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【令和8年度】一級建築士 学科「施工」予想問題 第2集|施工管理・仮設・土工事・基礎杭20問

令和8年度の一級建築士学科試験に向けて、施工科目の予想問題を第1集に続いてもう一つ用意しました。第1集(施工「直前予想問題15問」)では管理系4分野に加えて躯体工事・仕上げ工事・改修解体・請負契約まで幅広く扱いましたが、この第2集では工事の前半に集中する分野、すなわち施工計画の立て方・各種届出書類・工程管理・品質管理・安全管理・仮設工事・土工事と山留め・基礎と杭工事に的を絞り、20問という規模でより深く掘り下げています。

施工計画から山留め・杭工事までの流れは、実際の工事の進行順序ともほぼ一致しています。着工前に施工計画書を整え、必要な届出を済ませ、仮設を組み、土を掘り、山留めで崩壊を防ぎながら杭を打つ・打設する。この一連の流れを問題演習を通じて頭の中で順序立てて再確認しておくことは、当日の問題文を読んだ瞬間に「どの場面の話か」を素早くイメージする助けになると筆者は考えています。

各問題は四肢択一形式で、「最も不適当なものはどれか」を基本としつつ、一部「正しいものはどれか」型の問題(ネットワーク工程表の計算問題)も混ぜています。解答・解説では正答番号を明示したうえで、選択肢ごとの正誤理由と、その論点が令和8年度も出題されると筆者が考える根拠をセットで示していますので、答え合わせだけでなく「なぜそう言えるのか」を自分の言葉で説明できるかを確認しながら読み進めてください。

なお、本問題集は筆者(当サイト)が独自に作成した予想問題であり、実際の試験問題の的中や出題を保証するものではありません。受験にあたっては最新の法令・公式発表をご確認ください。


出題傾向と予想の考え方

施工科目の前半分野(施工計画〜基礎・杭工事)は、数値基準や手続きの名称・提出先といった「知っているかどうか」がそのまま得点に直結する論点が多いのが特徴です。特に届出書類の提出先、足場や登り桟橋の数値基準、作業主任者・特別教育の対象作業は、似た制度を混同させる形での出題が繰り返されています。また近年はネットワーク工程表について、用語の定義だけでなく実際にトータルフロート等を計算させる出題も見られるため、この第2集では計算問題も1問用意しました。

以下の表は、この記事の20問がどの分野に対応しているかを整理したものです。直前の復習範囲を決める目安としてご活用ください。

分野 頻出度の目安 対応する問題番号
施工計画(施工計画書の位置づけ) 問1
施工計画(届出書類と提出先) 問2
工程管理(各種工程表の特徴比較) 問3
工程管理(ネットワーク工程表の計算) 問4
品質管理(管理図の見方) 問5
品質管理(抜取検査) 問6
品質管理(ISOマネジメントシステム) 問7
安全管理(安全衛生管理体制) 問8
安全管理(作業主任者) 問9
安全管理(特別教育) 問10
仮設工事(足場各部の基準) 問11
仮設工事(登り桟橋) 問12
仮設工事(乗入れ構台) 問13
仮設工事(仮設電力設備) 問14
土工事・山留め(オープンカット・工法選定) 問15
土工事・山留め(アイランド・トレンチカット) 問16
土工事・山留め(山留め壁の種類) 問17
土工事・山留め(計測管理・排水工法) 問18
基礎・杭工事(既製杭の工法) 問19
基礎・杭工事(場所打ち杭・支持力確認) 問20

この配分はあくまで筆者の予想であり、実際の出題分野・出題数を保証するものではありません。


予想問題20問

問1 施工計画(施工計画書の位置づけ)

施工計画書に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 総合施工計画書は、工事全体の管理方針・仮設計画・安全衛生管理体制など、工事全体に共通する事項を定めるものであり、着工に先立って作成し、必要に応じて工事監理者等の承認を得る。
  2. 工種別施工計画書は、鉄筋工事・型枠工事・杭工事など各工種の施工方法・使用機械・品質管理項目等を具体的に定めるものであり、総合施工計画書の内容と整合させて作成する。
  3. 施工計画書は、いったん承認を受けた後は工事内容や条件が変化しても内容を見直す必要はなく、当初の記載どおりに工事を進めなければならない。
  4. 施工計画書の作成にあたっては、契約図書の内容を確認するとともに、敷地条件・近隣状況・工事車両の搬出入経路など現地の条件を反映させる。

解答・解説

正答: 3

  1. 適当。総合施工計画書の位置づけとして正しい記述です。
  2. 適当。工種別施工計画書と総合施工計画書の関係として正しい記述です。
  3. 最も不適当。 施工計画書は、工事の進捗や現場条件の変化(設計変更・近隣状況の変化・天候等)に応じて随時見直し、必要な変更手続きを行うべきものであり、「見直す必要はなく当初どおり進める」という記述は誤りです。
  4. 適当。施工計画書作成時に反映すべき事項として正しい記述です。

出題根拠: 施工計画書の位置づけと総合施工計画書・工種別施工計画書の関係は、施工計画分野の基本論点として毎年出題が予想されます。


問2 施工計画(届出書類と提出先)

建築工事に伴う届出書類とその提出先の組合せに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 床面積の合計が10m²を超える建築物を建築しようとする場合、建築主は建築主事を経由して都道府県知事に建築工事届を提出する。
  2. 高さ31mを超える建築物の建設の仕事を行う事業者は、仕事の開始の日の14日前までに、工事を行う場所を管轄する労働基準監督署長に建設工事計画届を提出する。
  3. 工事用車両を通行させるために道路上に一時的に足場や資材を設置する必要がある場合の道路使用許可は、工事を行う場所を管轄する労働基準監督署長に申請する。
  4. つり上げ荷重が3トン以上のクレーン(移動式クレーンを除く)を設置しようとする事業者は、あらかじめ労働基準監督署長にクレーン設置届を提出する。

解答・解説

正答: 3

  1. 適当。建築工事届の提出先(建築主事経由で都道府県知事)として正しい記述です。
  2. 適当。建設工事計画届の提出先・提出時期(労働基準監督署長・14日前)として正しい記述です。
  3. 最も不適当。 道路使用許可は、道路交通法に基づき当該道路を管轄する警察署長(公安委員会)に申請するものであり、労働基準監督署長への申請ではありません。届出先を混同させた誤りです。
  4. 適当。クレーン設置届の提出先として正しい記述です。

出題根拠: 建築工事に伴う各種届出書類は提出先・提出時期の組合せが似ているため混同を狙った出題が多く、施工計画・法規の複合論点として頻出です。


問3 工程管理(各種工程表の特徴比較)

工程表の種類と特徴に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. バーチャート(横線式工程表)は、縦軸に工種、横軸に日数をとり、各工事の開始から終了までを横線で表すもので、作成が容易で各作業の進捗状況を把握しやすい。
  2. グラフ式工程表は、縦軸に工事の出来高(%)、横軸に日数をとり、各工事の進捗を斜線で表すもので、工事間の進度の比較がしやすい。
  3. 出来高累計曲線(Sカーブ)は、工事全体の出来高の累計を曲線で表したもので、実施工程と予定工程を対比させ、工程の遅れ・進みを把握するために用いられる。
  4. グラフ式工程表は、各作業相互の関連や、ある作業の遅れが全体工期に与える影響を表現する能力に優れており、ネットワーク工程表よりも工程遅延の影響を把握しやすい。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。バーチャートの特徴として正しい記述です。
  2. 適当。グラフ式工程表の特徴として正しい記述です。
  3. 適当。出来高累計曲線(Sカーブ)の用途として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 作業相互の関連やある作業の遅れが全体工期に与える影響を表現する能力に優れているのはネットワーク工程表であり、グラフ式工程表・バーチャートはその点で劣ります。記述が逆になっています。

出題根拠: 各種工程表の長所・短所の比較は工程管理分野の定番論点であり、ネットワーク工程表との対比を問う出題が繰り返されています。


問4 工程管理(ネットワーク工程表の計算)

下表に示す各作業の先行作業及び所要日数に基づくネットワーク工程表について、作業Cのトータルフロートとして、正しいものはどれか。

作業 先行作業 所要日数
A なし 3日
B A 5日
C A 4日
D B及びCの両方が完了後 2日
  1. 0日
  2. 1日
  3. 2日
  4. 3日

解答・解説

正答: 2

作業Aの後、作業Bを経由する経路(A→B→D)の所要日数は3+5+2=10日、作業Cを経由する経路(A→C→D)の所要日数は3+4+2=9日です。両経路のうち日数が長い方(10日)が全体工期を規定するクリティカルパスとなり、作業Bはクリティカルパス上の作業としてトータルフロートは0日となります。作業Cのトータルフロートは、全体工期(10日)から作業Cを経由する経路の所要日数(9日)を差し引いた1日です。したがって正答は2です。

出題根拠: ネットワーク工程表については、クリティカルパス・トータルフロート・フリーフロートといった用語の定義だけでなく、実際に日数を計算させる出題が近年見られるようになっており、令和8年度も同様の計算問題が予想されます。


問5 品質管理(管理図の見方)

管理図による工程異常の判定に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 点が一点でも上方又は下方の管理限界線の外側にある場合は、工程に異常があると判定する。
  2. 点が中心線に対して同じ側に7点以上連続して現れる場合(ラン)は、工程に異常があると判定する。
  3. すべての点が管理限界線内に収まっていれば、点の並び方や傾向にかかわらず、工程は常に安定した状態にあると判定してよい。
  4. 点が中心線から一方向に連続して上昇又は下降する傾向(トレンド)が見られる場合は、工程に異常の兆候があると判定する。

解答・解説

正答: 3

  1. 適当。管理限界線を外れる点の判定基準として正しい記述です。
  2. 適当。ラン(連)による異常判定として正しい記述です。
  3. 最も不適当。 管理限界線内に点が収まっていても、ラン・トレンド・周期性など点の並び方に偏りが見られる場合は、統計的な管理状態から外れている可能性があるとして異常の兆候とみなす必要があります。「並び方にかかわらず常に安定」という記述は誤りです。
  4. 適当。トレンドによる異常の兆候の判定として正しい記述です。

出題根拠: 管理図は工程が統計的管理状態にあるかどうかを判定する道具であり、限界線内であっても点の並び方から異常を読み取る視点は品質管理分野で繰り返し問われています。


問6 品質管理(抜取検査)

抜取検査に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 計数抜取検査は、製品の不良品の個数など、個数で表される特性値に基づいてロットの合格・不合格を判定する方法である。
  2. 計量抜取検査は、製品の寸法や強度など、連続的な量として測定される特性値の平均値等に基づいてロットの合格・不合格を判定する方法である。
  3. OC曲線(検査特性曲線)は、ロットの不良率とそのロットが合格となる確率との関係を表したもので、生産者危険・消費者危険を検討する際に用いられる。
  4. 抜取検査は全数検査に比べて検査に要する時間や費用を抑えられる方法であり、合格と判定されたロットの中に不良品が含まれる可能性は全くない。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。計数抜取検査の定義として正しい記述です。
  2. 適当。計量抜取検査の定義として正しい記述です。
  3. 適当。OC曲線の用途として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 抜取検査は、一定の確率で不良品を含むロットを合格と判定してしまうリスク(消費者危険)を伴う統計的な手法であり、合格ロットに不良品が含まれる可能性が全くないとは言えません。

出題根拠: 抜取検査と全数検査の違い、及び抜取検査に内在するリスクの理解は、品質管理分野の基本論点として頻出です。


問7 品質管理(ISOマネジメントシステム)

マネジメントシステムに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. ISO9001は品質マネジメントシステムに関する国際規格であり、顧客満足の向上を目的として、組織の品質管理の仕組みを継続的に改善することを求めている。
  2. ISO14001は環境マネジメントシステムに関する国際規格であり、組織の活動が環境に与える影響を管理し、継続的に改善する仕組みを構築することを求めている。
  3. これらのマネジメントシステムは、計画(Plan)・実施(Do)・確認(Check)・改善(Act)のPDCAサイクルを繰り返すことにより、継続的な改善を図る考え方を基本としている。
  4. ISO9001の認証を取得した建設会社が施工する工事は、認証を取得していない建設会社が施工する工事に比べて、法令上、施工の契約不適合責任(瑕疵担保責任)の期間が短縮される。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。ISO9001の目的として正しい記述です。
  2. 適当。ISO14001の目的として正しい記述です。
  3. 適当。PDCAサイクルの考え方として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 ISO認証の取得は組織のマネジメントの仕組みに関する第三者認証であり、法令に基づく契約不適合責任(瑕疵担保責任)の期間の長短とは関係がありません。両者を結び付ける記述は誤りです。

出題根拠: ISO9001・ISO14001の目的とPDCAサイクルの考え方は、品質管理分野で毎年のように問われる基本論点です。


問8 安全管理(安全衛生管理体制)

建設業における安全衛生管理体制に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所で行われることによって生ずる労働災害を防止するため、統括安全衛生責任者を選任するなどの措置を講じなければならない。
  2. 特定元方事業者の労働者及び関係請負人の労働者の総数が常時50人以上(ずい道等の建設、橋梁の建設等の一定の仕事は常時30人以上)となる現場では、統括安全衛生責任者を選任しなければならない。
  3. 元方安全衛生管理者は、統括安全衛生責任者を選任した事業者が、その職務を補佐させるために選任するものであり、当該事業場に専属の者から選任しなければならない。
  4. 統括安全衛生責任者の選任を要しない中小規模の現場については、労働者数にかかわらず店社安全衛生管理者の選任は一切不要である。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。特定元方事業者の講ずべき措置として正しい記述です。
  2. 適当。統括安全衛生責任者の選任基準(常時50人以上、一定の仕事は常時30人以上)として正しい記述です。
  3. 適当。元方安全衛生管理者の位置づけとして正しい記述です。
  4. 最も不適当。 統括安全衛生責任者の選任を要しない規模の現場であっても、一定の業種・規模(労働者数が一定の範囲にある工事等)では店社安全衛生管理者の選任が義務付けられる場合があり、「一切不要」という記述は誤りです。

出題根拠: 統括安全衛生責任者・元方安全衛生管理者・店社安全衛生管理者の選任基準の違いは、安全管理分野で繰り返し問われる論点です。


問9 安全管理(作業主任者)

作業主任者の選任に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 掘削面の高さが2m以上となる地山の掘削の作業を行うときは、地山の掘削作業主任者を選任しなければならない。
  2. 型枠支保工の組立て又は解体の作業を行うときは、支保工の高さにかかわらず型枠支保工の組立て等作業主任者を選任しなければならない。
  3. つり足場、張出し足場又は高さが5m以上の構造の足場の組立て、解体又は変更の作業を行うときは、足場の組立て等作業主任者を選任しなければならない。
  4. 作業主任者は、当該作業に必要な資格を有する者を選任すればよく、選任にあたって労働基準監督署長への事前の届出やその確認を受ける手続きは必要とされていない。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。地山の掘削作業主任者の選任基準(掘削面の高さ2m以上)として正しい記述です。
  2. 適当。型枠支保工の組立て等作業主任者は、支保工の高さにかかわらず選任が必要である点で正しい記述です。
  3. 適当。足場の組立て等作業主任者の選任基準(つり足場、張出し足場又は高さ5m以上の足場)として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 作業主任者の選任は、当該作業に必要な資格・技能講習修了等の要件を満たす者の中から事業者が選任すればよく、労働基準監督署長への事前届出やその確認を受ける手続きは法令上求められていません。「届出て確認を受けた上で選任しなければならない」という記述は誤りです。

出題根拠: 作業主任者の選任を要する作業の種類(高さの基準の有無を含む)と、選任手続きに関する誤解を問う出題は、安全管理分野で頻出のテーマです。


問10 安全管理(特別教育)

特別教育を必要とする業務に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. つり足場、張出し足場又は高さが5m以上の構造の足場の組立て、解体又は変更の作業に係る業務に労働者を就かせるときは、足場の組立て等特別教育を行わなければならない。
  2. 最大上昇時の作業床の高さが10m未満の高所作業車の運転の業務(道路上を走行させる運転を除く)に労働者を就かせるときは、特別教育を行わなければならない。
  3. アーク溶接作業やロープ高所作業など、労働安全衛生規則に定められた危険有害業務に労働者を就かせるときは、特別教育を行わなければならない。
  4. 特別教育を必要とする業務であっても、当該業務について一定年数以上の実務経験を有する労働者であれば、特別教育を省略することができる。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。足場の組立て等特別教育の対象業務として正しい記述です。
  2. 適当。高所作業車運転特別教育の対象業務(作業床の高さ10m未満)として正しい記述です。
  3. 適当。特別教育を要する危険有害業務の例として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 特別教育は、当該業務に労働者を就かせる前に実施することが法令上義務付けられており、実務経験年数の長短によって省略が認められる制度ではありません。

出題根拠: 特別教育の対象業務は年々細分化されており、実務経験による省略の可否を問う誤りの出題パターンは安全管理分野で繰り返し見られます。


問11 仮設工事(足場各部の基準)

足場の構造及び使用に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. つり足場の場合を除き、作業床の幅は40cm以上とし、床材間の隙間は3cm以下としなければならない。
  2. つり足場の場合を除き、床材と建地との隙間は12cm未満としなければならない。
  3. 作業のため物体が落下し労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、高さ10cm以上の幅木、メッシュシート若しくは防網又はこれらと同等以上の機能を有する設備を設けなければならない。
  4. 作業床の幅・床材間の隙間・建地との隙間に関する基準は、鋼管足場など丈夫な構造の足場にのみ適用され、木製の足場には適用されない。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。作業床の幅・床材間の隙間の基準として正しい記述です。
  2. 適当。床材と建地との隙間の基準として正しい記述です。
  3. 適当。物体の落下防止措置(幅木・メッシュシート等)の基準として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 これらの基準は足場を構成する材質(鋼管・木製等)にかかわらず適用されるものであり、木製の足場には適用されないという記述は誤りです。

出題根拠: 作業床の幅・隙間の数値基準は仮設工事分野で最も出題頻度の高い論点の一つであり、令和8年度も同様の数値を問う出題が予想されます。


問12 仮設工事(登り桟橋)

登り桟橋(架設通路)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 架設通路の勾配は、原則として30度以下としなければならない。
  2. 勾配が15度を超えるものには、踏さんその他の滑止めを設けなければならない。
  3. 建設工事に使用する高さ8m以上の登り桟橋には、7m以内ごとに踊場を設けなければならない。
  4. 階段を設けたもの又は高さが2m未満で丈夫な手掛を設けたものであっても、勾配は例外なく30度以下としなければならない。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。架設通路の勾配基準(30度以下)として正しい記述です。
  2. 適当。滑止め(踏さん等)の設置基準として正しい記述です。
  3. 適当。登り桟橋の踊場の設置基準として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 架設通路の勾配基準には、階段を設けたもの又は高さ2m未満で丈夫な手掛を設けたものを除くという除外規定があり、「例外なく30度以下」という記述は誤りです。

出題根拠: 登り桟橋の勾配基準とその除外規定は、仮設工事分野で数値の丸暗記だけでは対応しきれない、除外規定の理解まで問う出題パターンとして頻出です。


問13 仮設工事(乗入れ構台)

乗入れ構台に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 乗入れ構台は、掘削工事に使用する建設機械や資材搬入車両を安全かつ効率的に通行・作業させるために設ける仮設構台であり、想定する車両・機械の中で最大となる荷重を設計荷重として計画する。
  2. 構台の支柱は、山留め壁や切梁・腹起しなど山留め支保工の架構と干渉しないように配置を計画する。
  3. 構台の大引き・根太・支柱の間隔は、想定荷重や部材の許容応力度に基づく構造計算により決定するものであり、他現場の実績寸法をそのまま転用してよい。
  4. 構台の幅は、工事用車両のすれ違いや資材の積み下ろし作業に支障のない幅を確保し、必要に応じて待避所を設ける。

解答・解説

正答: 3

  1. 適当。乗入れ構台の設計荷重の考え方として正しい記述です。
  2. 適当。構台支柱と山留め支保工との干渉を避ける計画上の配慮として正しい記述です。
  3. 最も不適当。 構台の各部材の間隔は、当該現場で想定される荷重条件・地盤条件・構台の形状等に基づく構造計算により決定すべきものであり、他現場の実績寸法をそのまま転用してよいというものではありません。
  4. 適当。構台の幅の考え方として正しい記述です。

出題根拠: 乗入れ構台は数値基準そのものよりも、荷重条件に応じた構造計算の必要性を問う出題が中心であり、仮設工事分野の定番論点です。


問14 仮設工事(仮設電力設備)

仮設電力設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 仮設の動力分電盤には、漏電による感電や火災を防止するため、漏電遮断器を設置する。
  2. 移動式又は可搬式の電動工具・電気機械器具は、感電災害を防止するため、原則として接地(アース)を行う。
  3. 仮設のケーブルを通路上でやむを得ず横断させる場合は、防護管や保護カバーを設けるなどして、車両や人の通行による損傷を防止する。
  4. 仮設電力の受電容量は、工事の初期段階に必要な容量のみで計画すれば足り、工事の進捗に伴う揚重機械や空調設備等の使用電力の増減を見込む必要はない。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。漏電遮断器の設置による感電・火災防止措置として正しい記述です。
  2. 適当。電動工具・電気機械器具の接地措置として正しい記述です。
  3. 適当。仮設ケーブルの保護措置として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 仮設電力の受電容量は、工事の進捗に伴い使用される揚重機械・空調設備・照明等の負荷が変動することを見込み、工程全体を踏まえて計画する必要があります。「初期段階の容量のみで足り、増減を見込む必要はない」という記述は誤りです。

出題根拠: 仮設電力設備は仮設工事の中でも見落とされやすい論点であり、工程の進捗に応じた容量計画の必要性を問う出題が想定されます。


問15 土工事・山留め(オープンカット・工法選定)

山留め工法の選定に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 法付けオープンカット工法は、掘削側面を安定勾配で法面とする工法であり、敷地に十分な余裕があり、周辺への影響が小さい場合に適している。
  2. 自立山留め工法は、切梁や地盤アンカーを用いず、山留め壁の根入れ部分の受働抵抗のみで土圧を支持する工法であり、掘削深さが大きい場合や軟弱地盤の場合ほど採用しやすい。
  3. 切梁工法は、山留め壁を切梁と腹起しで支保する工法であり、掘削平面内に切梁が架設されるため、大型機械の搬入や掘削作業の障害となる場合がある。
  4. 地盤アンカー工法は、切梁を用いないため掘削平面内の作業性に優れる一方、周辺の民地や道路の地下にアンカー体を設置する必要がある場合は、あらかじめ地権者等の承諾が必要となることがある。

解答・解説

正答: 2

  1. 適当。法付けオープンカット工法の適用条件として正しい記述です。
  2. 最も不適当。 自立山留め工法は山留め壁自体の変形が比較的大きくなりやすいため、一般に浅い掘削で良好な地盤条件、変位の許容度が大きい現場等に適用が限られます。掘削深さが大きい場合や軟弱地盤では切梁式・アンカー式など支保工を必要とする場合が多く、「掘削深さが大きい場合や軟弱地盤ほど採用しやすい」という記述は誤りです。
  3. 適当。切梁工法の特徴(掘削平面内の作業障害)として正しい記述です。
  4. 適当。地盤アンカー工法の特徴(近隣地権者の承諾の要否)として正しい記述です。

出題根拠: 山留め工法の選定は、敷地条件・掘削深さ・地盤条件に応じた工法の使い分けを問う定番論点であり、令和8年度も出題が予想されます。


問16 土工事・山留め(アイランド・トレンチカット)

掘削工法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. アイランド工法は、敷地の中央部を先行して掘削して地下躯体を構築し、これを山留め支保工の反力受けとして周辺部を掘削する工法であり、根切り底が浅く自立可能な法面を確保できる場合などに適する。
  2. トレンチカット工法は、敷地の周辺部を溝状に先行して掘削して外周部の地下躯体を構築し、これを山留め支保工の反力受けとして中央部を掘削する工法であり、大規模な平面の掘削に適する。
  3. アイランド工法・トレンチカット工法は、いずれも中央部と周辺部の施工順序を分けることで、山留め壁を支持する切梁の長さを短縮し、山留め壁の変形を抑制することを目的とする工法である。
  4. アイランド工法は、中央部の躯体構築後に周辺部を掘削する工法であるため、周辺部を先行して構築するトレンチカット工法に比べて、敷地条件によらず常に工期を短縮できる。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。アイランド工法の掘削順序・適用条件として正しい記述です。
  2. 適当。トレンチカット工法の掘削順序・適用条件として正しい記述です。
  3. 適当。両工法に共通する目的(切梁長さの短縮・変形抑制)として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 工期の長短は敷地の形状・規模、地盤条件、地下構造物の形状等によって異なり、いずれの工法が常に工期を短縮できるかは現場条件によって変わります。「敷地条件によらず常に工期を短縮できる」と一律に言い切ることはできません。

出題根拠: アイランド工法とトレンチカット工法は掘削順序を逆に覚えやすいため、順序と適用条件を正確に区別できるかを問う出題が頻出です。


問17 土工事・山留め(山留め壁の種類)

山留め壁の種類に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 親杭横矢板壁は、H形鋼等の親杭を打込み、掘削の進行に合わせて杭間に横矢板を挿入していく工法であり、止水性は期待できないため、地下水位の高い地盤では別途止水対策が必要となる。
  2. 鋼矢板(シートパイル)壁は、鋼矢板を連続して打込む工法であり、継手部により壁体としての止水性を確保できるため、地下水位の高い地盤や軟弱地盤に適する。
  3. ソイルセメント柱列壁は、原位置の土とセメント系固化材を混合・撹拌して柱列状の壁体を造成し、その中に芯材(H形鋼等)を建込む工法であり、施工時の振動・騒音が比較的小さい。
  4. 地中連続壁(RC地中壁)は、他の山留め壁と比較して剛性・止水性に劣るため、大規模掘削や近接施工の現場ではほとんど採用されない。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。親杭横矢板壁の特徴(止水性が期待できない)として正しい記述です。
  2. 適当。鋼矢板壁の特徴(継手部による止水性)として正しい記述です。
  3. 適当。ソイルセメント柱列壁の特徴(振動・騒音が小さい)として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 地中連続壁は、他の山留め壁と比較して剛性・止水性に優れているため、大規模な掘削や近接施工が求められる現場でむしろ広く採用されています。記述が逆になっています。

出題根拠: 山留め壁の種類ごとの止水性・剛性・施工時の振動騒音の違いは、土工事・山留め分野の中心的な論点であり、令和8年度も出題が予想されます。


問18 土工事・山留め(計測管理・排水工法)

山留め工事における計測管理及び排水工法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 山留め工事の計測管理では、山留め壁の変位、切梁の軸力、地下水位、周辺地盤や近接構造物の沈下・傾斜などを計測項目とし、あらかじめ管理基準値を定めて掘削の進行に応じて計測を行う。
  2. 計測値が一次管理値を超えた場合には注意体制を強化し、二次管理値を超えるおそれがある場合には掘削の中断や補強など、あらかじめ定めた対応措置を講じる。
  3. 釜場工法やディープウェル工法は、重力排水に分類される工法であり、掘削底面や井戸に集まった地下水をポンプで排水するものである。
  4. ウェルポイント工法は、真空ポンプを用いて強制的に地下水を吸引する工法であるが、周辺の地下水位に影響を与えることはないため、近接する既存構造物や井戸への影響を考慮せずに計画してよい。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。山留め工事の計測項目として正しい記述です。
  2. 適当。一次管理値・二次管理値に応じた段階的な対応の考え方として正しい記述です。
  3. 適当。釜場工法・ディープウェル工法が重力排水に分類されることは正しい記述です。
  4. 最も不適当。 ウェルポイント工法は強制排水であり、周辺の地下水位を広範囲かつ大きく低下させる可能性があります。これにより近接する既存構造物の不同沈下や周辺の井戸枯れといった影響が生じるおそれがあるため、事前調査や影響検討を行わずに計画してよいというものではありません。

出題根拠: 重力排水(釜場・ディープウェル)と強制排水(ウェルポイント)の違い、及び周辺環境への影響の考慮は、土工事・山留め分野で頻出の論点です。


問19 基礎・杭工事(既製杭の工法)

既製杭の施工に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 打込み工法(打撃工法)は、ハンマーの打撃により既製杭を地盤に貫入させる工法であり、施工速度が速い一方、打撃による騒音・振動が大きく、市街地での採用には制約が生じやすい。
  2. セメントミルク工法は、埋込み工法(プレボーリング工法)の一種であり、あらかじめオーガで掘削した孔内に根固め液・杭周固定液を注入し、既製杭を建込んで定着させる工法である。
  3. 中掘り工法は、既製杭の中空部にオーガを挿入し、杭先端の地盤を掘削しながら杭を沈設していく工法であり、打込み工法に比べて騒音・振動を抑えやすい。
  4. 埋込み工法は、いずれも杭の支持力を掘削・撹拌による周面摩擦のみに依存するものであり、施工後に杭先端の支持力を高める目的で根固めを行うことはない。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。打込み工法の特徴として正しい記述です。
  2. 適当。セメントミルク工法の内容として正しい記述です。
  3. 適当。中掘り工法の特徴として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 埋込み工法(セメントミルク工法・中掘り根固め工法等)では、杭先端に根固め液を注入して球根状の根固め部を形成し、先端支持力を高める根固めが広く行われています。「根固めを行うことはない」という記述は誤りです。

出題根拠: 既製杭工法の分類(打込み・埋込み)と、先端根固めの有無に関する理解は、基礎・杭工事分野で頻出の論点です。


問20 基礎・杭工事(場所打ち杭・支持力確認)

場所打ちコンクリート杭の施工及び支持力確認に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. アースドリル工法は、ドリリングバケットを回転させて掘削する工法であり、孔壁の保護には表層部の表層ケーシングとそれ以深の安定液(ベントナイト泥水等)を用いる。
  2. リバースサーキュレーション工法は、孔内に満たした水による静水圧で孔壁の崩壊を防ぎながら、ドリルパイプを通じて土砂と水を吸い上げて排出する工法である。
  3. オールケーシング工法は、ケーシングチューブを掘削孔の全長にわたり揺動・回転させながら圧入し、ハンマーグラブで内部の土砂を掘削・排土する工法であり、安定液を用いなくても孔壁の崩壊を防止できる。
  4. 杭の鉛直支持力の確認方法のうち、静的載荷試験は動的載荷試験(急速載荷試験等)に比べて大規模な反力装置を必要としないため、多数本の杭の支持力確認や海上杭など反力の確保が難しい現場で広く用いられる。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。アースドリル工法の孔壁保護方法として正しい記述です。
  2. 適当。リバースサーキュレーション工法の孔壁保護・排土の仕組みとして正しい記述です。
  3. 適当。オールケーシング工法の特徴(ケーシングチューブによる孔壁保護)として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 静的載荷試験は実際の建物荷重に近い条件で信頼性の高いデータを得られる一方、大規模な反力装置(反力杭・アンカー・載荷用重錘等)を必要とし、時間・費用もかかります。反力装置を必要とせず多数本の確認や海上杭などに用いられるのは、むしろ急速載荷試験等の動的載荷試験です。記述が逆になっています。

出題根拠: 場所打ち杭の3工法の掘削・孔壁保護方式の違いと、杭の支持力確認方法(静的載荷試験・動的載荷試験)の特徴の違いは、基礎・杭工事分野の中心的な論点であり、令和8年度も出題が予想されます。


直前チェックリスト

20問で扱った論点に加えて、直前期に暗記の抜け漏れがないか最終確認しておきたい項目を以下にまとめます。

  • 統括安全衛生責任者の選任基準(常時50人以上、ずい道等の建設・橋梁の建設等は常時30人以上)と、店社安全衛生管理者の選任が必要となる場合の違い
  • 作業主任者の選任を要する作業のうち、高さの基準がある作業(地山の掘削2m以上、足場の組立て等5m以上)とない作業(型枠支保工の組立て等)の区別
  • 特別教育を要する業務(足場の組立て等、高所作業車の運転10m未満等)は実務経験年数にかかわらず必須であること
  • 建築工事届(都道府県知事・床面積10m²超)と建設工事計画届(労働基準監督署長・14日前・高さ31m超)の提出先・提出時期の違い
  • 道路使用許可(警察署長)と道路占用許可(道路管理者)の申請先の違い
  • クリティカルパス・トータルフロート・フリーフロートの定義と、実際にトータルフロートを計算する手順
  • 管理図で「点が管理限界内でも異常」とみなすラン・トレンドなどの判定基準
  • 抜取検査におけるOC曲線・生産者危険・消費者危険の考え方
  • 足場の作業床の幅(40cm以上)・床材間の隙間(3cm以下)・建地との隙間(12cm未満)の数値
  • 登り桟橋の勾配基準(30度以下・15度超で踏さん・高さ8m以上で7m以内ごとに踊場)とその除外規定
  • 山留め壁の種類(親杭横矢板・鋼矢板・ソイルセメント柱列壁・地中連続壁)ごとの止水性・剛性・振動騒音の違い
  • アイランド工法・トレンチカット工法の掘削順序(中央部先行か周辺部先行か)の違い
  • 釜場工法・ディープウェル工法(重力排水)とウェルポイント工法(強制排水)の違いと周辺影響への配慮
  • 既製杭工法(打込み・埋込み)の特徴と、場所打ち杭工法(アースドリル・リバース・オールケーシング)の孔壁保護方法の違い
  • 杭の支持力確認方法(静的載荷試験・動的載荷試験)それぞれの特徴と適用場面の違い

このリストにチェックが入らない項目があれば、当サイトの該当する単元記事に戻って復習しておくことをおすすめします。


まとめ

この第2集は、施工計画・届出書類・工程管理・品質管理・安全管理・仮設工事・土工事と山留め・基礎と杭工事という、工事の前半にあたる分野に的を絞って構成しました。第1集で扱った躯体工事・仕上げ工事・改修解体・請負契約の分野と合わせて確認することで、施工科目全体の流れをひととおり見直すことができます。直前期は、この記事の解説を読み返しながら「なぜその選択肢が誤りなのか」を自分の言葉で説明できるかを確認し、数値基準や届出先の組合せのように混同しやすい論点から優先的に復習することをおすすめします。試験本番では、文章量の多い問題に時間をかけすぎず、判断に迷う問題はいったん保留にして解ける問題から確実に得点し、残り時間で見直すという進め方を心がけてください。


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