【令和8年度】一級建築士 学科「計画」予想問題 第5集|寸法・ユニバーサルデザイン・保存再生・積算20問
これまでの4集では、住宅・集合住宅・事務所・商業建築という用途別各論(第2集)、医療・福祉・保育・教育・文化施設という公共色の強い用途別各論(第3集)、都市計画・建築史を中心とした第4集と、計画科目の中でも「建物の用途ごとの計画手法」を軸に予想問題を積み上げてきました。この第5集では視点を変え、建築の各部寸法・人体寸法とユニバーサルデザイン、既存建築の保存・再生、建築生産・積算・マネジメントという、特定の用途に限らず横断的に問われる分野にしぼって20問を用意しています。
これらの分野は、施設名や制度名を覚えるというよりも、「なぜその寸法が必要か」「なぜその契約方式・保存手法が選ばれるのか」という数値・仕組みの背景にある理屈を理解しているかどうかで得点のスピードが変わる分野だと筆者は考えています。第1集でも寸法計画・UD・保存再生・建築生産の一部にはふれましたが、本記事ではより実務に踏み込んだ角度から、重複しないよう新たに作問しました。第1集から本記事の第5集まで、計画科目の予想問題は合計95問(第1集15問+第2〜5集各20問)となり、頻出分野をひととおりカバーした約100問体制がこれで完成します。直前期の総仕上げとして、苦手分野が残っていないか、本記事とあわせて過去の集も見直していただくことをおすすめします。
出題形式は本試験にあわせて「最も不適当なものはどれか」を基本とし、一部「正しいものはどれか」型を混ぜています。各問には正答番号だけでなく、なぜその選択肢が誤り(あるいは正しい)なのか、根拠となる考え方とあわせて解説を付けました。
なお、本問題集は筆者(当サイト)が独自に作成した予想問題であり、実際の試験問題の的中や出題を保証するものではありません。受験にあたっては最新の法令・公式発表をご確認ください。
出題傾向と予想の考え方
寸法計画・UD・保存再生・建築生産という分野は、用途別建築計画ほど単独の出題数は多くないものの、計画科目20問の中で毎年確実に数問が出題される安定した得点源です。本記事の20問は、この4分野をバランスよく配置し、数値基準の背景や仕組みの理解を確認できる構成にしました。
| 分野 | 頻出度 | 本記事の対応問番号 |
|---|---|---|
| 共用廊下・傾斜路の寸法基準 | ★★★★☆ | 問1・問2 |
| 駐車場・エレベーターのバリアフリー基準 | ★★★★★ | 問3・問4 |
| 便所・階段各部の寸法計画 | ★★★★☆ | 問5・問6 |
| ユニバーサルデザインの情報保障・法制度の適用範囲 | ★★★★☆ | 問7・問8 |
| 伝統的建造物群保存地区・登録有形文化財 | ★★★★★ | 問9・問10 |
| 耐震改修促進法・既存不適格建築物 | ★★★☆☆ | 問11 |
| ファサード保存・近代建築の保存(DOCOMOMO) | ★★★☆☆ | 問12・問13 |
| PFI・ECI等の発注方式 | ★★★★☆ | 問14・問15 |
| 工事費の構成・積算 | ★★★★☆ | 問16 |
| ライフサイクルコスト(LCC) | ★★★★☆ | 問17 |
| 入札・契約方式 | ★★★☆☆ | 問18 |
| 契約不適合責任・共同企業体(JV) | ★★★☆☆ | 問19・問20 |
同じ「寸法基準」というテーマでも、共用廊下・傾斜路・駐車場・エレベーター・便所ではそれぞれ根拠となる基準や数値が異なるため、施設名や場所だけで覚えるのではなく、「誰のために」「何を可能にするための寸法か」という目的とセットで整理することをおすすめします。
予想問題20問
問1 共用廊下の寸法計画(共同住宅の共用廊下幅員)
共同住宅の共用廊下の幅員に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 共同住宅の住戸の床面積の合計が100㎡を超える階における共用廊下の幅員は、廊下の両側に居室がある場合は1.6m以上、その他(片側のみに居室がある場合等)は1.2m以上を確保しなければならないと建築基準法施行令に定められている。
- 共用廊下の有効幅員は、手すりや配管カバー等が壁面から突出している場合、その突出部分を除いた寸法で確保する必要がある。
- 共用廊下の幅員基準は、住戸の規模にかかわらずすべての共同住宅に一律に適用され、床面積の合計が100㎡以下の階であっても例外は一切認められていない。
- 共用廊下の幅員を検討する際は、避難時の歩行のしやすさだけでなく、日常的な住民同士のすれ違いや、ベビーカー・車椅子等の通行のしやすさもあわせて考慮することが望ましい。
解答・解説
正答は3です。
1・2・4は正しい記述です。共同住宅の共用廊下の幅員基準(両側居室で1.6m以上、その他で1.2m以上)、有効幅員の考え方(突出部分の除外)、避難だけでなく日常利用の観点からの配慮は、共用廊下を計画するうえでの基本知識です。
3が誤りです。この幅員基準は、住戸の床面積の合計が100㎡を超える階の共用廊下を対象とするものであり、床面積の合計が100㎡以下の小規模な階はそもそも規制の対象外となります。「住戸の規模にかかわらず一律に適用され、例外は一切認められていない」とする記述は、基準の適用範囲を無視しているため不適当です。
共用廊下の幅員基準は、数値そのものだけでなく「どのような規模の建物・階に適用されるのか」という適用範囲までセットで理解しておくことが重要です。
問2 傾斜路(スロープ)の計画(勾配と踊場)
バリアフリー法に基づく建築物移動等円滑化基準における傾斜路(スロープ)の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 傾斜路の勾配は、屋内に設ける場合は12分の1を超えないこととされている。
- 傾斜路を屋外に設ける場合は、屋内に設ける場合よりも緩やかな勾配(15分の1以下)とすることが望ましいとされる。
- 傾斜路の高さが75cmを超える場合は、高さ75cm以内ごとに踏幅150cm以上の踊場を設けることとされている。
- 傾斜路は階段に比べて歩行者の負担が少なく安全性も高いため、勾配の基準さえ満たしていれば、手すりの設置は計画上一切考慮する必要がない。
解答・解説
正答は4です。
1〜3は正しい記述です。屋内の勾配基準(12分の1以下)、屋外での望ましい勾配(15分の1以下)、高さ75cmを超える場合の踊場の設置は、傾斜路の計画における基本的な基準です。
4が誤りです。傾斜路は、車椅子使用者や高齢者等が安全に利用できるよう、手すりの設置が計画上重要な要素とされています。勾配の基準を満たせば手すりの設置を一切考慮しなくてよいとする記述は、傾斜路に求められる安全性への配慮を無視しているため不適当です。
傾斜路の計画は、勾配・踊場という「歩きやすさ」の基準と、手すりという「安全に支える」ための配慮がセットで問われる分野として整理しておくとよいでしょう。
問3 車椅子使用者用駐車施設の計画
バリアフリー法に基づく車椅子使用者用駐車施設の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 車椅子使用者用駐車施設は、車椅子使用者が車両の乗降を行いやすいよう、一般の駐車施設に比べて幅員を広く確保する必要があり、幅350cm以上を確保することとされている。
- 車椅子使用者用駐車施設は、建物の出入口からできるだけ近い位置に配置し、雨天時にも濡れずに移動できるよう、上屋(庇等)を設ける配慮がなされることがある。
- 車椅子使用者用駐車施設から建物の出入口までの経路は、段差のない、あるいは段差を解消した移動等円滑化経路として計画することが求められる。
- 車椅子使用者用駐車施設の必要台数は、駐車場全体の台数にかかわらず常に1台のみで足りるとされており、駐車場の規模が大きくなっても増設する必要は一切ない。
解答・解説
正答は4です。
1〜3は正しい記述です。車椅子使用者用駐車施設の幅員(350cm以上)、出入口への近接配置と上屋の配慮、段差のない経路計画は、駐車施設のバリアフリー化を検討するうえでの基本的な考え方です。
4が誤りです。車椅子使用者用駐車施設の必要台数は、駐車場全体の規模に応じて複数台の確保が求められる場合があり、常に1台のみで足りるとする記述は、駐車場の規模と必要台数との関係を無視しているため不適当です。
駐車施設の計画は、1台あたりの幅員という個別の寸法基準と、駐車場全体の規模に応じた必要台数という2つの視点で理解しておくことがポイントです。
問4 バリアフリー経路のエレベーター
建築物移動等円滑化基準における移動等円滑化経路を構成するエレベーターの計画に関する記述として、正しいものはどれか。
- エレベーターのかごの出入口の有効幅員は80cm以上、かごの奥行きは135cm以上を確保することとされている。
- エレベーターの乗降ロビーは、車椅子使用者が円滑に方向転換できるよう、かごの前面に十分な広さ(水平で150cm角以上)を確保することとされているが、この基準はエレベーターが複数台設置されている建築物には適用されない。
- かご内の操作盤は、車椅子使用者が利用しやすい高さに設置する配慮が求められるが、視覚障害者に配慮した点字表示等の設置は、法令上一切求められていない。
- エレベーターは、階段に比べて構造的に複雑であるため、移動等円滑化経路を構成する垂直移動手段としては認められておらず、傾斜路(スロープ)のみが移動等円滑化経路として認められている。
解答・解説
正答は1です。
1が正しい記述です。移動等円滑化経路を構成するエレベーターのかごは、出入口の有効幅員80cm以上、奥行き135cm以上を確保することが基準として求められています。
2は誤りです。乗降ロビーの広さの基準は、エレベーターの設置台数にかかわらず適用されるものであり、複数台設置されている建築物には適用されないとする限定は誤りです。
3は誤りです。かご内の操作盤には、車椅子使用者への配慮に加え、視覚障害者への配慮として点字表示等を設けることも求められるため、点字表示等が一切求められていないとする記述は誤りです。
4は誤りです。エレベーターは、垂直移動における移動等円滑化経路を構成する代表的な設備の一つであり、傾斜路のみが認められているとする記述は明らかな事実誤りです。
エレベーターのバリアフリー基準は、かご・乗降ロビーという空間の寸法だけでなく、操作盤の高さや点字表示等の「使い勝手」への配慮までセットで問われる分野です。
問5 車椅子使用者用便房の計画
車椅子使用者用便房の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 車椅子使用者用便房は、車椅子の回転や便器への移乗動作に必要なスペースを確保するため、一般の便房に比べて内法寸法を大きく確保する必要があり、目安としておおむね2m角程度の内法寸法が確保されることが多い。
- 大規模な不特定多数が利用する建築物では、車椅子使用者用便房に加えて、オストメイト対応設備や乳幼児用のベビーチェア等、多様な利用者のニーズに対応した機能を、複数の便房に分散して配置する計画手法がとられることがある。
- 車椅子使用者用便房は、一般便房から離れた分かりにくい位置に配置することで、利用者のプライバシーを確保することが計画上の基本原則とされている。
- 車椅子使用者用便房の出入口の扉は、開閉に必要な力や動作のしやすさを踏まえ、引き戸とすることが多い。
解答・解説
正答は3です。
1・2・4は正しい記述です。車椅子使用者用便房の内法寸法の目安、多機能設備の分散配置という近年の考え方、出入口の扉形式(引き戸)は、便房を計画するうえでの基本的な視点です。
3が誤りです。車椅子使用者用便房は、一般便房と近接した分かりやすい位置に、案内表示とあわせて計画するのが基本であり、利用者が迷わずアクセスできることが重視されます。あえて分かりにくい位置に配置することを基本原則とする記述は、便房の計画意図と逆であるため不適当です。
便房の計画は、寸法基準だけでなく、多様な利用者に対応する機能をどのように配置・分散させるかという視点でも出題されやすい分野です。
問6 階段各部の寸法計画
階段各部の寸法計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 階段の蹴上げ寸法(R)と踏面寸法(T)は、「2R+T」の値がおおむね55cm〜65cm程度の範囲に収まるように計画されることが多いという目安がある。
- 不特定多数が利用する公共性の高い建築物の階段では、住宅の階段に比べて蹴上げを低く、踏面を広くとり、勾配を緩やかにする計画とすることが一般的である。
- 手すりは、片側だけでなく両側に連続して設置することで、上りと下りの双方で利用者が持ち替えることなく安定して使用できるようにする配慮が求められることがある。
- 回り階段(曲がり部分)の踏面寸法は、直線部分の踏面寸法よりも狭くなる場合があっても、歩行の安全性には影響しないため、計画上特に配慮する必要はない。
解答・解説
正答は4です。
1〜3は正しい記述です。「2R+T」という歩幅を踏まえた寸法の目安、公共性の高い建築物における緩やかな勾配の計画、両側連続手すりの考え方は、階段各部の寸法計画における基本的な視点です。
4が誤りです。回り階段の曲がり部分では、内側にいくほど踏面寸法が狭くなり、歩行の安全性に影響を及ぼしやすいため、踏面の狭い部分に手すりを設ける、歩行者が外側を通りやすいよう誘導する等の配慮が計画上求められます。安全性に影響しないため配慮不要とする記述は不適当です。
階段の寸法計画は、数値の目安だけでなく、回り階段のように歩行位置によって条件が変わる箇所への配慮まで理解しておくと、応用的な設問にも対応しやすくなります。
問7 ユニバーサルデザインにおける情報保障
サイン計画・情報提供におけるユニバーサルデザインの考え方に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 案内表示は、文字情報だけでなくピクトグラム(絵文字)を併用することで、言語や文字の理解によらず情報を伝達しやすくする効果が期待できる。
- 視覚に障害のある利用者への配慮として、音声案内や触知案内板(触って読み取れる案内板)等、視覚以外の感覚でも情報を得られる手段をあわせて計画することが望ましい。
- 情報の伝達手段を複数用意すること(情報保障の多重化)は、高齢者・障害者だけでなく、外国人利用者や一時的に情報を得にくい状況にある利用者にとっても有効である。
- ユニバーサルデザインの考え方に基づく案内表示は、あらゆる利用者に同一の手段で同一の情報を伝えることを原則とするため、利用者の特性に応じて伝達手段を使い分けることは望ましくないとされている。
解答・解説
正答は4です。
1〜3は正しい記述です。ピクトグラムの併用、音声案内・触知案内板等の視覚以外の情報提供手段、情報保障の多重化が多様な利用者に有効である点は、サイン計画・情報提供のUDにおける基本的な考え方です。
4が誤りです。ユニバーサルデザインにおける情報提供は、利用者の特性に応じて複数の伝達手段を使い分け・併用することが基本であり、同一の手段のみで情報を伝えることを原則とする記述は、これまでの選択肢で述べられている「情報保障の多重化」という考え方と矛盾するため不適当です。
情報保障は、単一の手段に頼らず、視覚・聴覚・触覚等の複数のチャネルを組み合わせるという発想で整理しておくと、初見の設問にも対応しやすくなります。
問8 建築物移動等円滑化基準の適用範囲
バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)における建築物の規制の考え方に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- バリアフリー法では、不特定多数の者が利用し、又は主として高齢者・障害者等が利用する建築物を「特定建築物」と位置づけ、建築物移動等円滑化基準への適合を努力義務としている。
- 特定建築物のうち、病院・劇場・百貨店・共同住宅等、用途や規模の要件を満たすものは「特別特定建築物」に位置づけられ、新築等を行う場合に建築物移動等円滑化基準への適合が義務付けられる。
- 建築物移動等円滑化基準に適合する建築物の建築主等は、所管行政庁の認定を受けることで、より高い水準の基準(建築物移動等円滑化誘導基準)に適合した建築物であることの表示(認定マーク等)を活用できる制度がある。
- 特別特定建築物に該当する用途・規模の建築物であっても、既存の建築物を増築・改築せずそのまま使用し続ける限り、将来にわたって基準適合の義務が生じることは一切ない。
解答・解説
正答は4です。
1〜3は正しい記述です。特定建築物における努力義務、特別特定建築物における適合義務、認定制度(建築物移動等円滑化誘導基準への適合認定と表示)は、バリアフリー法の建築物規制の基本的な仕組みです。
4が誤りです。特別特定建築物に該当する建築物であっても、大規模な増築・改築や用途変更等を行う場合には、その時点で基準適合が求められる場合があり、将来にわたって基準適合の義務が一切生じないと断定する記述は、バリアフリー法の規制の考え方を無視しているため不適当です。
特定建築物・特別特定建築物の区分は、「どの建築行為のタイミングで」「努力義務か義務か」という切り口で整理しておくと、条件を変えた出題にも対応しやすくなります。
問9 伝統的建造物群保存地区制度
伝統的建造物群保存地区制度に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 伝統的建造物群保存地区は、市町村が都市計画又は条例に基づいて決定するものであり、地区内における建築物等の現状変更行為は、市町村の条例に基づく許可の対象となる。
- 国(文部科学大臣)は、市町村からの申出を受け、我が国にとって価値が高いと判断した伝統的建造物群保存地区を「重要伝統的建造物群保存地区」として選定する。
- 伝統的建造物群保存地区の指定は国が主体となって行う制度であり、市町村はあらかじめ定められた国の指定基準に従って地区を機械的に確定するだけの役割にとどまる。
- 伝統的建造物群保存地区の保存活用計画では、伝統的建造物の修理だけでなく、地区の伝統的な風致を維持するための修景(周辺建築物の外観を町並みに調和させる工夫)も検討の対象となる。
解答・解説
正答は3です。
1・2・4は正しい記述です。市町村による地区の決定と条例に基づく現状変更許可、国による重要伝統的建造物群保存地区の選定、修景を含めた保存活用計画の検討対象は、伝統的建造物群保存地区制度の基本的な仕組みです。
3が誤りです。伝統的建造物群保存地区は、市町村が主体となって決定する制度であり、国は市町村からの申出を受けて重要伝統的建造物群保存地区として選定する役割を担うにとどまります。指定を国が主体となって行い、市町村は機械的に確定するだけとする記述は、制度における市町村と国の役割を取り違えているため不適当です。
この制度は、「決定するのは市町村」「重要なものへの格上げは国」という役割分担を押さえておくことが、正誤判断の最初のポイントになります。
問10 登録有形文化財制度
登録有形文化財制度に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 登録有形文化財制度は、重要文化財等の指定制度を補完するものとして創設された制度であり、指定制度に比べて緩やかな規制(届出制等)のもとで、所有者による活用を図りやすいことが特徴である。
- 登録有形文化財の建造物について、外観を変更する等の現状変更を行おうとする場合は、行おうとする日の一定期間前までに届け出ることとされており、指定文化財のような許可制ではない。
- 登録有形文化財は、指定文化財に比べて修理等に対する公的な補助が手厚く用意されている一方、内装等の変更には常に文化庁長官の事前許可が必要とされる、指定制度よりも厳格な制度である。
- 登録有形文化財の対象は、建造物に限られていたが、その後の法改正により、美術工芸品等の建造物以外の有形文化財も登録の対象に加えられている。
解答・解説
正答は3です。
1・2・4は正しい記述です。指定制度を補完する緩やかな保護措置としての登録制度の位置づけ、現状変更の届出制、対象の拡大(建造物から建造物以外の有形文化財へ)は、登録有形文化財制度の基本的な知識です。
3が誤りです。登録有形文化財は、指定文化財に比べて修理等に対する補助は限定的である一方、内装等の変更については事前の許可を要さない届出制で足りるという、指定制度よりも緩やかな制度です。補助が手厚く、内装変更に常に許可が必要という記述は、指定制度と登録制度の特徴を取り違えているため不適当です。
指定文化財と登録文化財は、「規制の強さ」と「補助の手厚さ」がちょうど逆の関係になっている点を対比させて覚えておくと区別しやすくなります。
問11 既存不適格建築物と耐震改修促進法
既存建築物の耐震性・耐震改修に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 既存不適格建築物とは、建築時点では適法に建築されたが、その後の法改正等により現行の建築基準法の規定に適合しなくなった建築物を指し、直ちに違法建築物として扱われるものではない。
- 耐震改修促進法に基づき、不特定多数の者が利用する一定規模以上の建築物等については、耐震診断の実施やその結果の報告・公表が求められる場合がある。
- 耐震改修の手法には、壁や筋かいの増設による強度の向上のほか、免震装置や制震装置を後付けする方法もあり、既存建築物の用途や利用状況を踏まえて選定される。
- 既存不適格建築物は、現行基準に適合していない状態であるため、増築や大規模な修繕・模様替を行う場合であっても、現行基準への適合が一切求められることはない。
解答・解説
正答は4です。
1〜3は正しい記述です。既存不適格建築物の定義(違法建築物ではない)、耐震改修促進法に基づく耐震診断・報告・公表の仕組み、耐震改修の代表的な手法(増設補強・免震レトロフィット等)は、既存建築物の耐震性を考えるうえでの基本的な知識です。
4が誤りです。既存不適格建築物であっても、一定規模以上の増築や大規模な修繕・模様替等を行う場合には、その範囲について現行基準への適合(既存遡及)が求められることがあり、現行基準への適合が一切求められないとする記述は不適当です。
既存不適格建築物は、「違法ではないが、手を加える際には現行基準との関係が問われる」という位置づけを理解しておくことがポイントです。
問12 建築の保存・再生(ファサード保存)
既存建築物の保存・再生手法のうち、ファサード保存に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ファサード保存とは、歴史的価値のある建築物の外観(ファサード)を保存しつつ、内部を解体して新たな用途に対応する構造・空間に更新する再生手法を指す。
- ファサード保存を行う場合、外壁を自立させるための補強や、新旧の構造をどのように取り合わせるかといった構造的な検討が必要になる。
- ファサード保存は、外観の歴史的な景観を維持しながら、内部の性能・機能を現代の水準まで更新できる手法として、都市部の再開発等で用いられることがある。
- ファサード保存は、建築物のすべての構造躯体をそのまま残すことを前提とした手法であり、内部構造を一部でも解体・更新する場合はファサード保存とは呼ばない。
解答・解説
正答は4です。
1〜3は正しい記述です。外観を保存しつつ内部を更新するという定義、外壁の自立補強や新旧構造の取り合いといった構造的検討、都市再開発等での活用事例は、ファサード保存を理解するうえでの基本的な考え方です。
4が誤りです。ファサード保存は、むしろ外観(ファサード)以外の内部構造を解体・更新することを前提とした手法であり、すべての構造躯体をそのまま残すことを前提とする記述は、ファサード保存の定義そのものと矛盾するため不適当です。
ファサード保存は、「何を残し、何を更新するのか」という対象範囲を正確に理解しておくことが、コンバージョンやレトロフィット等の似た用語との区別にもつながります。
問13 近代建築の保存(DOCOMOMO Japan)
近代建築(モダン・ムーブメントの建築)の保存に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- DOCOMOMO(ドコモモ)は、近代運動(モダン・ムーブメント)に関わる建築・敷地・都市環境の記録と保存を目的とする国際組織であり、日本にもその活動を行う支部(DOCOMOMO Japan)が組織されている。
- DOCOMOMO Japanは、価値が高いと評価した近代建築を「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」として選定・公表しており、選定は継続的に更新されている。
- DOCOMOMO Japanによる選定は、文化財保護法上の指定文化財のような法的な保存の強制力を伴うものであり、選定された建築物の解体・改変には所有者であっても文化庁長官の許可が必要となる。
- 近代建築は、鉄筋コンクリート造や鉄骨造等、比較的新しい構造形式のものが多く、伝統的な木造建築とは異なる保存・改修上の技術的課題(コンクリートの中性化対策等)が指摘されることがある。
解答・解説
正答は3です。
1・2・4は正しい記述です。DOCOMOMOの活動目的とDOCOMOMO Japanの組織、「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」の選定・継続的な更新、近代建築特有の技術的課題(中性化対策等)は、近代建築の保存を理解するうえでの基本的な知識です。
3が誤りです。DOCOMOMO Japanによる選定は、法的な保存の強制力を伴うものではなく、選定後に所有者の判断で解体された建築物も存在します。指定文化財のような許可制の規制が及ぶとする記述は、この選定の性格を取り違えているため不適当です。
近代建築の保存は、法制度に基づく指定・登録と、民間・専門家団体による評価・選定とでは性格が異なる点を理解しておくと、混同を避けやすくなります。
問14 PFI事業方式
PFI(Private Finance Initiative)事業方式に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- PFIは、民間の資金・経営能力・技術的能力を活用して、公共施設等の設計・建設・維持管理・運営を行う事業手法である。
- BTO方式は、民間事業者が資金調達を行って施設を建設し、完成後に施設の所有権を公共に移転したうえで、その後の維持管理・運営を民間事業者が行う方式である。
- BOT方式は、民間事業者が施設を建設したのち、事業期間中は民間事業者が施設を所有して維持管理・運営を行い、事業期間の終了時に所有権を公共に移転する方式である。
- PFI事業方式を採用した場合、施設の設計・建設・維持管理・運営に関する責任とリスクは、契約形態にかかわらずすべて発注者(公共側)が一元的に負うことになる。
解答・解説
正答は4です。
1〜3は正しい記述です。PFIの基本的な仕組み、BTO方式(完成後に所有権を公共へ移転)とBOT方式(事業期間終了時に所有権を公共へ移転)の違いは、PFI事業方式を理解するうえでの基本的な知識です。
4が誤りです。PFI事業では、事業契約においてリスク分担が明確化され、設計・建設・運営上のリスクの相当部分を民間事業者側が負うことが特徴の一つであり、責任とリスクをすべて発注者側が一元的に負うとする記述は、PFIの基本的な考え方と逆であるため不適当です。
PFIの事業方式は、所有権の移転のタイミング(BTO・BOT)という切り口と、リスク分担という切り口の両方から整理しておくと理解が深まります。
問15 ECI方式
ECI(Early Contractor Involvement)方式に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ECI方式は、実施設計の段階から施工予定者を技術協力者として関与させ、施工者の技術力・コスト情報を設計に反映させることを意図した発注方式である。
- ECI方式では、技術協力を行う施工予定者と、価格等の交渉を経たうえで、別途、工事の請負契約を締結する段階を経ることが一般的である。
- ECI方式は、施工者の技術提案を設計に反映することで、工期短縮やコスト縮減につながることが期待される発注方式である。
- ECI方式は、設計施工一括発注方式(デザインビルド)と全く同じ契約構造をとる方式であり、両者に発注者側の関与の仕方の違いは存在しない。
解答・解説
正答は4です。
1〜3は正しい記述です。実施設計段階からの技術協力、技術協力後の請負契約締結という段階を踏む点、工期短縮・コスト縮減が期待される点は、ECI方式の基本的な仕組みです。
4が誤りです。ECI方式は、設計業務を設計者が担い、施工予定者はあくまで技術協力者として関与する点で、設計と施工を同一の主体が一括して担うデザインビルド(設計施工一括発注方式)とは契約構造が異なります。両者を全く同じ契約構造とする記述は、この違いを無視しているため不適当です。
発注方式は、「誰が設計を担うか」「施工者がどの段階からどのような立場で関わるか」という軸で比較すると、ECI方式・デザインビルド・設計施工分離方式の違いを整理しやすくなります。
問16 建築工事費の構成
建築工事費の構成に関する記述として、正しいものはどれか。
- 工事価格は、工事原価と一般管理費等から構成され、工事原価はさらに、直接工事費と共通仮設費からなる純工事費と、現場管理費とに分けられる。
- 共通仮設費とは、現場事務所の維持費や現場監督者の人件費等、工事現場全体の管理運営に必要な費用を指し、現場管理費とは同一の費用区分として扱われる。
- 一般管理費等は、工事現場で直接発生する費用であり、企業の本社機能の維持等、経営全般に必要な費用は工事価格には含まれない。
- 直接工事費は、材料費・労務費・直接経費から構成されるが、工事の種類や規模にかかわらず、常に一定の金額となるよう積算されるべきものとされている。
解答・解説
正答は1です。
1が正しい記述です。工事価格は工事原価と一般管理費等から構成され、工事原価はさらに、直接工事費と共通仮設費からなる純工事費と、現場管理費に区分されます。
2は誤りです。共通仮設費と現場管理費は別の費用区分であり、現場事務所の維持費・現場監督者の人件費等は主に現場管理費に該当します。両者を同一の費用区分とする記述は誤りです。
3は誤りです。一般管理費等は、企業の本社機能の維持等、経営全般に必要な費用であり、工事現場で直接発生する費用ではありません。むしろこの費用も工事価格に含まれるため、工事価格に含まれないとする記述は誤りです。
4は誤りです。直接工事費は、工事の種類・規模・数量に応じて数量×単価で積み上げて算定されるものであり、常に一定の金額になるよう積算されるべきものではありません。
工事費の構成は、費用の名称を覚えるだけでなく、「工事現場で直接発生する費用か」「企業経営全般に必要な費用か」という切り口で整理しておくと、選択肢の正誤を判断しやすくなります。
問17 ライフサイクルコスト(LCC)
建築物のライフサイクルコスト(LCC)に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ライフサイクルコストとは、建築物の企画・設計段階から、建設、運用、保全を経て、解体・除去に至るまでの生涯にわたって発生する費用の総額を指す概念である。
- ライフサイクルコストの内訳は、建設に要する初期投資費(イニシャルコスト)と、運用・保全等に要する費用(ランニングコスト)等に大別されることが多い。
- 建築物の維持管理を長期間にわたって行う場合、一般に運用・保全段階のランニングコストが、建設段階のイニシャルコストを上回る傾向があるとされる。
- ライフサイクルコストの低減を図る観点からは、初期投資費をできるだけ切り詰めることが常に最も合理的な選択であり、将来の運用・保全費用への影響を考慮する必要はない。
解答・解説
正答は4です。
1〜3は正しい記述です。LCCの定義(企画から解体・除去までの生涯費用)、イニシャルコストとランニングコストへの大別、長期的にはランニングコストがイニシャルコストを上回る傾向があるという考え方は、LCCを理解するうえでの基本的な知識です。
4が誤りです。ライフサイクルコストの低減を図るうえでは、初期投資費と将来の運用・保全費用とのトレードオフを踏まえて総合的に検討することが重要であり、初期投資費を切り詰めることが常に最も合理的とする記述は、LCCという考え方そのものの趣旨と逆であるため不適当です。
LCCは、目先のイニシャルコストだけでなく、建物の生涯にわたる総費用で判断するという考え方であることを押さえておくと、関連する設問にも対応しやすくなります。
問18 公共工事の入札・契約方式
公共工事における入札・契約方式に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 一般競争入札は、発注者が公告を行い、参加資格を満たす不特定多数の者が自由に参加できる入札方式であり、公共工事における入札の原則的な方式とされている。
- 指名競争入札は、発注者があらかじめ指名した特定の者の中から入札を行わせる方式であり、一般競争入札に比べて入札参加者を限定できる。
- 総合評価落札方式は、入札価格だけでなく、施工計画・技術提案等の価格以外の要素もあわせて総合的に評価し、落札者を決定する方式である。
- 公共工事の入札・契約方式は、価格による競争のみを原則とすべきであり、技術力や施工計画等の価格以外の要素を評価に加える方式は、公正性の観点から一切認められていない。
解答・解説
正答は4です。
1〜3は正しい記述です。一般競争入札を原則とする考え方、指名競争入札の特徴、総合評価落札方式の仕組み(価格と価格以外の要素の総合評価)は、公共工事の入札・契約方式を理解するうえでの基本的な知識です。
4が誤りです。総合評価落札方式は、価格以外の技術力等を評価に加える方式として公共工事で広く活用されているものであり、価格以外の要素を評価に加える方式が一切認められていないとする記述は、この事実と矛盾するため不適当です。
入札・契約方式は、「誰が参加できるか」(一般競争・指名競争)という軸と、「何を基準に落札者を決めるか」(価格のみ・総合評価)という軸を分けて整理しておくと理解しやすくなります。
問19 契約不適合責任
請負契約における契約不適合責任に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 2020年施行の改正民法により、従来の「瑕疵担保責任」という呼称・制度は見直され、「契約不適合責任」という考え方に整理された。
- 契約不適合責任のもとでは、注文者は、目的物が契約の内容に適合しない場合に、修補請求・代金減額請求・損害賠償請求・契約解除等の権利を行使できる場合がある。
- 契約不適合責任における「契約不適合」とは、目的物が種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しないことを指し、瑕疵担保責任における「瑕疵」の考え方とは全く関係のない、無関係な概念として新設されたものである。
- 契約不適合責任に関する権利行使には、注文者が契約不適合を知った時からの期間制限等、民法上の規定が設けられている。
解答・解説
正答は3です。
1・2・4は正しい記述です。2020年施行の改正民法による瑕疵担保責任から契約不適合責任への整理、注文者が行使できる権利(修補請求・代金減額請求・損害賠償請求・契約解除等)、権利行使に関する期間制限は、契約不適合責任の基本的な知識です。
3が誤りです。契約不適合責任は、従来の瑕疵担保責任における「瑕疵」の考え方を踏まえつつ、目的物が契約内容に適合しているかという観点から再整理したものであり、瑕疵の考え方と全く無関係な概念として新設されたとする記述は、両者の連続性を無視しているため不適当です。
契約不適合責任は、用語が変わっただけの単純な言い換えではなく、「何を基準に責任の有無を判断するか」という考え方の整理として捉えておくとよいでしょう。
問20 共同企業体(JV)
建設工事における共同企業体(JV)に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 共同企業体(JV)は、複数の建設会社が共同で工事を受注し、施工を行うために結成する企業体であり、大規模・技術的難度の高い工事等で活用されることがある。
- 特定建設工事共同企業体は、大規模かつ技術的難易度の高い工事等を対象に、工事1件ごとに結成される共同企業体であり、当該工事の完成をもって解散する。
- 経常建設共同企業体は、主に中小の建設業者が、経営力・施工力を強化する目的で、複数の工事にわたって継続的な協業関係を結成する共同企業体である。
- 共同企業体(JV)を結成した場合、構成員である各建設会社は、担当する工事範囲についてのみ責任を負い、共同企業体全体としての工事完成に対する責任を負うことはない。
解答・解説
正答は4です。
1〜3は正しい記述です。JVの基本的な仕組み、特定建設工事共同企業体(工事1件ごとに結成・解散)、経常建設共同企業体(中小建設業者による継続的な協業)は、共同企業体を理解するうえでの基本的な知識です。
4が誤りです。共同企業体の構成員は、一般に共同企業体全体としての工事完成についても連帯して責任を負うことが基本であり、担当する工事範囲についてのみ責任を負い、全体としての責任を負わないとする記述は、JVの責任のあり方と逆であるため不適当です。
共同企業体は、種類ごとの結成目的(大規模工事への対応・中小建設業者の協業)とあわせて、構成員が負う責任の範囲まで理解しておくと、実務的な出題にも対応しやすくなります。
直前チェックリスト
本記事の20問がカバーする論点に加えて、直前期に暗記の抜け漏れがないか確認しておきたい重要論点を、チェックリストとしてまとめました。
- 共同住宅の共用廊下幅員(両側居室1.6m以上・その他1.2m以上)とその適用範囲
- 傾斜路の勾配(屋内1/12以下・屋外1/15以下が望ましい)と踊場の設置基準
- 車椅子使用者用駐車施設の幅員(350cm以上)と必要台数の考え方
- 移動等円滑化経路を構成するエレベーターのかご・乗降ロビーの寸法
- 車椅子使用者用便房の内法寸法の考え方と多機能設備の分散配置
- 階段各部の寸法(2R+T)と両側手すり・回り階段への配慮
- サイン計画における情報保障の多重化(文字・ピクトグラム・音声・触知)
- 特定建築物・特別特定建築物における基準適合の努力義務と義務の違い
- 伝統的建造物群保存地区の決定主体(市町村)と重要伝統的建造物群保存地区の選定(国)
- 登録有形文化財制度と指定文化財制度の規制の強さ・補助の手厚さの違い
- 既存不適格建築物の位置づけと耐震改修促進法上の耐震診断・改修
- ファサード保存の考え方と構造的な検討事項
- DOCOMOMO Japanによる選定の性格(法的拘束力を伴わない点)
- PFI事業方式(BTO・BOT)の所有権移転のタイミングとリスク分担の考え方
- ECI方式と設計施工一括発注方式(デザインビルド)の契約構造の違い
- 工事価格の構成(直接工事費・共通仮設費・現場管理費・一般管理費等)
- ライフサイクルコストの考え方とイニシャルコスト・ランニングコストのトレードオフ
- 入札・契約方式(一般競争入札・指名競争入札・総合評価落札方式)の違い
- 契約不適合責任の考え方と注文者が行使できる権利
まとめ
寸法計画・ユニバーサルデザイン、保存再生、建築生産・積算・マネジメントという分野は、用途別建築計画に比べると地味に見えるかもしれませんが、数値基準の背景にある「誰のための、何を可能にするための基準か」という理屈を理解しているかどうかで、初見の設問への対応力が大きく変わる分野だと筆者は考えています。本記事の20問をもって、第1集から積み上げてきた計画科目の予想問題は約100問となりました。直前期は新しい範囲に手を広げるより、これまでの5集を通じて自分が苦手とする分野を洗い出し、該当する単元記事に戻って知識を補強することを優先していただくことをおすすめします。試験本番では、判断に迷う設問に時間をかけすぎず、確実に解ける問題から得点を積み上げていくことを心がけ、落ち着いて一問ずつ取り組んでいただければと思います。
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