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【令和8年度】一級建築士 学科「施工」直前予想問題15問|解答・解説付き

令和8年度の一級建築士学科試験がいよいよ目前に迫ってきました。この時期になると、新しい知識を増やすことよりも、これまで積み上げてきた知識をどれだけ正確に引き出せるかを確認する作業の方が得点に直結すると筆者は考えています。施工科目は暗記量が多く、直前期に「あれもこれも忘れているのでは」と不安になりやすい科目ですが、頻出分野を絞り込んで最終確認をすることで、当日の得点力を底上げすることができます。

この記事では、施工科目で近年繰り返し問われている分野をもとに、筆者が独自に作成した予想問題を15問掲載しています。各問題には四肢択一形式で選択肢を用意し、正答番号と、選択肢ごとの正誤理由・出題根拠をセットにした解説を付けています。単に答え合わせをするだけでなく、解説を読みながら「なぜその選択肢が正しい・誤っているのか」を自分の言葉で説明できるかを確認する使い方をおすすめします。

本記事は、施工科目全体の単元マップを整理した一級建築士「施工」の学習ガイドの続編にあたる位置づけです。単元ごとの基礎知識を体系的に復習したい場合は先にガイド記事へ、直前期の総仕上げとして問題演習をしたい場合はこの記事から取り組んでいただく、という使い分けを想定しています。

なお、本問題集は筆者(当サイト)が独自に作成した予想問題であり、実際の試験問題の的中や出題を保証するものではありません。受験にあたっては最新の法令・公式発表をご確認ください。


出題傾向と予想の考え方

施工科目は例年25問前後で構成され、大きく「施工計画・管理系(施工計画・工程管理・品質管理・安全管理)」「工事系(仮設・土工事・基礎・躯体・仕上げ・木工事)」「改修・解体」「請負契約・監理者の職務」という4つのグループに分けて捉えると全体像が掴みやすいと筆者は考えています。管理系は毎年一定の出題数が確保される分野であり、工事系は工事の流れに沿って各工種からまんべんなく出題される傾向にあります。

この記事の15問は、以下の考え方で分野配分をしています。管理系は出題数の比重が大きいことを踏まえて4問、実務上のミスにつながりやすく数値基準が明確な鉄筋・型枠・コンクリート工事を重点分野として1問(複合的に問う形式)、そのほかの工事系・改修解体・請負契約から残りを配分しました。

分野 頻出度の目安 対応する問題番号
施工計画(総合仮設・搬入計画) 問1
工程管理(ネットワーク工程表) 問2
品質管理(QC7つ道具・抜取検査) 問3
安全管理(労働安全衛生法) 問4
仮設工事(足場・悪天候基準) 問5
土工事・山留め 問6
基礎・杭工事 問7
鉄筋工事 問8
型枠・コンクリート工事 問9
鉄骨工事 問10
防水・シーリング工事 問11
左官・タイル工事 問12
塗装・内装・木工事 問13
改修・解体工事 問14
請負契約・監理者の職務 問15

この配分はあくまで筆者の予想であり、実際の出題分野・出題数を保証するものではありません。あくまで直前期の復習範囲を決める目安としてご活用ください。


予想問題15問

問1 施工計画(総合仮設・搬入計画)

工事の総合仮設計画及び搬入計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 山留め工事に先立ち、隣地境界の現況測量や近隣工作物の事前調査を行い、記録を残した。
  2. タワークレーンの設置位置は、揚重物の運搬距離を最短にすることを最優先とし、旋回範囲が近隣の敷地上空にかかるかどうかは特に考慮しなくてよいと判断した。
  3. 仮設事務所・作業員詰所の配置計画にあたり、資材の搬入動線と作業員の通行動線が交錯しないように計画した。
  4. 山留め壁の変位計測など計測管理計画については、着工前の段階で管理基準値と計測頻度を定めておいた。

解答・解説

正答: 2

  1. 適当。近隣工作物の事前調査・記録は、工事に伴う近隣紛争の防止・原因究明の観点から施工計画の初期段階で行うべき基本事項です。
  2. 最も不適当。 タワークレーンの設置計画では、揚重効率だけでなく、旋回半径が隣地上空にかかる場合の近隣への説明・承諾、飛来落下災害の防止措置なども合わせて検討する必要があります。運搬距離の最短化のみを優先し近隣影響を考慮しないという判断は施工計画として不適当です。
  3. 適当。動線計画は労働災害防止・作業効率の両面から重要な検討事項です。
  4. 適当。計測管理計画は事後対応ではなく、着工前に基準値・頻度を定めておくことが基本です。

出題根拠: 総合仮設計画・近隣対応は毎年安定して出題される定番分野であり、令和8年度も同様の出題が予想されます。


問2 工程管理(ネットワーク工程表)

ネットワーク工程表に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. クリティカルパスとは、開始から終了までの経路のうち、余裕日数(フロート)が最小となる経路をいい、通常はゼロとなる。
  2. フリーフロートとは、その作業を最も早く開始した場合に、後続作業の最早開始日に影響を与えずに使うことができる余裕日数をいう。
  3. トータルフロートは同一経路上の複数の作業間で自由に配分してよく、ある作業がトータルフロートを使い切っても、同一経路上の他の作業の余裕には影響しない。
  4. バーチャート(横線式工程表)は視覚的に分かりやすい一方、作業相互の関連性や、ある作業の遅れが全体工期に与える影響を把握しにくいという欠点がある。

解答・解説

正答: 3

  1. 適当。クリティカルパスの定義として正しい記述です。
  2. 適当。フリーフロートの定義として正しい記述です。
  3. 最も不適当。 トータルフロートは同一経路(パス)上の作業で共有されている余裕日数であるため、ある作業がトータルフロートを使い切ると、同一経路上の後続作業に配分できる余裕が減り、その後続作業がクリティカルになる可能性があります。「他の作業の余裕には影響しない」という記述は誤りです。
  4. 適当。バーチャートの一般的な長所・短所として正しい記述です。

出題根拠: ネットワーク工程表の用語理解は施工科目の管理系で頻出のテーマであり、フロートの考え方を問う出題は令和8年度も想定されます。


問3 品質管理(QC7つ道具・抜取検査)

品質管理の手法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. ヒストグラムは、測定値の分布状況を柱状のグラフで表し、ばらつきの姿を視覚的に把握するために用いられる。
  2. 管理図は、上方・下方の管理限界線を設け、工程が統計的管理状態にあるかどうかを時系列で把握するために用いられる。
  3. パレート図は、不良項目や不具合の原因別発生件数を大きい順に並べ、累積比率を折れ線で示すことで、重点的に対策すべき項目を把握するために用いられる。
  4. 抜取検査では、ロットの大きさに関わらずサンプルサイズを一定にすれば、ロットの合格・不合格の判定精度は常に一定に保たれる。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。ヒストグラムの用途として正しい記述です。
  2. 適当。管理図の用途として正しい記述です。
  3. 適当。パレート図の用途として正しい記述です(ABC分析の考え方にも通じます)。
  4. 最も不適当。 抜取検査の判定精度(生産者危険・消費者危険を含むOC曲線の特性)は、サンプルサイズだけでなくロットの大きさや合格判定個数との関係で決まります。ロットの大きさを無視してサンプルサイズを一定にするだけでは、判定精度は一定に保たれません。

出題根拠: QC7つ道具の名称と用途の対応関係は施工科目の品質管理分野で繰り返し出題されており、令和8年度も定番論点として出題が予想されます。


問4 安全管理(労働安全衛生法)

労働安全衛生に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者が同一の場所で作業を行うことによって生ずる労働災害を防止するため、作業間の連絡調整その他の措置を講じなければならない。
  2. 統括安全衛生責任者は、当該工事現場のすべての労働者(元請・下請を問わない)に対する賃金の支払いを管理する責任者である。
  3. 度数率は、延べ実労働時間100万時間あたりの労働災害による死傷者数を表す指標である。
  4. 強度率は、延べ実労働時間1,000時間あたりの労働損失日数を表す指標である。

解答・解説

正答: 2

  1. 適当。特定元方事業者の講ずべき措置として法令上正しい記述です。
  2. 最も不適当。 統括安全衛生責任者は、元請・下請を通じた現場全体の安全衛生管理を統括する役割であり、賃金の支払管理を行う責任者ではありません。賃金管理と安全衛生管理を混同させる誤りです。
  3. 適当。度数率の定義として正しい記述です。
  4. 適当。強度率の定義として正しい記述です。

出題根拠: 特定元方事業者・統括安全衛生責任者の職務や、度数率・強度率といった安全衛生に関する指標の定義は、施工科目の安全管理分野で定番の出題テーマです。


問5 仮設工事(足場・悪天候基準)

仮設工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. わく組足場において、壁つなぎの水平方向及び垂直方向の間隔は、それぞれ所定の基準内に収まるように設置した。
  2. 高さ2m以上の作業床の端や開口部には、原則として高さ85cm以上の手すり及び中さん等(高さ35cm以上50cm以下の位置)を設置した。
  3. 強風のため作業を中止する基準は10分間の平均風速が毎秒10m以上とされているが、瞬間的に一時この値を超えた程度であれば、作業を継続してよいと判断した。
  4. 悪天候(暴風・大雨・大雪等)や中震(震度4)以上の地震の後に足場において作業を行うときは、作業開始前に足場の点検を行うこととした。

解答・解説

正答: 3

  1. 適当。壁つなぎの間隔は足場の倒壊防止のための基本的な管理項目です。
  2. 適当。作業床の端や開口部の墜落防止措置として正しい記述です。
  3. 最も不適当。 「強風」の定義は10分間の平均風速が毎秒10m以上の風であり、瞬間的な突風の値ではなく平均風速で判断します。また平均風速がこの基準に達し危険が予想される場合は作業を中止すべきであり、「瞬間的に超えた程度なら継続してよい」という判断は誤りです。
  4. 適当。悪天候・地震後の点検義務として正しい記述です。

出題根拠: 足場の墜落防止基準や悪天候時の作業中止基準は、労働安全衛生規則に基づく仮設工事分野の頻出論点です。


問6 土工事・山留め

土工事・山留めに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. ヒービングは、軟弱な粘性土地盤において、山留め背面の土の重量等により掘削底面が盛り上がる現象であり、根入れ長さの不足などが要因の一つとなる。
  2. ボイリングは、砂質地盤において、山留め壁の内外の水位差により掘削底面から水とともに砂が噴き上がる現象であり、地盤内の有効応力が失われることで発生する。
  3. 盤ぶくれは、掘削底面下に被圧帯水層が存在する場合に、その水圧によって不透水層である掘削底面が持ち上がる現象であり、地盤の種類にかかわらず発生する現象である。
  4. 地下水位の高い地盤での掘削では、ディープウェル工法や釜場排水などにより地下水位を低下させ、ヒービングやボイリングの発生を抑制する対策が講じられる。

解答・解説

正答: 3

  1. 適当。ヒービングの定義・要因として正しい記述です。
  2. 適当。ボイリングの定義・機構として正しい記述です。
  3. 最も不適当。 盤ぶくれは、掘削底面の下に不透水層があり、さらにその下に被圧帯水層が存在するという特定の地盤構成の場合に生じる現象であり、「地盤の種類にかかわらず発生する」という記述は誤りです。
  4. 適当。地下水位低下工法とヒービング・ボイリング対策の関係として正しい記述です。

出題根拠: ヒービング・ボイリング・盤ぶくれは土工事・山留め分野で毎年のように問われる定番の3現象であり、それぞれの発生機構の違いを問う出題が予想されます。


問7 基礎・杭工事

場所打ちコンクリート杭工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 支持層への到達確認は、掘削深度の管理だけでなく、掘削土砂(スライム)の性状確認や事前の地盤調査結果との照合により行う。
  2. アースドリル工法などの掘削中は、孔壁の崩壊を防止するため、安定液(ベントナイト泥水等)を使用し、孔内水位を地下水位より高く保つように管理する。
  3. コンクリート打設後の杭頭処理では、健全なコンクリート部分を傷めないよう、杭頭部に余盛りを行ったうえで、後日ブレーカー等により余盛り部分をはつり取る。
  4. 杭の施工精度の確認は、杭心の水平位置の許容差のみを管理すればよく、杭の傾斜(鉛直度)については施工上特に管理する必要はない。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。支持層到達確認の方法として正しい記述です。
  2. 適当。孔壁崩壊防止のための安定液管理として正しい記述です。
  3. 適当。杭頭処理(余盛り・はつり)の考え方として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 杭の施工精度は、水平位置の許容差だけでなく、鉛直度(傾斜)についても構造耐力上重要な管理項目であり、管理が不要という記述は誤りです。

出題根拠: 場所打ちコンクリート杭の施工管理は基礎・杭工事分野の中心的な論点であり、支持層確認と施工精度管理は繰り返し出題されています。


問8 鉄筋工事

鉄筋工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 直接土に接する柱・梁・床・壁及び布基礎の立上り部分のかぶり厚さは4cm以上、基礎(布基礎の立上り部分を除く)は捨てコンクリートの部分を除いて6cm以上を確保する。
  2. 耐力壁、柱又は梁のかぶり厚さは3cm以上、耐力壁以外の壁又は床のかぶり厚さは2cm以上を確保する。
  3. 鉄筋の重ね継手の長さは、コンクリートの設計基準強度が高くなるほど短く設定でき、フック付きとする場合はフックなしの場合より短くできる。
  4. かぶり厚さは鉄筋の腐食防止のみを目的とした基準であり、耐火性能の確保やコンクリートと鉄筋との付着性能の確保とは関係がない。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。建築基準法施行令79条に定めるかぶり厚さの数値として正しい記述です。
  2. 適当。同条に定めるかぶり厚さの数値として正しい記述です。
  3. 適当。重ね継手長さとコンクリート強度・フックの有無の関係として一般に正しい記述です。
  4. 最も不適当。 かぶり厚さは、鉄筋の腐食防止だけでなく、火災時の鉄筋の温度上昇を抑える耐火性能の確保、鉄筋とコンクリートの一体性を保つ付着性能の確保という複数の目的を持つ基準であり、「腐食防止のみが目的」という記述は誤りです。

出題根拠: かぶり厚さの数値は施工科目でも特に出題頻度が高く、部位ごとの数値の混同を狙った出題が繰り返しみられます。


問9 型枠・コンクリート工事

型枠工事及びコンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートの基礎・梁側・柱及び壁のせき板は、計画供用期間の級が短期又は標準の場合、圧縮強度が5N/mm²以上に達したことが確認されるまで存置する。
  2. コンクリートを2層以上に分けて打ち込む場合の打重ね時間間隔の限度は、外気温が25℃未満のときは150分以内、25℃以上のときは120分以内を目安とする。
  3. コンクリート打込み中の締固めでは、棒形振動機(バイブレーター)の先端を下層のコンクリートに届く程度挿入し、上層と下層を一体化させるように加振する。
  4. コンクリートの湿潤養生期間は、使用するセメントの種類にかかわらず一律であり、早強ポルトランドセメントを用いた場合でも、普通ポルトランドセメントと同じ養生期間を確保しなければならない。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。せき板の存置期間の目安として正しい記述です。
  2. 適当。打重ね時間間隔の目安として正しい記述です。
  3. 適当。締固めの基本的な考え方として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 コンクリートの湿潤養生期間は、使用するセメントの種類(早強・普通・高炉セメント等)や部材の部位によって異なり、早強ポルトランドセメントを用いた場合は一般に養生期間を短縮できます。「一律」という記述は誤りです。

出題根拠: せき板の存置期間・打重ね時間間隔は数値が具体的で問題化しやすく、施工科目の中でも特に出題頻度の高い分野です。


問10 鉄骨工事

鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 高力ボルト摩擦接合において、接合面のすべり係数を確保するため、黒皮を除去し、赤錆状態(自然発せい)とするなどの処理を行う。
  2. 高力ボルトの締め付けは、ナット回転法やトルシア形高力ボルトを用いる方法などにより、所定のボルト張力が得られるように管理する。
  3. 溶接部の内部欠陥(ブローホール・スラグ巻込み等)の検出には、放射線透過試験(RT)や超音波探傷試験(UT)が用いられる。
  4. 溶接部の外観検査で表面に欠陥が見られなければ、内部欠陥も存在しないとみなせるため、抜取りによる非破壊検査は省略してよい。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。摩擦接合面の処理として正しい記述です。
  2. 適当。高力ボルトの締め付け管理方法として正しい記述です。
  3. 適当。内部欠陥の検出方法として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 外観検査は表面の欠陥を確認するものであり、内部欠陥(ブローホール等)の有無は外観からは判断できません。外観良好であることを理由に非破壊検査を省略してよいという記述は誤りです。

出題根拠: 高力ボルト摩擦接合の管理と溶接部の検査方法の組み合わせは、鉄骨工事分野で頻出のテーマです。


問11 防水・シーリング工事

防水・シーリング工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. アスファルト防水は、複数のアスファルトルーフィング類を積層して防水層を形成する工法で、耐久性に優れる一方、下地の動きに追従しにくい面がある。
  2. 合成高分子系ルーフィングシート防水には、下地に接着剤を用いて全面接着する密着工法と、下地の動きの影響を受けにくい絶縁工法がある。
  3. シーリング材を充填する目地のうち、温度変化等により目地幅が変動するワーキングジョイントは、一般に2面接着とし、目地底に絶縁材(ボンドブレーカー)を設置して3面接着を避ける。
  4. 2成分形シーリング材は、施工現場での可使時間(ポットライフ)の管理が不要であり、1成分形と同様にそのまま使用できる。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。アスファルト防水の特徴として正しい記述です。
  2. 適当。シート防水の工法区分として正しい記述です。
  3. 適当。ワーキングジョイントの2面接着・ボンドブレーカーの考え方として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 2成分形シーリング材は主剤と硬化剤を現場で混合して使用するため、混合後に施工可能な可使時間(ポットライフ)の管理が必要です。「管理が不要」という記述は誤りです。

出題根拠: シーリング材の目地設計(ワーキング・ノンワーキングジョイントの接着方法)は防水・シーリング工事分野で繰り返し出題される論点です。


問12 左官・タイル工事

左官・タイル工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. セメントモルタルによるタイル張り工法には、圧着張り・改良圧着張り・マスク張り・積上げ張り(密着張り)などがあり、下地やタイルの大きさに応じて使い分ける。
  2. 改良圧着張りは、下地面とタイル裏面の両方にモルタルを塗り付けて張り付ける工法で、密着性・接着力の向上が期待できる。
  3. モルタル塗り下地のコンクリート面は、打設後できるだけ乾燥させず、常に湿潤な状態を保ったまま次工程のタイル張りに進むことで、最も高い接着力が得られる。
  4. タイル張り施工後の接着力の確認は、一般に引張接着試験(タイルを抜き取って行う試験等)により行う。

解答・解説

正答: 3

  1. 適当。タイル張り工法の種類として正しい記述です。
  2. 適当。改良圧着張りの特徴として正しい記述です。
  3. 最も不適当。 コンクリート下地は、打設後の初期乾燥収縮がある程度落ち着くまで一定の期間を確保したうえで次工程に進む必要があります。「常に湿潤な状態を保ったまま次工程に進むことで最も高い接着力が得られる」という記述は、必要な乾燥期間の考え方を無視した誤りです。
  4. 適当。タイル接着力確認の方法として正しい記述です。

出題根拠: タイル張り工法の種類と、下地の乾燥期間・接着力確保の関係は、仕上げ工事分野の定番論点です。


問13 塗装・内装・木工事

塗装・内装・木工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 木工事に用いる造作材は、含水率が高いまま使用すると乾燥収縮によるひび割れや変形を生じやすいため、一定の含水率まで乾燥させたものを用いる。
  2. 建具の性能は、耐風圧性・気密性・水密性・遮音性・断熱性などについて、規格に基づく等級により表示される。
  3. 塗装工事では、使用する塗料の性能が高ければ、下地の乾燥や研磨などの下地調整を省略しても十分な付着性能を確保できる。
  4. 内装工事における床仕上げ材は、遮音性能・耐摩耗性・意匠性などを考慮し、用途に応じてフローリングやカーペット、タイルカーペットなどから選定する。

解答・解説

正答: 3

  1. 適当。造作材の含水率管理の考え方として正しい記述です。
  2. 適当。建具性能の表示方法として正しい記述です。
  3. 最も不適当。 塗膜の付着性能は塗料そのものの性能だけでなく、下地の乾燥状態や研磨などの下地調整の良否に大きく左右されます。下地調整を省略してよいという記述は誤りです。
  4. 適当。床仕上げ材の選定基準として正しい記述です。

出題根拠: 塗装工事における下地調整の重要性は、仕上げ・内装分野で繰り返し出題される論点です。


問14 改修・解体工事

改修・解体工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 耐震改修工法には、耐力壁や鉄骨ブレースの増設による耐力向上、炭素繊維シートやアラミド繊維シートの巻付けによる靱性向上、免震装置の設置による地震力の低減などがある。
  2. 居ながら改修において外壁・屋上防水の改修工事を行う場合は、使用者の生活・営業に配慮し、工区分割や仮設計画、騒音・振動・臭気対策を計画段階で検討する。
  3. 建設リサイクル法に基づく分別解体等及び再資源化等の実施が義務付けられる建築物の解体工事の規模基準は、床面積の合計80m²以上である。
  4. 解体工事における分別解体では、効率を優先し、まず躯体を重機で一気に解体したうえで、発生した廃材を後からまとめて分別すればよい。

解答・解説

正答: 4

  1. 適当。代表的な耐震改修工法として正しい記述です。
  2. 適当。居ながら改修における計画上の留意点として正しい記述です。
  3. 適当。建設リサイクル法における解体工事の対象規模(床面積80m²以上)として正しい記述です。
  4. 最も不適当。 分別解体は、内装・設備などを手作業で撤去・分別した後、屋根や外壁等を撤去し、最後に躯体を解体するという順序が原則です。躯体から一気に解体して後から分別するという方法は、分別解体の趣旨に反しており不適当です。

出題根拠: 建設リサイクル法に基づく分別解体の規模基準と手順は、改修・解体工事分野の定番論点として出題が予想されます。


問15 請負契約・監理者の職務

請負契約及び工事監理者の職務に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 工事監理者は、建築士法に基づき、工事が設計図書のとおりに実施されているかどうかを確認し、設計図書のとおりに実施されていないと認めるときは、直ちに工事施工者に対してその旨を指摘し、必要に応じて設計図書のとおりに実施するよう求め、施工者がこれに従わないときは建築主に報告しなければならない。
  2. 主任技術者及び監理技術者は、工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどる者であり、下請契約の請負代金の額にかかわらず、工事現場ごとにいずれか一方を置かなければならない。
  3. 現場代理人は、請負契約の履行に関し工事現場の運営・取締りを行うが、請負代金額の変更や請負契約の解除に関する権限は、契約書等で特に定めがなくても当然に有する。
  4. 工事監理者と施工管理を行う現場の技術者は、いずれも品質確保に関わるが、工事監理者は設計者側の立場から設計図書との整合を確認する役割であり、施工管理を行う技術者は施工者側の立場から工程・原価・安全・品質を管理する役割という違いがある。

解答・解説

正答: 3

  1. 適当。建築士法に基づく工事監理者の職務として正しい記述です。
  2. 適当。主任技術者・監理技術者の設置に関する基本的な考え方として正しい記述です。
  3. 最も不適当。 現場代理人の権限は、請負契約約款等で定められた範囲に限られるのが一般的であり、請負代金額の変更や契約の解除といった重要な事項に関する権限は、契約書等で特に定めがない限り当然には有しません。
  4. 適当。工事監理者と施工管理を行う技術者の役割の違いとして正しい記述です。

出題根拠: 工事監理者・現場代理人・主任技術者/監理技術者の役割分担は、請負契約分野で頻出の論点であり、令和8年度も同様の出題が予想されます。


直前チェックリスト

15問で扱った論点に加えて、直前期に暗記の抜け漏れがないか最終確認しておきたい項目を以下にまとめます。

  • かぶり厚さの数値(耐力壁以外の壁・床2cm、耐力壁・柱・梁3cm、直接土に接する部分4cm、基礎6cm)を部位ごとに正確に区別できるか
  • コンクリートの打重ね時間間隔(外気温25℃未満150分以内、25℃以上120分以内)を覚えているか
  • せき板の存置期間(圧縮強度による管理の考え方)と、支柱の存置期間の違いを説明できるか
  • ヒービング・ボイリング・盤ぶくれの発生機構の違いを整理できているか
  • 高力ボルト摩擦接合のすべり係数確保のための処理(黒皮除去・赤錆状態)を覚えているか
  • 溶接部の内部欠陥検出方法(RT・UT)と表面欠陥検出方法(外観検査・PT等)の違いを区別できるか
  • ワーキングジョイントとノンワーキングジョイントで、シーリング材の接着方法(2面接着・3面接着)がどう異なるか
  • タイル張り工法(圧着張り・改良圧着張り・マスク張り・積上げ張り)の施工手順の違い
  • 悪天候(強風・大雨・大雪)の定義となる数値基準と、地震後の点検義務
  • 特定元方事業者・統括安全衛生責任者の職務内容と、度数率・強度率の定義
  • ネットワーク工程表におけるクリティカルパス・トータルフロート・フリーフロートの関係
  • 建設リサイクル法における分別解体等の対象規模(解体80m²、新築・増築500m²、修繕等1億円)
  • 耐震改修の代表的な工法(耐力壁増設・鉄骨ブレース・炭素繊維巻付け・免震化)の特徴
  • 工事監理者・現場代理人・主任技術者/監理技術者それぞれの職務と権限の違い
  • 分別解体の施工手順(内装・設備→屋根・外装→躯体の順)

このリストにチェックが入らない項目があれば、当サイトの該当する単元記事に戻って復習しておくことをおすすめします。


まとめ

直前期の施工科目は、新しい知識を詰め込むよりも、かぶり厚さや悪天候基準のような数値、ヒービング・ボイリングのような紛らわしい現象の違いを、もう一度正確に整理し直す作業が得点に直結すると筆者は考えています。試験本番では、選択肢の一つひとつに「なぜ正しいのか・なぜ誤っているのか」を即座に判断できるかが問われるため、この記事の解説を読み返しながら、自分の言葉で理由を説明できるかを確認しておくとよいでしょう。時間配分の面では、施工科目は文章量が多い問題が多いため、判断に迷う問題に時間をかけすぎず、いったん保留にして解ける問題から確実に得点し、残り時間で見直すという進め方をおすすめします。


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