 建入れ直しは、地上10階建て以上の高層建物に限り建方の進行途中の段階で個別に行うことが認められており、それ未満の規模の建物では建物全体が自立した後に行うものとされている。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。建入れ直しの目的・方法として正しい記述です。
  2. 適当。柱の倒れの管理許容差の考え方(比率と絶対値の小さい方)として正しい記述です。
  3. 適当。高さ20mの柱に「高さの1/1,000かつ10mm以下」を適用すると、1/1,000×20,000mm=20mmと10mmの小さい方である10mmが許容差となり、記述と一致します。
  4. 最も不適当です。建入れ直しは、建物の規模にかかわらず、建方の進行に伴って生じる倒れ・ゆがみを本締め前の早い段階で修正するために、建方の進行に応じて区画(ブロック)ごとに行うのが一般的であり、「10階建て以上に限り」といった規模による限定はありません。

問18 防水工事(工法比較の複合)

防水工法の比較に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. アスファルト防水は、アスファルトルーフィング類を複数層積層して防水層を形成する工法で、下地の動きへの追従性はシート防水・塗膜防水に比べて劣る傾向がある。
  2. 合成高分子系ルーフィングシート防水は、下地の動きに対する追従性に優れ、密着工法のほか、下地の影響を受けにくい絶縁工法が用いられる。
  3. ウレタン塗膜防水は、液状の材料を塗り重ねて防水層を形成する工法で、通気緩衝工法を用いる場合は下地の湿気をシートの通気層から排出する脱気装置が併用される。
  4. アスファルト防水・シート防水・塗膜防水は、いずれも防水層の性能が同等であるため、下地の種類や動きの大小、改修か新設かといった条件にかかわらず、どの工法を採用しても差し支えない。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。アスファルト防水の特徴として正しい記述です。
  2. 適当。シート防水の工法区分として正しい記述です。
  3. 適当。ウレタン塗膜防水の通気緩衝工法・脱気装置の説明として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。各防水工法は下地への追従性・耐久性・施工性等の特性が異なり、下地の種類、ひび割れ等の動きの大小、新設か改修かといった条件に応じて適切な工法を選定する必要があります。条件にかかわらずどの工法でもよいという記述は、工法選定の考え方そのものを否定しており誤りです。

問19 ガラス・カーテンウォール工事

ガラス工事及びカーテンウォール工事に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 強化ガラスは、フロート板ガラスを加熱後に急冷して製造され、破損時には細かい粒状に破砕される特性を持つ一方、内部に含まれる硫化ニッケル等の不純物を起因として、応力のかかっていない状態でも自然に破損することがある。
  2. 複層ガラスは、2枚以上の板ガラスの間に乾燥空気層等を設けたものであり、現場でガラスの切断・面取り等の加工を行った後に複層ガラスとして組み立てることが望ましい。
  3. カーテンウォールの取付け精度の管理は、地震時の層間変位に対する追従性を確認すれば足り、部材相互の目地寸法については確認の対象外である。
  4. カーテンウォールの目地に用いるシーリング材は、地震時の層間変位を吸収する機能を主目的として設計されるものであり、部材の製造誤差や熱伸縮を吸収する機能までは求められない。

解答・解説

正答は1です。

  1. 正しい記述です。強化ガラスの製造方法・破損形状に加え、内部の硫化ニッケルの相転移等を原因とする自然破損(経年後に無荷重の状態でも破損する現象)が知られています。
  2. 誤りです。複層ガラスは工場で製造された完成品として現場に搬入されるものであり、強化ガラス等と同様に現場での切断・穴あけ・面取り等の後加工は行えません。
  3. 誤りです。カーテンウォールの取付け精度管理では、地震時の層間変位に対する追従性(ファスナー等の可動範囲)だけでなく、部材相互の目地寸法の確保も重要な確認項目です。両者は互いを代替できるものではありません。
  4. 誤りです。カーテンウォールの目地シーリング材は、地震時の層間変位を吸収する機能に加え、部材の製造誤差・熱伸縮を吸収する機能も求められます。いずれか一方に限定される設計ではありません。

問20 左官・タイル工事(目地・工法の複合)

左官・タイル工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. モルタル塗り仕上げでは、ひび割れの発生を制御するため、あらかじめ目地(ひび割れ誘発目地)を計画的に設ける場合がある。
  2. モルタル塗りは、一般に、下塗りほど富調合(セメント分の多い調合)とし、上塗りに向かうにつれて貧調合とすることを原則とし、下地との付着性を確保しつつ仕上げ面のひび割れを抑制する。
  3. 改良積上げ張りは、タイル裏面にモルタルを塗り付けて下地に張り付ける工法で、密着張りに比べて一般に下部から上部へ張り進める。
  4. タイル張り工法の選定にあたっては、下地の乾燥期間や下地の種類にかかわらず、同一の下地処理・張付けモルタルの調合を用いることが望ましいとされている。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。ひび割れ誘発目地の目的として正しい記述です。
  2. 適当。モルタル塗りの調合に関する記述として正しいです(下塗りは下地との付着力を確保するため富調合とし、上塗りに向かうほど貧調合としてひび割れを抑えます)。
  3. 適当。改良積上げ張りの施工方法として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。タイル張り工法の選定・下地処理・張付けモルタルの調合は、下地の種類(コンクリート下地・モルタル下地等)や乾燥期間、下地の状態に応じて適切に調整する必要があり、同一の条件で行ってよいとする記述は誤りです。

問21 屋根工事(金属屋根の複合)

金属製屋根工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 折板屋根は、タイトフレームを下地の梁等に溶接し、その上に折板を固定金具(タイトフレーム)を介して緊結することで葺き上げる。
  2. 折板屋根のけらば包みは、強風時に折板が浮き上がることを防止するため、けらば部分に補強材を設けて折板と一体化させる。
  3. 金属板葺きの一文字葺きは、平葺きの一種で、葺板の四周を折り曲げて相互にはぜ組みして葺く工法である。
  4. タイトフレームと下地の溶接部は、施工業者からの自己申告書の提出で足り、溶接長さや溶接位置が施工要領に適合しているかどうかの確認は特に必要ない。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。折板屋根の基本的な構成として正しい記述です。
  2. 適当。けらば包みの目的(強風による折板の浮き上がり防止)として正しい記述です。
  3. 適当。一文字葺きの工法として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。タイトフレームと下地との溶接部は、屋根の耐風性能を左右する重要な接合部であり、施工業者の自己申告書のみでは足りず、溶接長さ・溶接位置・脚部の溶接状況等が施工要領・設計図書に適合しているかどうかを施工者以外の立場で確認する必要があります。

問22 改修工事(石綿事前調査)

建築物の解体・改修工事における石綿(アスベスト)事前調査に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 令和5年10月1日以降、建築物の石綿含有建材の事前調査は、建築物石綿含有建材調査者等の有資格者が行うことが義務付けられており、有資格者以外の者による調査結果は法令上の事前調査として認められない。
  2. 石綿事前調査結果の報告が義務付けられるのは、床面積の合計が80m²以上の解体工事、及び請負金額の多寡を問わない改修工事である。
  3. 石綿事前調査は、解体又は改修する部分の請負金額が一定額に満たない小規模な工事であれば、調査自体を行う義務がない。
  4. 令和8年1月1日以降の工作物の石綿事前調査についても、既に建築物石綿含有建材調査者の資格を有する者であれば追加の要件を満たすことなくそのまま実施でき、新たな資格区分は設けられていない。

解答・解説

正答は1です。

  1. 正しい記述です。令和5年10月1日以降、石綿の事前調査は建築物石綿含有建材調査者等の有資格者が行うことが完全に義務化されています。
  2. 誤りです。報告義務の対象は、建築物の解体工事は床面積の合計80m²以上、建築物の改修工事は請負金額100万円以上(税込)であり、「請負金額の多寡を問わない改修工事」ではありません。
  3. 誤りです。報告義務がない小規模な工事であっても、事前調査そのものは原則として全ての解体・改修工事で義務付けられており、調査自体が不要になるわけではありません。
  4. 誤りです。令和8年1月1日以降、工作物の解体・改修工事における事前調査についても有資格者による実施が義務付けられますが、これは建築物石綿含有建材調査者の資格をそのまま流用できるものではなく、工作物石綿事前調査者等の新たな資格区分による調査が求められます。

問23 改修工事(建設リサイクル法・関連制度の複合)

建設リサイクル法に基づく分別解体等及び再資源化等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 対象建設工事の規模要件は、建築物の解体工事は床面積の合計80m²以上、建築物の新築・増築工事は床面積の合計500m²以上、建築物の修繕・模様替等(リフォーム等)の工事は請負代金の額が1億円以上、建築物以外の工作物に関する工事は請負代金の額が500万円以上である。
  2. 対象建設工事の発注者は、工事に着手する日の7日前までに、分別解体等の計画等を都道府県知事等に届け出なければならない。
  3. 解体工事業を営もうとする者は、工事現場を管轄する都道府県知事の登録を受ける必要があり、登録の有効期間は5年間であるため、引き続き営業する場合は有効期間満了までに更新を受ける必要がある。
  4. 対象建設工事において、特定建設資材廃棄物の再資源化等が完了した場合、元請業者は発注者への完了報告を省略でき、再資源化等の実施状況に関する記録の作成・保存の義務もない。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。建設リサイクル法における対象建設工事の規模要件として正しい記述です。
  2. 適当。分別解体等の計画の届出義務者・届出期限として正しい記述です。
  3. 適当。解体工事業の登録制度(都道府県知事登録・5年ごとの更新)として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。対象建設工事において特定建設資材廃棄物の再資源化等が完了したときは、元請業者は発注者へその旨を書面で報告するとともに、再資源化等の実施状況に関する記録を作成し、これを一定期間保存する義務があります。報告・記録の作成保存を省略できるとする記述は誤りです。

問24 改修工事(耐震改修とあと施工アンカー)

既存建築物の耐震改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 耐震改修工法には、既存柱・梁に鉄骨ブレースや耐力壁を増設して水平耐力を高める方法、炭素繊維シート等の巻付けにより柱の靱性を向上させる方法、免震装置の設置により地震力の入力そのものを低減する方法などがある。
  2. あと施工アンカーは、既存のコンクリート躯体に後から穴をあけてアンカー筋やアンカーボルトを固定する工法で、金属系アンカーと接着系アンカーに大別される。
  3. あと施工アンカーの施工にあたっては、所定の本数について引張試験(引抜き試験)を行い、規定の耐力が確保されていることを確認する。
  4. あと施工アンカーは、既存のコンクリート部材内部の鉄筋の位置にかかわらず穴をあけて差し支えなく、既存鉄筋の位置を事前に確認する必要はない。

解答・解説

正答は4です。

  1. 適当。代表的な耐震改修工法として正しい記述です。
  2. 適当。あと施工アンカーの分類(金属系・接着系)として正しい記述です。
  3. 適当。あと施工アンカーの品質確認方法として正しい記述です。
  4. 最も不適当です。あと施工アンカーの施工にあたっては、既存部材内部の鉄筋位置を事前に探査・確認し、既存鉄筋を切断しないように穿孔位置を計画する必要があります。鉄筋の位置を確認しなくてよいとする記述は、既存鉄筋を損傷させるおそれのある不適当な施工方法です。

問25 請負契約・監理者の職務(複合比較)

請負契約及び工事監理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 工事監理者は、建築士法に基づき、工事が設計図書のとおりに実施されているかを確認し、実施されていないと認めるときは工事施工者にその旨を指摘し、施工者が従わないときは建築主に報告しなければならない。
  2. 主任技術者及び監理技術者は、工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどる者であり、建設業法に基づき、原則として工事現場ごとに配置される。
  3. 民間(七会)連合協定工事請負契約約款において、現場代理人・監理技術者等・専門技術者は、それぞれを兼ねることができない別個の独立した地位として位置付けられており、いかなる場合も同一人が兼務することは認められない。
  4. 工事監理者は設計図書との整合を設計者側の立場から確認する役割であるのに対し、施工管理を行う現場の技術者は施工者側の立場から工程・原価・安全・品質を管理する役割であり、両者の立場は異なる。

解答・解説

正答は3です。

  1. 適当。建築士法に基づく工事監理者の職務として正しい記述です。
  2. 適当。主任技術者・監理技術者の配置に関する基本的な考え方として正しい記述です。
  3. 最も不適当です。民間連合協定工事請負契約約款において、現場代理人・監理技術者等・専門技術者は原則として別個の地位ですが、実務上は当該者が資格要件を満たす場合に現場代理人と監理技術者等を兼ねることが認められています。「いかなる場合も兼務することは認められない」という記述は、条件次第で兼務が認められる実務上の扱いを不当に否定しており誤りです。
  4. 適当。工事監理者と施工管理を行う技術者の役割の違いとして正しい記述です。

まとめ

以上、施工科目の直前完全模試25問でした。本試験では、かぶり厚さ・存置期間・調合数値のような具体的な数値、ヒービング・ボイリングのような紛らわしい現象の違い、そして令和7年に施行された建設業法・石綿関連の新しい制度が、判断の決め手になる場面が多くあります。時間配分の目安は施工25問でおよそ75分(構造30問と合わせて165分)です。解けない問題に時間をかけすぎず、確実に得点できる問題から解答し、残り時間で見直すという進め方を意識して、本番に臨んでください。


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