宅建 1日20問ドリル Day6|法令上の制限・建築基準法(用途制限・建蔽率容積率・高さ制限)
「1日20問ドリル」は、令和8年度(2026年)の宅地建物取引士試験を見据え、筆者が独自に作成した予想問題を1日20問ずつ、30日で全単元を一巡できるように構成した連載です。Day6は、法令上の制限8問のうち都市計画法と並ぶ固定枠2問を占める建築基準法を扱います。
建築基準法は範囲が広い一方、宅建試験で問われるのはほぼ単体規定(用途制限・建蔽率・容積率・道路制限・高さ制限・日影規制)と防火地域等・建築確認の数値・要件に絞られており、数値を正確に覚えれば得点源にしやすい分野です。本記事の20問は、用途地域や地域の種類を近い別のものに入れ替える「主語のすり替え」と、面積・距離・階数などの数値を近い別の値に置き換える「数値のすり替え」を中心に構成しました。あわせて、令和7年(2025年)4月1日施行の建築確認制度の見直し(4号特例の縮小・新2号建築物と新3号建築物の区分)も出題しています。
なお、本問題集は筆者(当サイト)が独自に作成した予想問題であり、実際の試験問題の的中や出題を保証するものではありません。法令は令和8年4月1日現在施行されているものを基準に作問していますが、受験にあたっては最新の法令・公式発表を必ずご確認ください。
一連のドリルの全体構成は、ハブ記事「宅建 1日20問ドリル|30日で全単元を一巡する予想問題600問(令和8年度対応)」でまとめています。あわせてご覧ください。
Day6の範囲:建築基準法
建築基準法は「単体規定(個々の建築物の安全性に関する規定)」と「集団規定(都市計画区域・準都市計画区域内で建築物相互の関係を調整する規定)」に大別されますが、宅建試験で主に問われるのは後者の集団規定です。本Dayでは、下表のとおり単元をバランスよく配置しました。
| テーマ | 対応問番号 |
|---|---|
| 用途地域と用途制限 | 問1〜問3 |
| 建蔽率・容積率 | 問4〜問7 |
| 道路制限(接道義務・セットバック) | 問8〜問10 |
| 高さ制限(絶対高さ・道路斜線・隣地斜線・北側斜線) | 問11〜問14 |
| 日影規制 | 問15・問16 |
| 防火地域・準防火地域 | 問17・問18 |
| 建築確認(令和7年4月施行の4号特例縮小を含む) | 問19・問20 |
個数問題を3問(問3・問9・問14)織り交ぜ、四肢すべての精読を要求する構成にしています。目安の学習時間は35〜45分です。
問題20問
問1 用途地域と用途制限の考え方
用途地域における用途制限に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 工業専用地域は、13種類の用途地域のうち、住宅を建築することができない唯一の用途地域である。
- 用途地域は全部で13種類あり、住居系・商業系・工業系のいずれの用途地域においても、住宅を建築することができる。
- 用途地域における用途制限は、建築基準法別表第2に定められており、制限の内容は用途地域の種類にかかわらず同一である。
- 用途地域のうち、店舗や事務所の建築が制限されるのは商業地域に限られ、住居系の用途地域では店舗・事務所の建築は制限されない。
解答・解説
正答は1です。
1が正しい記述です。工業専用地域は、13種類の用途地域のうち、住宅(共同住宅を含む)を建築することができない唯一の用途地域です(建築基準法48条13項、別表第2)。
2は誤りです。工業専用地域では住宅を建築することができず、すべての用途地域で住宅が建築できるわけではありません。
3は誤りです。用途制限の内容は用途地域の種類ごとに大きく異なります。第一種低層住居専用地域のように厳しく制限される地域もあれば、商業地域のように広い用途が認められる地域もあります。
4は誤りです。店舗・事務所の建築制限は商業地域だけの問題ではなく、第一種低層住居専用地域をはじめとする住居系の用途地域でも、規模や種類に応じた制限が課されています。
用途地域の学習は、13種類すべてを個別に覚えるより、「工業専用地域だけが住宅不可」「低層住居専用地域が最も厳しい」という基準点を押さえたうえで、そこからの緩急を整理すると効率的です。
問2 第一種低層住居専用地域の用途制限
第一種低層住居専用地域における建築物の用途制限に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 第一種低層住居専用地域内では、延べ面積の制限を満たせば、病院を建築することができる。
- 第一種低層住居専用地域内では、住宅に付属する店舗等を除き、事務所・店舗の用途に供する建築物を建築することはできない。
- 第一種低層住居専用地域内では、小学校・中学校を建築することはできない。
- 第一種低層住居専用地域内では、老人ホーム・保育所等の用途に供する建築物を建築することはできない。
解答・解説
正答は2です。
1は誤りです。病院は第一種低層住居専用地域では建築することができず、延べ面積の制限を満たすことで建築できるようになるものではありません。
2が正しい記述です。第一種低層住居専用地域では、住宅に附属する床面積50平方メートル以下かつ延べ面積の2分の1未満の店舗等を除き、事務所・店舗単独の用途に供する建築物を建築することはできません(建築基準法48条1項、別表第2(い)項)。
3は誤りです。小学校・中学校は第一種低層住居専用地域でも建築することができる用途です。
4は誤りです。老人ホーム・福祉ホーム・保育所等は第一種低層住居専用地域でも建築することができる用途です。
第一種低層住居専用地域は13種類の中で最も制限が厳しい地域ですが、「住宅に付属する小規模な店舗等」という限定的な例外がある点、また学校・老人ホーム・保育所のような公益性の高い施設は建築できる点が、単純な「住宅専用」というイメージとのズレとして狙われやすいところです。
問3 用途地域にまたがる敷地の制限(個数問題)
一の敷地が二以上の用途地域にわたる場合の建築制限に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 敷地の用途制限は、その敷地の全部が属する用途地域のうち、最も規制の厳しい用途地域の制限が敷地全体に適用される。
イ 建蔽率及び容積率は、それぞれの用途地域の制限の数値に、その敷地のうち当該用途地域に属する部分の面積の敷地面積に対する割合を乗じて得た数値を合計した数値が、その敷地全体について適用される。
ウ 建築物の高さの制限(道路斜線制限・隣地斜線制限・北側斜線制限)は、その敷地の過半の属する用途地域の制限が敷地全体に適用される。
エ 防火地域と準防火地域にわたる敷地に存する建築物が、防火地域外において防火壁で区画されていないときは、その建築物の全部について、防火地域内の建築物に関する規定が適用される。
- 一つ
- 二つ
- 三つ
- 四つ
解答・解説
正答は2です。
アは誤りです。敷地の用途制限は、その敷地の過半を占める用途地域の制限が敷地全体に適用されるのであり(建築基準法91条)、「最も規制の厳しい地域」や「全部が属する地域」を基準とするものではありません。
イは正しい記述です。建蔽率・容積率が複数の用途地域にわたる場合は、それぞれの用途地域の制限の数値に、敷地のうち当該用途地域に属する部分の面積の割合を乗じて得た数値を合計する、いわゆる按分(加重平均)で算定します(53条2項、52条7項)。
ウは誤りです。建築物の高さの制限は、敷地の過半が属する地域の制限を敷地全体に適用するのではなく、建築物の各部分が存する地域・区域ごとの制限が、それぞれの部分に適用されます。
エは正しい記述です。建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合において、その建築物が防火地域外の部分において防火壁で区画されていないときは、その建築物の全部について、防火地域内の建築物に関する規定が適用されます(65条1項)。
したがって、正しいものはイ・エの2つであり、正答は2です。
「用途制限は過半主義・建蔽率と容積率は按分・高さ制限は各部分ごと・防火規制は厳しい方が建築物全体に適用」という4つのルールはそれぞれ考え方が異なるため、混同(制度の入れ替え)を狙った出題に強くなるよう、対比でセットで覚えておきましょう。
問4 建蔽率の原則
建蔽率に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 用途地域の指定のない区域については、建蔽率の限度を都市計画で定める仕組みがなく、建築物の建蔽率は無制限となる。
- 建蔽率の限度は、用途地域の種類によって定まり、防火地域内の耐火建築物等に対する加算緩和の制度は存在しない。
- 商業地域における建蔽率の限度は10分の8と定められており、都市計画で他の数値を選択する余地はない。
- 建蔽率の限度は、用途地域の種類にかかわらず、都市計画で一定の数値の中から選択して定められる。
解答・解説
正答は3です。
1は誤りです。用途地域の指定のない区域についても、特定行政庁が3分の10から7分の10までの範囲内で都道府県都市計画審議会の意見を聴くなどして建蔽率の限度を定めるものとされており、無制限になるわけではありません(建築基準法53条1項7号)。
2は誤りです。防火地域内にある耐火建築物等については、後述のとおり建蔽率の限度に10分の1を加算する緩和制度が存在します(53条3項)。
3が正しい記述です。建蔽率の限度は用途地域ごとに複数の数値の中から都市計画で定めるのが原則ですが、商業地域だけは例外的に10分の8と一意に定められており、選択の余地がありません(53条1項4号)。
4は誤りです。3のとおり商業地域は選択の余地なく10分の8と定められており、すべての用途地域が数値の中から選択して定められるわけではありません。
建蔽率の限度は「用途地域ごとに複数の候補値から都市計画で選ぶ」のが基本形ですが、商業地域だけは10分の8で固定されているという例外を押さえておくと、選択肢の範囲を恣意的に広げた誤りに気づきやすくなります。
問5 建蔽率の緩和
建蔽率の緩和(加算)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 防火地域内にある耐火建築物等について適用される建蔽率の加算は、準防火地域内にある耐火建築物等・準耐火建築物等には適用されない。
- 街区の角地における加算と、防火地域内の耐火建築物等に対する加算の両方の要件を満たす場合であっても、加算されるのは10分の1にとどまる。
- 準防火地域内における建蔽率の加算措置は、耐火建築物等に限られ、準耐火建築物等には適用されない。
- 街区の角にある敷地で特定行政庁が指定するものに建築物を建築する場合、建蔽率の限度に10分の1が加算される。
解答・解説
正答は4です。
1は誤りです。令和元年6月25日施行の改正により、準防火地域内にある耐火建築物等・準耐火建築物等についても、建蔽率の限度に10分の1を加算する緩和が新たに設けられました(53条3項1号ロ)。防火地域内の緩和が準防火地域に及ばないという記述は、この改正内容と逆になっています。
2は誤りです。街区の角地の加算(10分の1)と防火地域内の耐火建築物等の加算(10分の1)の両方の要件を満たす場合は、それぞれの加算値を合計した10分の2が加算されます(53条3項柱書)。
3は誤りです。1のとおり、準防火地域内の加算措置は耐火建築物等だけでなく準耐火建築物等にも適用されます。
4が正しい記述です。街区の角にある敷地その他これに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものに建築物を建築する場合、建蔽率の限度に10分の1が加算されます(53条3項2号)。
準防火地域内の建蔽率緩和は令和元年改正で拡充された論点で、防火地域内の緩和と混同させる(あるいは改正前の制度のまま止まっている)出題が狙われやすいところです。
問6 建蔽率の適用除外(無制限)
建蔽率の限度が適用されない場合に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 建蔽率の限度が10分の8と定められている地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物等については、建蔽率の限度に関する規定は適用されない。
- 建蔽率の限度が10分の8と定められている地域内であれば、防火地域の指定の有無にかかわらず、耐火建築物等について建蔽率の限度に関する規定は適用されない。
- 防火地域内にある耐火建築物等については、当該地域の建蔽率の限度が10分の6であっても、建蔽率の限度に関する規定は適用されない。
- 工業専用地域内にある耐火建築物等については、当該地域の建蔽率の限度が10分の8であるか否かにかかわらず、建蔽率の限度に関する規定は適用されない。
解答・解説
正答は1です。
1が正しい記述です。建蔽率の限度が10分の8と定められている地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物等については、建蔽率の限度に関する規定そのものが適用されません(53条6項1号)。
2は誤りです。この適用除外は「防火地域内にあること」もあわせて要件とされており、防火地域の指定がない地域では、建蔽率の限度が10分の8であっても適用除外にはなりません。
3は誤りです。この適用除外は「建蔽率の限度が10分の8と定められている地域内であること」もあわせて要件とされており、建蔽率の限度が10分の6の地域では、防火地域内の耐火建築物等であっても加算(10分の1)にとどまり、適用除外にはなりません。
4は誤りです。工業専用地域の建蔽率の限度は10分の3から10分の6までの範囲で定められるものとされており(53条1項6号)、10分の8となることがないため、この適用除外の要件を満たすことがありません。
建蔽率の適用除外(無制限)は「建蔽率10分の8の地域」かつ「防火地域内」かつ「耐火建築物等」という3要件がそろって初めて成立します。要件の一部だけを満たす場合と混同しないようにしましょう。
問7 容積率と前面道路の幅員
容積率に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 前面道路の幅員が12メートル未満である敷地に建築物を建築する場合、容積率の限度は、都市計画で定められた容積率の数値と、前面道路の幅員に一定の数値を乗じて得た数値とのうち、いずれか大きい方の数値となる。
- 前面道路の幅員が12メートル未満である敷地について、住居系の用途地域では、前面道路の幅員に10分の4を乗じて得た数値が、容積率の限度の算定に用いられる。
- 前面道路の幅員による容積率の制限は、前面道路の幅員が12メートル以上である敷地にも適用され、特定行政庁が乗数を変更することはできない。
- 前面道路の幅員が12メートル以上である敷地についても、前面道路の幅員に10分の4又は10分の6を乗じた数値と、都市計画で定められた容積率の数値のいずれか小さい方が適用される。
解答・解説
正答は2です。
1は誤りです。前面道路の幅員が12メートル未満である場合、容積率の限度は、都市計画で定められた容積率の数値と、前面道路の幅員に一定の数値を乗じて得た数値とのうち、いずれか小さい方の数値となります(建築基準法52条2項)。
2が正しい記述です。前面道路の幅員が12メートル未満である場合の乗数は、住居系の用途地域では原則として10分の4、それ以外の用途地域では原則として10分の6です(52条2項)。
3は誤りです。前面道路の幅員による容積率の制限は、前面道路の幅員が12メートル未満である場合にのみ適用されるものであり、12メートル以上の敷地には適用されません。また、乗数は特定行政庁が都道府県都市計画審議会の意見を聴くなどして変更することができます。
4は誤りです。前面道路の幅員による制限の比較(乗じた数値と都市計画の数値のいずれか小さい方)は、前面道路の幅員が12メートル未満である場合にのみ行うものであり、12メートル以上の敷地には行いません。
容積率の前面道路幅員による制限は「12メートル未満かどうか」がスイッチになる点、住居系0.4・その他0.6という乗数、そして「いずれか小さい方」という比較の向きの3点がセットで狙われる急所です。
問8 接道義務
建築物の敷地と道路の関係(接道義務)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 建築物の敷地が接しなければならない道路の幅員は、原則として3メートル以上と定められている。
- 敷地の接道長さは、幅員4メートル以上の道路に1メートル以上接すれば足りる。
- 建築物の敷地は、原則として、建築基準法上の道路に2メートル以上接しなければならず、この規制は都市計画区域及び準都市計画区域内に限り適用される。
- 敷地が道路に2メートル以上接していない場合、特定行政庁の許可等を受けることなく建築物を建築することができる。
解答・解説
正答は3です。
1は誤りです。建築基準法上の道路の幅員は原則4メートル以上とされており(42条1項)、3メートル以上ではありません。
2は誤りです。敷地の接道長さは原則2メートル以上とされており(43条1項)、1メートル以上ではありません。
3が正しい記述です。建築物の敷地は、原則として、建築基準法上の道路に2メートル以上接しなければならず(43条1項)、この接道義務の規定は都市計画区域及び準都市計画区域内に限り適用されます。
4は誤りです。敷地が道路に2メートル以上接していない場合に建築物を建築するには、その敷地の周囲に広い空地があるなど一定の基準に適合すると認めて特定行政庁が許可したものであること等、一定の手続を経る必要があり、無条件に建築できるわけではありません(43条2項)。
接道義務は「2メートル以上」という接道長さの数値と、「4メートル以上」という道路そのものの幅員の数値を入れ替えた誤りが定番です。次の問で扱う2項道路(幅員4メートル未満の道)ともあわせて整理しておきましょう。
問9 2項道路とセットバック(個数問題)
建築基準法第42条第2項に規定するいわゆる2項道路に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 2項道路とは、建築基準法第3章の規定が適用されるに至った際に現に建築物が立ち並んでいる幅員4メートル未満の道で、特定行政庁の指定を受けたものをいう。
イ 2項道路に接する敷地において建築物を建築する場合、原則として、その道路の中心線からの水平距離2メートルの線が、その道路の境界線とみなされる。
ウ 2項道路の反対側が川、崖地又は線路敷である場合には、その境界線から敷地側に水平距離4メートルの線が、その道路の境界線とみなされる。
エ 2項道路のセットバック部分は、道路とみなされる部分であっても、建蔽率及び容積率の算定の基礎となる敷地面積に算入することができる。
- 一つ
- 二つ
- 三つ
- 四つ
解答・解説
正答は3です。
アは正しい記述です。2項道路は、建築基準法第3章の規定が適用されるに至った際に現に建築物が立ち並んでいる幅員4メートル未満の道で、特定行政庁の指定を受けたものをいいます(42条2項)。
イも正しい記述です。2項道路に接する敷地で建築物を建築する場合、原則として、その道路の中心線からの水平距離2メートルの線が道路の境界線とみなされます(42条2項)。
ウも正しい記述です。2項道路の反対側が川、崖地、線路敷等である場合には、水平距離4メートルの線と道路の境界線とみなすことができず、その境界線から敷地側に水平距離4メートルの線が道路の境界線とみなされます(42条2項)。
エは誤りです。セットバックによって道路とみなされる部分は、敷地面積に算入することができません。そのため、建蔽率・容積率の算定の基礎となる敷地面積からも除外されます。
したがって、正しいものはア・イ・ウの3つであり、正答は3です。
2項道路のセットバックは「中心線から2メートル」が原則ですが、反対側が川・崖地・線路敷等で拡幅できない場合は「反対側の境界線から4メートル」という片側後退になる点、そしてセットバック部分は敷地面積に算入できない点をセットで押さえておきましょう。
問10 道路内の建築制限
道路内の建築制限(建築基準法第44条)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 公衆便所、巡査派出所その他これらに類する公益上必要な建築物で特定行政庁が通行上支障がないと認めて許可したものであっても、道路内に建築することはできない。
- 道路内の建築制限は、私道には適用されず、国又は地方公共団体が管理する道路に限って適用される。
- 地区計画の区域内で一定の基準に適合し特定行政庁が認めるものであっても、道路内に建築物を建築することはできない。
- 建築物又は敷地を造成するための擁壁は、道路内に、又は道路に突き出して建築し、又は築造してはならないが、地盤面下に設ける建築物についてはこの限りでない。
解答・解説
正答は4です。
1は誤りです。公衆便所、巡査派出所その他これらに類する公益上必要な建築物で、特定行政庁が通行上支障がないと認めて許可したものは、例外的に道路内に建築することができます(44条1項2号)。
2は誤りです。道路内の建築制限は、私道を含む建築基準法上の道路全般に適用されるものであり、国又は地方公共団体が管理する道路に限られるものではありません。
3は誤りです。地区計画の区域内で道路の上空又は路面下に設ける建築物のうち、一定の基準に適合し特定行政庁が安全上・防火上・衛生上支障がないと認めて許可したものは、例外的に道路内に建築することができます(44条1項4号)。
4が正しい記述です。建築物又は敷地を造成するための擁壁は、原則として道路内に、又は道路に突き出して建築し、又は築造してはなりませんが、地盤面下に設ける建築物についてはこの限りではありません(44条1項1号)。
道路内の建築制限には、地盤面下の建築物・公衆便所や巡査派出所等の公益上必要な建築物・地区計画区域内の道路上空等の建築物という3つの例外があり、いずれも「一律禁止」ではない点が出題の急所です。
問11 絶対高さ制限
建築物の高さの限度に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 絶対高さ制限が適用されるのは、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域及び田園住居地域に限られ、これらの地域では都市計画で10メートル又は12メートルのいずれかの数値を定めるものとされている。
- 絶対高さ制限は、第一種住居地域及び第二種住居地域についても、都市計画で10メートル又は12メートルのいずれかを定めることによって適用することができる。
- 絶対高さ制限が適用される区域においても、都市計画で10メートル又は12メートルを定めるかどうかは任意であり、定めない場合には高さの制限を受けない。
- 絶対高さ制限は、同じ敷地について道路斜線制限や隣地斜線制限と重複して適用されることはない。
解答・解説
正答は1です。
1が正しい記述です。建築物の高さの絶対的な限度である絶対高さ制限が適用されるのは、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域及び田園住居地域に限られ、これらの地域では都市計画で10メートル又は12メートルのうちいずれかの数値を定めるものとされています(建築基準法55条1項)。
2は誤りです。絶対高さ制限の制度自体が第一種住居地域・第二種住居地域には存在せず、都市計画で数値を定めることによって適用できるものではありません。
3は誤りです。絶対高さ制限が適用される区域では、都市計画で10メートル又は12メートルのいずれかの数値を定めるものとされており、定めるかどうかが任意なのではありません。
4は誤りです。絶対高さ制限が適用される区域であっても、次問で扱う道路斜線制限は用途地域の種類にかかわらず適用されるため、絶対高さ制限と道路斜線制限は重複して適用されます(なお、隣地斜線制限はこれらの区域には適用されません)。
絶対高さ制限は低層住居専用地域等だけに適用される特別な規制ですが、「その代わりに他の高さ制限が一切かからなくなる」わけではなく、道路斜線制限は引き続き適用される点が誤りの選択肢として狙われやすいところです。
問12 道路斜線制限
道路斜線制限に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 道路斜線制限は、用途地域の指定のない区域には適用されず、用途地域が指定されている区域に限り適用される。
- 道路斜線制限は、用途地域の種類にかかわらず、都市計画区域及び準都市計画区域内の建築物に適用される。
- 道路斜線制限が適用される前面道路の反対側の境界線からの水平距離(適用距離)は、用途地域や容積率の限度にかかわらず、一定の距離で固定されている。
- 道路斜線制限は、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域及び田園住居地域には適用されない。
解答・解説
正答は2です。
1は誤りです。道路斜線制限は用途地域の指定のない区域にも適用されるものであり、建築基準法別表第3にも用途地域の指定のない区域の欄が設けられています。
2が正しい記述です。道路斜線制限は、前面道路の幅員に応じて建築物の各部分の高さを制限するもので、用途地域の種類にかかわらず、都市計画区域及び準都市計画区域内の建築物に適用されます(56条1項1号)。
3は誤りです。適用距離は用途地域の種類や容積率の限度に応じて20メートルから50メートルまでの間で異なり、一定の距離で固定されているわけではありません(別表第3)。
4は誤りです。前問のとおり、道路斜線制限は低層住居専用地域や田園住居地域にも適用されます。絶対高さ制限が適用される区域であっても、道路斜線制限の適用が除外されるわけではありません。
道路斜線制限は「高さ制限の中で唯一、すべての用途地域(用途地域の指定のない区域を含む)に適用される規制」という位置付けが急所です。次問の隣地斜線制限・北側斜線制限との適用範囲の違いとあわせて整理しましょう。
問13 隣地斜線制限
隣地斜線制限に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 住居系の用途地域における隣地斜線制限は、高さ31メートルの位置からの斜線によって規律される。
- 商業地域・工業地域など住居系以外の用途地域における隣地斜線制限は、高さ20メートルの位置から勾配1.25の斜線によって規律される。
- 隣地斜線制限は、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域及び田園住居地域には適用されない。
- 隣地斜線制限は、建築物の各部分の高さについて、当該部分から隣地境界線までの水平距離を考慮せず、絶対高さ制限と同じ方法で高さの限度を定めるものである。
解答・解説
正答は3です。
1は誤りです。住居系の用途地域における隣地斜線制限は、高さ20メートルの位置から勾配1.25の斜線によって規律されるものであり、31メートルではありません(建築基準法56条1項2号)。
2は誤りです。商業地域・工業地域など住居系以外の用途地域における隣地斜線制限は、高さ31メートルの位置から勾配2.5の斜線によって規律されるものであり、20メートル・勾配1.25は住居系の数値です。1・2はいずれも住居系とそれ以外の数値を入れ替えた誤りです。
3が正しい記述です。第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域及び田園住居地域には絶対高さ制限が適用されるため、隣地斜線制限は適用されません(56条1項2号かっこ書き)。
4は誤りです。隣地斜線制限は、建築物の各部分から隣地境界線までの水平距離に応じて許容される高さが変わる「斜線」による制限であり、水平距離を考慮しない絶対高さ制限とは仕組みが異なります。
隣地斜線制限は「住居系=20メートル・勾配1.25」「非住居系=31メートル・勾配2.5」という2系統の数値と、「低層住居専用地域等には適用されない」という適用除外の3点がセットで問われる定番論点です。
問14 北側斜線制限(個数問題)
北側斜線制限に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 北側斜線制限が適用されるのは、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、田園住居地域、第一種中高層住居専用地域及び第二種中高層住居専用地域である。
イ 第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域及び田園住居地域における北側斜線制限は、高さ5メートルの位置から勾配1.25の斜線によって規律される。
ウ 第一種中高層住居専用地域及び第二種中高層住居専用地域における北側斜線制限は、高さ10メートルの位置から勾配1.25の斜線によって規律される。
エ 日影規制の対象区域に指定されている第一種中高層住居専用地域及び第二種中高層住居専用地域については、北側斜線制限は適用されない。
- 一つ
- 二つ
- 三つ
- 四つ
解答・解説
正答は4です。
アは正しい記述です。北側斜線制限が適用されるのは、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、田園住居地域、第一種中高層住居専用地域及び第二種中高層住居専用地域の5つの用途地域です(建築基準法56条1項3号)。
イも正しい記述です。第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域及び田園住居地域における北側斜線制限は、高さ5メートルの位置から勾配1.25の斜線によって規律されます(56条1項3号)。
ウも正しい記述です。第一種中高層住居専用地域及び第二種中高層住居専用地域における北側斜線制限は、高さ10メートルの位置から勾配1.25の斜線によって規律されます(56条1項3号)。
エも正しい記述です。日影規制の対象区域に指定されている第一種中高層住居専用地域及び第二種中高層住居専用地域については、日影規制による高さのコントロールが働くため、北側斜線制限は適用されません(56条6項)。
したがって、ア〜エすべてが正しく、正答は4です。
北側斜線制限は「低層系は5メートル、中高層系は10メートルの立ち上がり」という数値の違いと、「日影規制の対象区域に指定された中高層住居専用地域では適用除外になる」という次のテーマ(日影規制)への橋渡しになる論点をあわせて押さえておきましょう。
問15 日影規制の対象区域
日影規制(建築基準法第56条の2)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 日影規制の対象区域として指定することができる用途地域には、商業地域及び工業専用地域も含まれる。
- 日影規制の対象区域は、都道府県知事が、当該区域における土地利用の状況等を勘案して指定するものとされている。
- 日影規制は、対象区域外にある建築物には、その対象区域外の建築物が対象区域内に日影を及ぼす場合であっても適用されない。
- 商業地域、工業地域及び工業専用地域は、日影規制の対象区域として指定することができない。
解答・解説
正答は4です。
1は誤りです。日影規制の対象区域として指定することができる地域は建築基準法別表第4(い)欄に列挙された地域・区域に限られ、商業地域・工業地域・工業専用地域はこれに含まれていません。
2は誤りです。日影規制の対象区域は、地方公共団体がその地方の気候・風土、土地利用の状況等を勘案して、条例で指定するものとされており(56条の2第1項)、都道府県知事が単独で指定するものではありません。
3は誤りです。対象区域外にある建築物であっても、冬至日において対象区域内の土地に日影を及ぼすものについては、当該建築物を対象区域内にあるものとみなして日影規制が適用されます(56条の2第4項)。
4が正しい記述です。商業地域、工業地域及び工業専用地域は、建築基準法別表第4(い)欄に掲げる地域・区域に含まれておらず、日影規制の対象区域として指定することができません(56条の2第1項)。
日影規制の対象区域は、日影による影響よりも土地の高度利用を優先する商業地域・工業地域・工業専用地域を除いた地域・区域から、地方公共団体が条例で選んで指定するという建て付けを押さえておきましょう。
問16 日影規制の測定時間・対象建築物
日影規制の内容に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 日影規制における日影時間の測定は、冬至日の真太陽時による午前8時から午後4時まで(北海道の区域内では午前9時から午後3時まで)に生ずる日影について行う。
- 日影規制における日影時間の測定は、夏至日の真太陽時による午前8時から午後4時までに生ずる日影について行う。
- 日影規制の対象となる建築物の規模は、用途地域の種類にかかわらず、軒の高さが7メートルを超えるもの又は地階を除く階数が3以上のものに統一されている。
- 日影規制における測定面の高さは、対象区域の指定内容にかかわらず、地盤面から1.5メートルの高さに固定されている。
解答・解説
正答は1です。
1が正しい記述です。日影規制における日影時間の測定は、冬至日において、真太陽時による午前8時から午後4時まで(北海道の区域内においては午前9時から午後3時まで)に生ずる日影について行います(建築基準法56条の2第1項)。
2は誤りです。測定を行うのは日照時間が最も短くなる冬至日であり、夏至日ではありません。
3は誤りです。対象となる建築物の規模は用途地域の種類によって異なり、第一種・第二種低層住居専用地域及び田園住居地域では軒の高さが7メートルを超えるもの又は地階を除く階数が3以上のもの、それ以外の対象区域では建築物の高さが10メートルを超えるものとされています(別表第4)。
4は誤りです。測定面の高さは、対象区域の指定内容に応じて1.5メートル・4メートル・6.5メートルなど複数の水準があり、常に1.5メートルに固定されているわけではありません(別表第4)。
日影規制は「冬至日・8時から16時(北海道は9時から15時)」という測定時間の基本と、用途地域や指定内容によって対象規模・測定面の高さが変わるという2段構えの理解が必要です。
問17 防火地域・準防火地域における建築物の規模別規制
防火地域及び準防火地域内における建築物の構造制限に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 防火地域内において、延べ面積が100平方メートル以下の平家建ての建築物であっても、耐火建築物等とすることが義務付けられている。
- 防火地域内において、地階を除く階数が3以上である建築物又は延べ面積が100平方メートルを超える建築物は、耐火建築物等としなければならない。
- 準防火地域内において、地階を除く階数が3である建築物は、延べ面積にかかわらず、耐火建築物等としなければならない。
- 準防火地域内において、地階を除く階数が4以上である建築物又は延べ面積が1,500平方メートルを超える建築物であっても、準耐火建築物等とすることで足りる。
解答・解説
正答は2です。
1は誤りです。防火地域内で地階を除く階数が2以下かつ延べ面積が100平方メートル以下の建築物については、耐火建築物等までは求められず、準耐火建築物等又はこれと同等以上の一定の技術的基準に適合するものとすれば足ります(建築基準法61条、令136条の2)。
2が正しい記述です。防火地域内において、地階を除く階数が3以上である建築物又は延べ面積が100平方メートルを超える建築物は、耐火建築物等としなければなりません(61条)。
3は誤りです。準防火地域内で地階を除く階数が3である建築物のうち、延べ面積が500平方メートル以下のものは、耐火建築物等までは求められず、準耐火建築物等又はこれと同等以上の一定の技術的基準に適合するものとすれば足ります(61条、令136条の2)。
4は誤りです。準防火地域内において、地階を除く階数が4以上である建築物又は延べ面積が1,500平方メートルを超える建築物は、耐火建築物等としなければならず、準耐火建築物等では足りません(61条)。
防火地域は「3階建て以上又は100平方メートル超」、準防火地域は「4階建て以上又は1,500平方メートル超」で耐火建築物等が必須になるという2つの基準ラインを混同しないことが最大の急所です。
問18 防火地域・準防火地域にわたる敷地・建築物
建築物が防火地域及び準防火地域の内外にわたる場合の規制に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合は、その建築物の各部分ごとに、それぞれ存する地域の規制が適用される。
- 建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合、それぞれの地域における建築物に関する規定の適用面積の割合により、按分して算定した規制が適用される。
- 建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合において、その建築物が防火地域外の部分において防火壁で区画されていないときは、その建築物の全部について、防火地域内の建築物に関する規定が適用される。
- 建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合であっても、防火壁による区画の有無にかかわらず、準防火地域の規制が優先して適用される。
解答・解説
正答は3です。
1は誤りです。「各部分ごとにそれぞれの地域の規制が適用される」のは高さ制限(道路斜線制限等)の考え方であり、防火地域・準防火地域の規制はこれとは異なる仕組みです。
2は誤りです。「面積の割合により按分する」のは建蔽率・容積率の考え方であり、防火地域・準防火地域の規制はこれとは異なる仕組みです。
3が正しい記述です。建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合において、その建築物が防火地域外の部分において防火壁で区画されていないときは、その建築物の全部について、防火地域内の建築物に関する規定が適用されます(建築基準法65条1項)。
4は誤りです。防火地域と準防火地域とでは防火地域の規制の方が厳しく、防火壁で区画されていない限り、準防火地域ではなく防火地域内の建築物に関する規定が建築物全体に適用されます。
問3で整理したとおり、複数の地域・区域にまたがる場合の適用ルールは「用途制限=過半主義」「建蔽率・容積率=按分」「高さ制限=各部分ごと」「防火地域・準防火地域=厳しい方(防火地域)が建築物全体に適用(ただし防火壁による区画がある場合を除く)」の4パターンに分かれます。このルールの違いそのものが出題対象になる点を押さえておきましょう。
問19 建築確認(6条)
建築確認に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 別表第一(い)欄に掲げる用途に供する特殊建築物で、その用途に供する部分の床面積の合計が100平方メートルを超えるものを新築する場合、確認済証の交付を受けなければならない。
- 建築確認を受けなければならないのは新築の場合に限られ、建築物の増築・改築・移転に際して確認を受ける必要はない。
- 特殊建築物への用途変更を伴わない大規模の修繕・模様替えについては、当該建築物の構造や規模にかかわらず、確認を受ける必要はない。
- 別表第一(い)欄に掲げる用途に供する特殊建築物で、その用途に供する部分の床面積の合計が200平方メートルを超えるものを新築する場合、確認済証の交付を受けなければならない。
解答・解説
正答は4です。
1は誤りです。特殊建築物として建築確認が必要になる床面積の基準は200平方メートルを超えるものであり、100平方メートルではありません(建築基準法6条1項1号、別表第1)。
2は誤りです。建築確認は新築の場合に限られず、床面積10平方メートルを超える増築・改築・移転についても、原則として確認を受ける必要があります(6条2項)。
3は誤りです。1号から3号までに掲げる建築物については、用途変更を伴わない大規模の修繕・模様替えであっても、原則として確認を受ける必要があります(6条1項)。
4が正しい記述です。別表第1(い)欄に掲げる用途に供する特殊建築物で、その用途に供する部分の床面積の合計が200平方メートルを超えるものを新築する場合、確認済証の交付を受けなければなりません(6条1項1号)。
特殊建築物の床面積基準は、かつては100平方メートルとされていましたが、現在は200平方メートルに引き上げられています。古い基準のまま覚えていると数値のすり替えに気づけないため、最新の基準で押さえ直しておきましょう。
問20 令和7年4月施行の建築確認制度の改正(4号特例縮小)
令和7年(2025年)4月1日施行の建築基準法改正による建築確認制度の見直しに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 都市計画区域及び準都市計画区域内において、平家建てかつ延べ面積200平方メートル以下の建築物(新3号建築物)以外の建築物は、木造・非木造を問わず、構造関係規定等の審査の対象となった。
- 木造建築物について、2階建て以下かつ延べ面積500平方メートル以下であれば、都市計画区域内であっても、改正後も引き続き構造関係規定等の審査が省略される。
- 都市計画区域及び準都市計画区域の区域外においては、建築物の構造や規模にかかわらず、改正後も建築確認そのものが不要とされている。
- 新2号建築物とは、階数が2以上又は延べ面積が200平方メートルを超える建築物のうち、新3号建築物に該当しないものを指し、これに該当する木造建築物は、改正前の4号特例と同様、構造関係規定等の審査が省略される。
解答・解説
正答は1です。
1が正しい記述です。令和7年4月1日施行の改正により、都市計画区域及び準都市計画区域内では、平家建てかつ延べ面積200平方メートル以下の建築物(新3号建築物)以外の建築物は、木造・非木造を問わず、構造関係規定等の審査の対象となりました。
2は誤りです。改正前は木造2階建て以下かつ延べ面積500平方メートル以下等の建築物(旧4号建築物)について構造関係規定等の審査が省略されていましたが、改正によりこの取扱いは縮小され、新3号建築物(平家かつ200平方メートル以下)に該当しない限り、都市計画区域内では原則として審査の対象となりました。
3は誤りです。改正により、都市計画区域及び準都市計画区域の区域外であっても、階数が2以上又は延べ面積が200平方メートルを超える建築物は建築確認の対象となりました。区域外だからといって建築確認そのものが一律に不要というわけではありません。
4は誤りです。新2号建築物は、改正によって新たに構造関係規定等の審査の対象に加えられた区分であり、改正前の4号特例のように審査が省略されるものではありません。
令和7年4月施行の4号特例縮小は、宅建試験でも狙われやすい直近の改正論点です。「新3号建築物(平家・200平方メートル以下)だけが引き続き審査省略の対象で、新2号建築物はむしろ審査対象に加わった」という改正の方向性を正確に押さえておきましょう。
まとめとDay7への導線
Day6では、用途地域の用途制限から、建蔽率・容積率とその緩和、接道義務とセットバック、絶対高さ制限・道路斜線制限・隣地斜線制限・北側斜線制限、日影規制、防火地域・準防火地域の構造制限、建築確認まで、建築基準法の集団規定を中心に20問(うち個数問題3問)で確認しました。とりわけ令和元年改正の建蔽率緩和の拡充(準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等)と、令和7年4月施行の建築確認制度の見直し(4号特例の縮小・新2号建築物と新3号建築物の区分)は、令和8年度試験でも狙われやすい論点だと筆者は考えています。
明日のDay7では、権利関係の民法分野から、意思表示・制限行為能力・代理を扱う予定です。全体の進捗やDay一覧は、宅建 1日20問ドリル|30日で全単元を一巡する予想問題600問から確認できます。
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