電験三種 CBTと筆記の選び方|違い・メリット・注意点
電験三種の受験申込みでは、CBT方式と筆記方式のどちらで受験するかを、申込みの段階で選ぶ必要があります。筆者が受験したときも、この選択をあまり深く考えずに決めてしまい、後になって「もう少し方式ごとの違いを理解してから選べばよかった」と感じた部分がありました。
この記事では、電験三種のCBT方式と筆記方式の違いを整理し、それぞれのメリット・注意点と、どんな人にどちらが向いているかを資格保有者の視点でまとめます。試験全体の制度や日程については、まず 電験三種とは|試験日程・科目・合格率・電気設備の実務との関係 を参照してください。科目合格制度を使った複数年計画を検討している人は、電験三種の科目合格制度の使い方|何年計画で取るかの戦略 もあわせて参考にしてください。
CBT方式・筆記方式とは何か
電気技術者試験センターの案内によると、CBT方式とは「試験会場にあるパソコンで出題・解答する方式」の試験です。第三種電気主任技術者試験は、CBT方式または筆記方式のいずれかで受験でき、申込み時に受験方式(CBT/筆記)を選択します。筆記方式は、指定された1日にマークシートで解答する従来型の試験方式です。
両者は解答の手段が違うだけでなく、試験日程の組まれ方そのものが異なります。CBT方式は一定期間の中から受験者自身が会場・日時を選ぶ形式であるのに対し、筆記方式は全国一斉に決まった1日で実施されます。
令和8年度上期の日程
電気技術者試験センターが公開している令和8年度の実施日程によると、上期試験の日程は次のとおりです。
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 受験申込み受付期間 | 2026年5月18日(月)~6月4日(木) |
| CBT会場予約期間 | 2026年6月11日(木)~7月12日(日)(32日間) |
| CBT方式 試験期間 | 2026年7月16日(木)~8月9日(日)(25日間) |
| 筆記方式 試験日 | 2026年8月30日(日) |
| 受験手数料(インターネット申込み) | CBT方式・筆記方式とも7,700円(非課税) |
この記事を書いている時点では、CBT方式はすでに試験期間の真っただ中にあり、筆記方式は8月30日に向けて残り1ヶ月ほどというタイミングです。下期試験は、申込み受付が2026年11月9日~11月26日、CBT会場予約期間が2026年12月7日~2027年1月7日、CBT方式の試験期間が2027年2月4日~2月28日、筆記方式の試験日が2027年3月21日という日程で予定されています。日程は年度ごとに見直されるため、実際に申し込む際は必ず電気技術者試験センター(shiken.or.jp)の最新の受験案内で確認してください。
申込み時の選択と、選んだ後の扱い
CBT方式・筆記方式は、受験申込みの段階でどちらか一方を選ぶ仕組みになっています。同じ回の試験で両方の方式を併用して受験することはできません。一度申込みを済ませたあとに方式を変更したい場合の扱いは年度によって細かいルールが異なることがあるため、変更の可否や期限については、電気技術者試験センターのマイページや最新の受験案内で確認するようにしてください。
CBT方式を選んだ場合は、申込み後に別途「CBT会場予約」の手続きが必要です。令和8年度上期であれば、6月11日から7月12日までの予約期間内に、マイページから希望する会場・日時を予約する流れになります。この予約を忘れると、申込みは完了していてもCBT方式の試験期間内に受験できない事態になりかねないため、申込みと予約は別の手続きだという点を意識しておく必要があります。
両方式の違いを比較する
| 比較項目 | CBT方式 | 筆記方式 |
|---|---|---|
| 実施期間 | 一定期間内(令和8年度上期は25日間)から会場・日時を選択 | 指定された1日のみ(令和8年度上期は8月30日) |
| 解答方法 | パソコンで解答 | マークシートに記入 |
| 会場 | 全国のCBTテストセンターから選択 | 指定された試験会場 |
| 日程の柔軟性 | 期間内で自分の都合に合わせて日時を選びやすい | 日程は固定で選べない |
| 電卓の持込み | 使用可能(四則演算・開平計算機能のみ、関数電卓等は不可) | 使用可能(四則演算・開平計算機能のみ、関数電卓等は不可) |
| 予約の手間 | 申込み後に別途、会場・日時のCBT会場予約が必要 | 申込みのみで完結(別途予約は不要) |
電卓のルールは、電気技術者試験センターの案内によると、四則演算・開平計算(√)を行うための電卓のみ使用可能で、数式を記憶できる電卓・関数電卓・印字機能を持つ電卓は使用できず、不正行為の対象になるとされています。電卓の貸与はないため、使い慣れたものを準備しておく必要がある点は、CBT方式・筆記方式のどちらでも共通です。また、電卓の使用に際して音を発することはできないという注意点も明記されています。
CBT方式の出題形式については、科目ごとに解答数と試験時間が定められています。電気技術者試験センターの案内によると、理論・機械はA問題14題+B問題3題(一部選択問題を含む)で90分、電力はA問題14題+B問題3題で90分、法規はA問題10題+B問題3題で65分となっています。複数科目を同日に受験する場合は、科目間の休憩の取り方についてもルールが案内されているため、複数科目まとめてCBT受験を予定している人は、事前に案内動画や体験版で流れを確認しておくと当日の戸惑いを減らせます。
CBT方式のメリットと注意点
CBT方式の最大のメリットは、期間内で会場・日時をある程度自分の都合に合わせて選べることです。仕事の予定が読みにくい人や、複数科目を受ける場合に科目ごとの体調・集中力の配分を考えて日程を分散させたい人にとっては、この柔軟性は大きな利点になります。
一方で、次のような注意点もあります。
- 会場予約を忘れると受験できない:申込みが完了しても、別途CBT会場予約の手続きをしなければ試験期間内に受験できません。予約期間・予約手続きの流れは事前に確認しておく必要があります。
- 人気の会場・日時は埋まりやすい:予約期間の後半に予約しようとすると、希望する会場や日時がすでに埋まっている場合があります。早めに予約を済ませておく方が選択肢を広く持てます。
- パソコン画面での解答に慣れが必要:紙のマークシートと違い、画面上での選択操作や計算用紙の使い方に不慣れだと、本来の実力を発揮しにくくなる可能性があります。電気技術者試験センターが公開している体験版で事前に操作感を確認しておくことをおすすめします。
筆記方式のメリットと注意点
筆記方式のメリットは、昔ながらのマークシート形式に慣れている人にとって、解答の感覚がイメージしやすい点です。紙に書き込みながら計算を進めるスタイルに慣れている人は、パソコン画面よりも筆記方式の方が本来の実力を出しやすいと感じる場合があります。
注意点としては、次のような点が挙げられます。
- 日程が固定で選べない:指定された1日に予定を合わせる必要があり、CBT方式のような日程の柔軟性はありません。
- 会場が指定される:CBT方式のようにテストセンターを選ぶ形式ではなく、あらかじめ割り当てられた会場で受験することになります。
- 持ち物の確認漏れに注意:受験票や、使用できる電卓の条件を事前に確認しておかないと、当日に慌てることになりかねません。
どんな人にどちらが向くか
あくまで一般的な傾向としてですが、筆者は次のような基準で考えるとよいと思います。
- 仕事の予定が読みにくい人・出張や繁忙期が不定期にある人:CBT方式の日程の柔軟性が活きやすい
- 複数科目を受験し、科目ごとに日を分けて集中したい人:CBT方式で日程を分散させる受け方がしやすい
- パソコン画面での解答よりも紙への書き込みに慣れている人:筆記方式の方が実力を発揮しやすい可能性がある
- 申込み後の予約手続きを忘れそうで不安な人:手続きが申込みだけで完結する筆記方式の方が管理しやすい
どちらの方式を選んでも、試験の内容や合格基準そのものが変わるわけではありません。自分の生活リズムや解答スタイルの好みに合わせて、無理なく本来の実力を発揮しやすい方式を選ぶことが大切だと筆者は考えています。
電験三種はCBT方式・筆記方式のどちらを選んでも独学で十分に狙える試験ですが、学習の進め方そのものに不安がある場合は、体系立てられたカリキュラムで対策できる講座を利用する選択肢もあります。
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まとめ
- 電験三種は受験申込み時にCBT方式・筆記方式のどちらかを選択し、同じ回で両方式の併用はできない
- 令和8年度上期は、CBT方式が7月16日~8月9日、筆記方式が8月30日に実施される
- CBT方式は申込み後に別途、会場・日時のCBT会場予約が必要で、予約を忘れると受験できない
- 筆記方式は日程・会場が固定される代わりに、申込みだけで手続きが完結する
- 電卓のルール(四則演算・開平計算のみ可、関数電卓等は不可、貸与なし)はどちらの方式でも共通
- 仕事の予定の読みにくさや解答スタイルの好みに合わせて、無理なく実力を発揮しやすい方式を選ぶことが大切
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