【令和8年度】一級建築士 学科「法規」予想問題 第3集|道路・用途地域・形態制限の集団規定20問
第1集では法規科目全体を幅広くカバーし、第2集では単体規定の一般構造・防火・避難に的を絞りました。この第3集では、範囲をもう一度絞り込み、建築基準法の「集団規定」の中でも道路・用途地域・形態制限(建蔽率・容積率・高さ制限・日影規制・防火地域)に関する分野に焦点を当てて、20問を新たに用意しました。集団規定は「1棟の建物が単独で安全かどうか」ではなく「その建物が建つことで周囲のまちがどうなるか」という視点から課される規定であり、単体規定とは問われ方の質が異なります。
集団規定の学習でつまずきやすいのは、原則の数値だけを覚えて満足してしまい、その原則にどんな緩和・適用除外・例外的な手続がセットになっているかまで押さえきれないまま本番を迎えてしまうパターンだと筆者は考えています。この第3集では、道路の定義や用途地域の用途制限のように「知っているつもり」になりやすい論点をあえて深掘りし、建蔽率・容積率の緩和や防火地域の構造制限など、原則と例外の対応関係を問う問題を多く用意しました。
本問題集は筆者(当サイト)が独自に作成した予想問題であり、実際の試験問題の的中や出題を保証するものではありません。受験にあたっては最新の法令・公式発表を必ずご確認ください。集団規定は特定行政庁の規則や告示で数値の細部が定められている部分も多いため、本記事の内容も参考情報の一つとして、ご自身の法令集・国土交通省の公表資料と照らし合わせながら学習を進めてください。
使い方は第1集・第2集と同じです。次の章で出題傾向と本記事の対応関係を確認し、自分が手薄だと感じる分野から解いてください。各問題は四肢択一形式で、解答のあとに正誤の理由と、なぜその論点を令和8年度の予想論点として選んだかという根拠をまとめています。間違えた問題や理解があいまいだった論点は、解説内でリンクしている当サイトの単元記事に戻って、条文の位置関係を確認しながら復習することをおすすめします。
出題傾向と予想の考え方
集団規定は、道路・用途地域という「敷地とまちの関係」を扱う分野と、建蔽率・容積率・高さ制限・日影規制・防火地域という「建物の形態・防火性能とまちの関係」を扱う分野に大きく分けられます。この記事の20問は、次の6つの分野に整理して構成しました。
| 分野 | 頻出度 | 対応する問題番号 |
|---|---|---|
| 道路の定義・接道義務・道路内建築制限 | ◎ | 問1〜問5 |
| 卸売市場等の特殊建築物の位置 | ○ | 問6 |
| 用途地域の用途制限(具体用途の適否) | ◎ | 問7〜問9 |
| 建蔽率・容積率の緩和と適用除外 | ◎ | 問10〜問15 |
| 高さ制限(絶対高さ・斜線制限・天空率)・日影規制 | ◎ | 問16〜問19 |
| 防火地域・準防火地域 | ○ | 問20 |
道路・用途地域・建蔽率容積率は集団規定の中でも配点の比重が高い分野であり、この記事でも重点的に問題数を割いています。一方、卸売市場等の特殊建築物の位置や防火地域は出題数がやや少なめですが、他の論点との組み合わせで問われることもあるため、あえて外さずに組み込みました。
予想問題20問
問1 建築基準法上の「道路」の種類
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 建築基準法上の道路には、道路法による道路や都市計画法・土地区画整理法等による道路のほか、建築基準法の道路に関する規定が適用されるに至った際に現に存在した幅員4m以上の道も含まれる。
- 都市計画区域の指定・変更等に伴い建築基準法の規定が適用されるに至った際、2年以内に事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定した道路(事業予定道路)も、建築基準法上の道路に含まれる場合がある。
- 特定行政庁から位置の指定を受けた私道(いわゆる位置指定道路)は、幅員4m以上であることなど政令で定める基準に適合すれば、建築基準法上の道路として扱われる。
- 私道は所有者以外の第三者が自由に使用できる性質のものではないため、所有者以外の敷地の接道義務を満たす道路として扱われることは一切ない。
解答・解説
正答:4
- 1・2・3は正しい記述です。建築基準法上の道路は、道路法・都市計画法等による道路、既存道路、事業予定道路、位置指定道路など複数の種類に区分され、私道であっても要件を満たせば道路として扱われます。
- 4は誤りです。位置指定道路のように、私道であっても特定行政庁の指定を受ければ建築基準法上の道路として扱われ、その道に接する第三者の敷地の接道義務を満たす道路になり得ます。「所有者以外の敷地の接道義務を満たす道路として扱われることは一切ない」という言い切りは誤りです。
道路の種類は集団規定全体の土台になる論点です。日常語の「道路」と建築基準法上の「道路」が一致するとは限らないという視点は、用途地域と集団規定の基礎でも整理していますので、あわせて確認してください。
問2 42条2項道路とセットバック
次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 42条2項道路(みなし道路)とは、都市計画区域等の指定の際に現に建築物が立ち並んでいた幅員4m未満の道で、特定行政庁が指定したものをいう。
- 42条2項道路に接する敷地では、その道の中心線から水平距離3mの線が、その敷地における道路境界線とみなされる。
- 42条2項道路の一方の側が崖地・川・線路敷等である場合には、その境界線を基準にせず、常に道の中心線から2mの位置を道路境界線とみなす。
- セットバックによって道路境界線とみなされた部分は、建蔽率・容積率算定上の敷地面積にそのまま算入してよい。
解答・解説
正答:1
- 1は正しい記述です。42条2項道路は、幅員4m未満であっても、都市計画区域等の指定時に現に建築物が立ち並んでいた道について、特定行政庁が指定することで建築基準法上の道路とみなされる仕組みです。
- 2は誤りです。セットバックの基準は道の中心線から水平距離2mであり、3mではありません。
- 3は誤りです。道の一方の側が崖地・川・線路敷等である場合には、その境界線から敷地側に水平距離4mの線が道路境界線とみなされ、中心線からの後退という考え方は用いられません。
- 4は誤りです。セットバックによって道路とみなされた部分は、敷地面積に算入されません。建蔽率・容積率の算定では、この部分を敷地面積から除いて計算する必要があります。
セットバックは「みなし道路の中心振り分け(2m)」と「崖地・川等がある場合の片側後退(反対側から4m)」という2パターンを混同しやすい論点です。あわせて、セットバック部分が敷地面積に算入されないという点も、建蔽率・容積率の計算問題で狙われやすいポイントです。
問3 位置指定道路
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 位置指定道路は、土地を建築物の敷地として利用するために築造する道路で、特定行政庁からその位置の指定を受けたものをいう。
- 位置指定道路の指定を受けるためには、原則として道の幅員が4m以上であることなど、政令で定める基準に適合する必要がある。
- 位置指定道路は、いったん指定を受けると道路としての機能を失っても指定が自動的に消滅することはなく、廃止するには特定行政庁の承認等の手続が必要とされる。
- 位置指定道路の指定を受けた道は、指定と同時に所有権が国又は地方公共団体に移転し、以後は公道として管理される。
解答・解説
正答:4
- 1〜3は正しい記述です。位置指定道路は民間が築造した私道について特定行政庁が位置の指定を行うことで建築基準法上の道路として扱われる仕組みで、廃止には特定行政庁の手続が必要です。
- 4は誤りです。位置指定道路は指定を受けても所有権はそのまま(多くの場合、私人や自治会等の共有)であり、公道に転換されるわけではありません。「指定と同時に所有権が国又は地方公共団体に移転する」という説明は誤りです。
位置指定道路は私道でありながら建築基準法上の道路として扱われる代表例であり、問1の「道路の種類」の理解を実務的な場面に当てはめた論点として押さえておくとよいでしょう。
問4 接道義務の例外(43条2項1号・2号)
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 敷地の周囲に広い公園・広場等の空地を有する建築物その他国土交通省令で定める基準に適合する建築物について、特定行政庁が交通上・安全上・防火上・衛生上支障がないと認め、建築審査会の同意を得て許可したものは、接道義務の例外として扱われる。
- 建築基準法上の道路に該当しない農道等であっても、幅員4m以上の道に2m以上接する延べ面積200㎡以下の一戸建ての住宅等について、特定行政庁が交通上・安全上・防火上・衛生上支障がないと認めるものは、建築審査会の同意を得ることなく、特定行政庁の認定によって接道義務を満たしたものとして扱われる場合がある。
- 2の認定制度は、原則として比較的小規模な建築物(延べ面積200㎡以下の一戸建ての住宅等)を想定した仕組みである。
- 1の許可と2の認定は全く同じ性質の手続であり、いずれの場合も建築審査会の同意を得ることが必須とされている。
解答・解説
正答:4
- 1〜3は正しい記述です。43条2項2号の許可(建築審査会の同意が必要)と、43条2項1号の認定(建築審査会の同意が不要)は、いずれも接道義務の例外を認める仕組みですが、対象となる建築物の規模や手続の重さが異なります。
- 4は誤りです。43条2項1号の認定は建築審査会の同意を必要としない手続であり、2号の許可(建築審査会の同意が必要)とは性質が異なります。「全く同じ性質の手続であり、いずれも建築審査会の同意が必須」という説明は誤りです。
「許可(原則禁止されていることを条件付きで解除する)」と「認定(基準に適合することを公に確認する)」という法的性質の違いが、この2つの手続の使い分けの土台になっています。
問5 道路内の建築制限
次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 建築物又は擁壁は、地盤面下に設けるものを含め、道路内又は道路に突き出して建築・築造することは一切認められていない。
- 公衆便所・巡査派出所その他これらに類する公益上必要な建築物で、特定行政庁が通行上支障がないと認め、建築審査会の同意を得て許可したものは、道路内に建築することが認められる場合がある。
- 商店街のアーケードなど公共用歩廊その他政令で定める建築物についても特定行政庁の許可の対象となり得るが、この場合は建築審査会の同意を得る必要はないとされている。
- 道路内の建築制限は、都市計画区域内・準都市計画区域内であるかどうかにかかわらず、全国一律に同じ基準で適用される単体規定の一部である。
解答・解説
正答:2
- 1は誤りです。地盤面下に設ける建築物(地下街の店舗等)は、この道路内の建築制限の対象から除かれています。
- 2は正しい記述です。公衆便所・巡査派出所等の公益上必要な建築物は、特定行政庁が通行上支障がないと認め、建築審査会の同意を得て許可したものについて、道路内への建築が認められる場合があります。
- 3は誤りです。公共用歩廊等についても、特定行政庁の許可にあたっては建築審査会の同意を得ることが必要とされており、「同意を得る必要はない」という説明は誤りです。
- 4は誤りです。道路内の建築制限は集団規定の一部であり、単体規定ではありません。
道路内の建築制限は、接道義務とは逆方向の視点(敷地に道路をどう確保するかではなく、道路の中に建物を建てさせないようにする)から市街地の交通・安全を守る規定として位置づけられます。
問6 卸売市場等の特殊建築物の位置
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 卸売市場、火葬場又はと畜場、汚物処理場、ごみ焼却場その他政令で定める処理施設の用途に供する建築物は、都市計画区域内では、都市計画においてその敷地の位置が決定しているものでなければ、原則として新築・増築することができない。
- 特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て、その敷地の位置が都市計画上支障がないと認めて許可した場合には、都市計画で敷地の位置が決定していなくても新築・増築できる場合がある。
- 政令で定める規模を大きく超える大規模な卸売市場等であっても、周辺への影響が大きいことを理由に、都道府県都市計画審議会の議を経ることなく特定行政庁が単独で許可すれば新築・増築が認められる。
- 政令で定める規模の範囲内で新築・増築する場合には、都市計画で敷地の位置が決定していなくても新築・増築できる場合がある。
解答・解説
正答:3
- 1・2・4は正しい記述です。卸売市場等の特殊建築物は、原則として都市計画でその敷地の位置が決定していなければ新築・増築できませんが、例外として、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て都市計画上支障がないと認めて許可した場合、または政令で定める規模の範囲内で新築・増築する場合には、この原則が適用されません。
- 3は誤りです。政令で定める規模を超える大規模な施設について、都道府県都市計画審議会の議を経ることなく特定行政庁が単独で許可することは認められていません。規模が大きく周辺への影響が大きいと想定される施設ほど、審議会の議を経るという慎重な手続が求められるのであり、「単独で許可すれば足りる」という説明は誤りです。
卸売市場等の特殊建築物の位置は出題数こそ多くありませんが、「原則として都市計画で位置を決定する」という集団規定らしい発想と、「審議会の議を経た許可」「政令で定める規模の範囲内」という2つの例外要件の違いを確認できる論点です。
問7 用途地域の用途制限①(工業専用地域)
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 工業専用地域は、13種類の用途地域の中で唯一、住宅(一戸建て・共同住宅を問わず)を建築することができない用途地域である。
- 工業専用地域では、原則として学校・病院・ホテル・旅館等の建築も認められていない。
- 工業専用地域であっても、工場に附属する事務所・診療所・保育所等、工業活動に付随する施設は建築できる場合がある。
- 工業専用地域は住居系・商業系・工業系という3系統のうち最も規制がゆるやかな地域であり、用途の制限は工業地域よりも少ない。
解答・解説
正答:4
- 1〜3は正しい記述です。工業専用地域は住宅・学校・病院・ホテル等の建築が認められない、用途地域の中でも特殊な位置づけの地域であり、工場附属施設は建築できる場合があります。
- 4は誤りです。工業専用地域は「規制がゆるやか」なのではなく、むしろ住宅をはじめとする居住・生活関連用途を排除する点で、工業地域よりも用途の純化度が高い(制限が厳しい)地域です。「規制がゆるやかで工業地域よりも制限が少ない」という説明は誤りです。
用途地域は「規制の強さ=住宅を許容するかどうか」という単純な軸だけでは測れず、工業専用地域のように「工業以外を排除する」という別の純化の方向性がある点が、この論点の理解のポイントです。
問8 用途地域の用途制限②(宗教施設)
次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 神社・寺院・教会その他これらに類するものは、第一種低層住居専用地域をはじめ、工業専用地域を含むすべての用途地域で建築することができる。
- 神社・寺院・教会は宗教法人が建築する場合に限り用途規制の適用が除外され、個人が同様の建築物を建てる場合には用途地域の制限を受ける。
- 神社・寺院・教会は「公益上必要な建築物」として、卸売市場等と同様に都市計画で敷地の位置を決定しなければ新築できない。
- 神社・寺院・教会がすべての用途地域で建築できるという扱いは、建築基準法ではなく都市計画法に基づくものである。
解答・解説
正答:1
- 1は正しい記述です。神社・寺院・教会その他これらに類するものは、建築基準法別表第2において、工業専用地域を含むすべての用途地域で建築できる用途として位置づけられています。
- 2は誤りです。この用途制限の適用除外は建築主体(宗教法人か個人か)にかかわらず、建築物の用途そのものに着目して定められています。
- 3は誤りです。都市計画で敷地の位置を決定しなければならないのは51条の卸売市場等の特殊建築物であり、神社・寺院・教会は該当しません。
- 4は誤りです。この扱いは建築基準法別表第2に基づくものであり、都市計画法に基づくものではありません。
用途地域の用途制限は「住居系ほど制限が厳しく、商業系・工業系ほど緩やか」という大きな傾向で理解しつつ、神社・寺院・教会のようにこの傾向から外れる例外的な用途があることもあわせて押さえておくと、初見の用途に関する設問にも対応しやすくなります。
問9 用途地域の用途制限③(第一種低層住居専用地域の兼用住宅)
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 第一種低層住居専用地域では、事務所や日用品の販売を主たる目的とする店舗、理髪店・美容院等、限定された業種を兼ねる住宅(兼用住宅)に限り、店舗等の部分を含めて建築が認められる。
- この兼用住宅として認められるためには、店舗等の非住宅部分の床面積が原則として50㎡以下であり、かつ建築物の延べ面積の2分の1未満であることが要件とされている。
- 第一種低層住居専用地域における兼用住宅は、非住宅部分の床面積が延べ面積の2分の1未満であれば、業種を問わずどのような店舗・事務所でも併設することができる。
- 兼用住宅の非住宅部分の床面積・業種の要件は、低層住宅地としての良好な住環境を保護するという第一種低層住居専用地域の趣旨を反映したものである。
解答・解説
正答:3
- 1・2・4は正しい記述です。第一種低層住居専用地域の兼用住宅は、非住宅部分の床面積が原則50㎡以下かつ延べ面積の2分の1未満であること、そして対象となる業種が限定されていることが要件です。
- 3は誤りです。兼用住宅として認められる非住宅部分の用途は、事務所・日用品販売店舗・理髪店等、建築基準法別表第2で個別に列挙された業種に限られており、床面積の要件を満たせば業種を問わないというものではありません。「業種を問わずどのような店舗・事務所でも併設できる」という説明は誤りです。
床面積の要件(50㎡以下・延べ面積の2分の1未満)という数値だけでなく、対象業種が限定されているという条件もセットで問われやすい論点です。
問10 建蔽率の緩和と適用除外
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 街区の角にある敷地(角地等)で特定行政庁が指定するものと、防火地域内にある耐火建築物等の両方の緩和条件を満たす場合には、それぞれの緩和数値が加算される。
- 都市計画で建蔽率の上限が10分の8と指定されている地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物等については、建蔽率の制限を受けない(建蔽率の上限が事実上10割となる)。
- 建蔽率の上限が10分の8以外(例えば10分の6)に指定されている地域では、防火地域内の耐火建築物等であっても、建蔽率の制限が完全に撤廃されることはなく、緩和(加算)にとどまる。
- 防火地域内における耐火建築物等の建蔽率緩和は、準防火地域内の準耐火建築物等にも全く同じ緩和幅で適用され、防火地域と準防火地域とで扱いに違いはない。
解答・解説
正答:4
- 1〜3は正しい記述です。角地等の緩和と防火地域内耐火建築物等の緩和は重複適用が可能で、指定建蔽率が10分の8の地域では防火地域内の耐火建築物等について建蔽率の制限自体が撤廃されます。この撤廃は指定建蔽率が10分の8の場合に限られ、それ以外の指定では緩和(加算)にとどまります。
- 4は誤りです。防火地域内の耐火建築物等と、準防火地域内の準耐火建築物等(またはそれ以上の性能を持つ建築物)とでは、建蔽率の緩和幅や、指定建蔽率10分の8の場合の制限撤廃の適用条件が異なります。「全く同じ緩和幅で適用され、扱いに違いはない」という説明は誤りです。
建蔽率の緩和は「加算」と「制限の撤廃(指定建蔽率10分の8のケース)」という2段階があることを区別できるかが、この論点のポイントです。建蔽率・容積率と高さ制限の基礎もあわせて確認してください。
問11 容積率①前面道路幅員による容積率の制限
次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 前面道路の幅員が12m以上ある敷地では、都市計画で指定された容積率がそのまま適用され、前面道路幅員による制限は考慮しなくてよい。
- 前面道路の幅員が12m未満の敷地では、都市計画で指定された容積率と、前面道路の幅員に用途地域の区分に応じた法定乗数(住居系の用途地域では10分の4、それ以外の用途地域では10分の6が基本)を乗じた数値とのうち、大きいほうの数値が実際に適用される容積率となる。
- 前面道路の幅員による容積率の制限は、指定容積率よりも実際に適用される容積率を引き上げる方向にのみ働く。
- 敷地に前面道路が2以上ある場合には、原則としてそれぞれの前面道路の幅員を合計した数値を基準として容積率を算定する。
解答・解説
正答:1
- 1は正しい記述です。前面道路の幅員が12m以上の場合には、この制限は適用されず、都市計画で指定された容積率がそのまま適用されます。
- 2は誤りです。都市計画で指定された容積率と、前面道路幅員×法定乗数の数値とのうち、小さいほうの数値が実際に適用される容積率となります。「大きいほう」という説明は誤りです。
- 3は誤りです。この制限は、前面道路が狭い場合に指定容積率よりも実際に使える容積率を引き下げる方向に働くものであり、引き上げる方向にのみ働くものではありません。
- 4は誤りです。敷地に前面道路が2以上ある場合には、原則として幅員の最大のものを基準として容積率を算定するのであり、幅員を合計するものではありません。
前面道路幅員による容積率の制限は「12m未満」「法定乗数(住居系0.4・その他0.6)」「指定容積率とのいずれか小さいほう」という3点をセットで覚えておく必要があります。
問12 容積率②特定道路による容積率の緩和
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 前面道路の幅員が6m以上12m未満であり、かつ、その前面道路が幅員15m以上の道路(特定道路)に70m以内で接続している場合には、前面道路の幅員を割り増して容積率を算定できる緩和がある。
- この緩和による前面道路幅員の割り増し分は、特定道路までの距離が短いほど大きくなり、70mに近づくほど割り増し分は小さくなる。
- この緩和は、指定容積率そのものを直接引き上げるものであり、前面道路幅員による容積率の制限(12m未満の場合の法定乗数の適用)とは無関係に適用される。
- この緩和が適用された場合であっても、都市計画で指定された容積率を上回ることはなく、指定容積率と緩和後の数値とのいずれか小さいほうが実際に適用される。
解答・解説
正答:3
- 1・2・4は正しい記述です。特定道路による緩和は、前面道路幅員6m以上12m未満・特定道路まで70m以内という条件のもとで、距離に応じた割り増し分を前面道路幅員に加算する仕組みで、緩和後も指定容積率とのいずれか小さいほうが適用されます。
- 3は誤りです。この緩和は、前面道路幅員による容積率の制限の計算式そのもの(前面道路の幅員に法定乗数を乗じる計算)の中で、前面道路の幅員を割り増す形で組み込まれる仕組みであり、指定容積率そのものを直接引き上げるものではなく、また前面道路幅員による制限と無関係というわけでもありません。
特定道路による緩和は、狭い前面道路しか接していない敷地でも、近くに広い道路があれば間接的な恩恵を受けられるという趣旨の規定です。計算式の形(幅員の割り増し)まで理解しておくと、数値を変えた応用問題にも対応しやすくなります。
問13 容積率③共同住宅の共用廊下・階段の不算入
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 共同住宅の共用の廊下又は階段の用に供する部分は、容積率算定の基礎となる延べ面積に算入しない。
- この不算入の取り扱いは、老人ホーム、福祉ホームその他これらに類するものの共用の廊下・階段の用に供する部分にも認められる。
- 事務所ビルの共用の廊下・階段についても、共同住宅と同様にこの不算入の取り扱いが認められる。
- 共用のエントランスホールやエレベーターホールは共用の廊下に含まれる一方、居住・執務等の屋内的用途に供される部分(ロビーとして区画された部分等)は、この不算入の対象に含まれない。
解答・解説
正答:3
- 1・2・4は正しい記述です。共同住宅・老人ホーム等の共用の廊下・階段(エントランスホール・エレベーターホールを含む)は容積率算定用の延べ面積から不算入とされますが、居住・執務等の屋内的用途に供される部分は対象に含まれません。
- 3は誤りです。この不算入の取り扱いは住宅系(共同住宅・老人ホーム等)を対象とした特例であり、事務所ビルなど住宅系以外の建築物の共用廊下・階段には適用されません。「事務所ビルにも同様に認められる」という説明は誤りです。
この特例は「マンションや老人ホームは共用廊下・階段の割合が大きく、それを容積率に含めると居室が狭くなってしまう」という居住空間確保の趣旨に基づくものであり、対象が住宅系に限定されている点が繰り返し問われるポイントです。
問14 容積率④地下室(住宅部分)の不算入
次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 建築物の地階でその天井が地盤面から高さ1m以下にある住宅・老人ホーム等の用途に供する部分は、住宅・老人ホーム等の用途に供する部分の床面積の合計の3分の1を限度として、容積率算定用の延べ面積に算入しない。
- この地下室の不算入は、事務所・店舗など住宅・老人ホーム等以外の用途に供する地階部分にも、面積の上限なく認められる。
- この不算入措置を受けるためには、地階の天井の高さが地盤面から3m以下であることが要件とされている。
- 地下室の不算入措置によって不算入となる面積には上限がなく、地階部分がすべて住宅である場合には、その全部を不算入とすることができる。
解答・解説
正答:1
- 1は正しい記述です。住宅・老人ホーム等の用途に供する地階部分(天井が地盤面から高さ1m以下)は、住宅・老人ホーム等の用途に供する部分の床面積の合計の3分の1を限度として、容積率算定用の延べ面積から不算入とされます。
- 2は誤りです。この不算入は住宅・老人ホーム等の用途に供する部分に限られ、事務所・店舗等には適用されません。
- 3は誤りです。天井高さの要件は地盤面から1m以下であり、3m以下ではありません。
- 4は誤りです。不算入となる面積には住宅・老人ホーム等の用途に供する部分の床面積の合計の3分の1という上限があり、上限なくすべてを不算入にできるわけではありません。
地下室の容積率不算入は「天井高さ1m以下」「住宅・老人ホーム等の用途」「床面積の1/3が上限」という3つの条件を正確に押さえることが得点につながります。
問15 容積率⑤宅配ボックス設置部分の不算入
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 宅配ボックス(配達された物品のうち、荷受人が不在等の事由により受け取ることができないものを一時保管するための荷受箱)を設ける部分は、容積率算定用の延べ面積に算入しない措置の対象となる。
- この不算入措置は、共同住宅に限らず、事務所・店舗等を含む建築物の用途を問わず適用される。
- 宅配ボックス設置部分の不算入は、当該建築物の各階の床面積の合計に100分の1を乗じて得た面積を限度として認められる。
- 宅配ボックス設置部分の不算入には面積の上限が設けられておらず、宅配ボックスの設置スペースであれば、その規模にかかわらず全部を不算入とすることができる。
解答・解説
正答:4
- 1〜3は正しい記述です。宅配ボックス設置部分の不算入は、建築物の用途を問わず、各階の床面積の合計の100分の1を限度として容積率算定用の延べ面積から除くことができる仕組みです。
- 4は誤りです。この不算入措置には各階の床面積の合計の100分の1という上限が設けられており、「面積の上限が設けられておらず、規模にかかわらず全部を不算入にできる」という説明は誤りです。
宅配ボックスの不算入は比較的新しい緩和であり、共同住宅以外にも対象が拡大された点、そして「1/100」という上限が設けられている点の両方が試験で問われやすいポイントです。
問16 高さ制限の全体像(絶対高さ・斜線制限)
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 絶対高さ制限は、第一種・第二種低層住居専用地域及び田園住居地域において、都市計画で10m又は12mのいずれかの数値が指定される、低層住宅地の環境保護を目的とした規制である。
- 隣地斜線制限は、住居系の用途地域では隣地境界線上の高さ20mを起点として勾配1.25、商業系・工業系の用途地域では高さ31mを起点として勾配2.5で、それぞれ斜線の内側に建物を収めることを求める規制である。
- 北側斜線制限は、第一種・第二種低層住居専用地域及び田園住居地域では真北側の隣地境界線上の高さ5mを起点として勾配1.25、第一種・第二種中高層住居専用地域では高さ10mを起点として勾配1.25で適用される。
- 絶対高さ制限が適用される用途地域では、絶対高さ制限に加えて隣地斜線制限も重ねて適用され、両方の基準をいずれも満たす必要がある。
解答・解説
正答:4
- 1〜3は正しい記述です。絶対高さ制限(10m又は12m)は低層住居専用地域等に適用され、隣地斜線制限(住居系20m+1.25、商業工業系31m+2.5)と北側斜線制限(低層5m+1.25、中高層10m+1.25)は、それぞれ起点となる高さと勾配が用途地域の区分で異なります。
- 4は誤りです。絶対高さ制限が適用される第一種・第二種低層住居専用地域及び田園住居地域では、隣地斜線制限は適用されません。絶対高さ制限という、より直接的な規制がすでに高さの上限を定めているため、隣地斜線制限を重ねて適用する必要がないという住み分けになっています。「両方の基準をいずれも満たす必要がある」という説明は誤りです。
高さ制限は、どの用途地域にどの規制が適用され、どの規制同士が重複せず住み分けられているかという対応関係の理解が問われる論点です。建蔽率・容積率と高さ制限の基礎で全体像をあわせて確認してください。
問17 高さ制限と天空率の考え方
次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 天空率は、ある測定点から空を見上げたときに建物によって空が遮られていない割合を算定し、斜線制限どおりに建てた場合(適合建築物)の天空率と、実際の計画建築物の天空率とを比較する仕組みである。
- 計画建築物の天空率が適合建築物の天空率を下回っている場合であっても、天空率の考え方を採用することで斜線制限への適合が認められる。
- 天空率の仕組みは、道路斜線制限にのみ適用され、隣地斜線制限・北側斜線制限には適用されない。
- 天空率を利用すれば、絶対高さ制限や日影規制も含めて、高さに関するすべての規制の適用を免れることができる。
解答・解説
正答:1
- 1は正しい記述です。天空率は、斜線制限どおりに建てた場合の天空率と、実際の計画建築物の天空率を比較し、計画建築物の天空率が同等以上であれば斜線制限に適合しているとみなす仕組みです。
- 2は誤りです。計画建築物の天空率が適合建築物の天空率と同等以上である必要があり、下回っている場合には適合が認められません。
- 3は誤りです。天空率の仕組みは道路斜線制限だけでなく、隣地斜線制限・北側斜線制限にもそれぞれ適用されます。
- 4は誤りです。天空率はあくまで斜線制限(道路・隣地・北側)の代替手法であり、絶対高さ制限や日影規制の適用を免れるものではありません。
天空率は「同等以上の天空率を確保すれば斜線の内側に収めなくてよい」という代替手法であって、規制そのものを無効化する制度ではない、という位置づけを正確に理解しておくことが重要です。
問18 日影規制
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 日影規制は、中高層の建築物が周辺の敷地に落とす影の時間を、冬至日を基準日として一定時間以下に抑えることを直接の目的とした規制である。
- 日影規制の測定に用いる水平面(測定面)の高さは、用途地域や建築物の種別に応じて1.5m・4m・6.5mのいずれかとされ、対象区域や測定面の高さは特定行政庁の条例で定められる。
- 商業地域・工業地域・工業専用地域は、日照よりも産業活動を優先する趣旨から、日影規制の対象区域から除外される。
- 日影規制は建物の形状を斜線の内側に収めることを求める規制であり、道路斜線制限や隣地斜線制限と全く同じアプローチで周辺の日照を確保する規制である。
解答・解説
正答:4
- 1〜3は正しい記述です。日影規制は冬至日を基準日として、測定面(1.5m・4m・6.5mのいずれか)における日影時間を直接測定して判定する規制であり、商業地域・工業地域・工業専用地域は対象区域から除外されます。
- 4は誤りです。日影規制は建物の形状を斜線の内側に収める道路斜線・隣地斜線・北側斜線とは異なり、周辺敷地に実際に落ちる日影の時間そのものを直接測定して判定する規制です。「全く同じアプローチ」という説明は誤りです。
日影規制と北側斜線制限はどちらも日照に関係する規制ですが、「形状で間接的に守る(斜線制限)」か「結果を直接測定する(日影規制)」かというアプローチの違いを整理しておくと、両者が同時に適用される敷地の設問にも対応しやすくなります。
問19 防火地域・準防火地域内の建築物の構造制限
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 防火地域内では、階数が3以上(地階を含む)又は延べ面積が100㎡を超える建築物は、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止性能を有する建築物としなければならない。
- 防火地域内で階数2以下かつ延べ面積100㎡以下の建築物は、耐火建築物等のほか、準耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止性能を有する建築物とすることでも足りる場合がある。
- 準防火地域内では、地階を除く階数が4以上又は延べ面積が1500㎡を超える建築物は耐火建築物等としなければならず、地階を除く階数3、又は延べ面積500㎡を超え1500㎡以下の建築物は耐火建築物又は準耐火建築物等としなければならない。
- 準防火地域内で延べ面積500㎡以下の建築物については、防火上の技術的基準を満たしていても木造とすることは一切認められていない。
解答・解説
正答:4
- 1〜3は正しい記述です。防火地域・準防火地域内の建築物の構造制限は、階数と延べ面積の組み合わせによって、耐火建築物等・準耐火建築物等のいずれが求められるかが段階的に定められています。
- 4は誤りです。準防火地域内で延べ面積500㎡以下の建築物については、外壁の開口部の防火措置など防火上の技術的基準を満たせば木造とすることも認められています。「一切認められていない」という説明は誤りです。
防火地域・準防火地域の構造制限は、規模が大きいほど・防火地域に近いほど、より高い耐火性能が求められるという段階構造になっている点を軸に整理すると理解しやすくなります。
問20 防火地域・準防火地域の看板等の防火措置と異なる地域にわたる場合の扱い
次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ3mを超えるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。
- 建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合には、その全部について準防火地域内の建築物に関する規定を適用するのが原則であり、防火地域内の規定が適用されることはない。
- 建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合、その建築物が防火地域外の部分で防火壁により区画されているときであっても、建築物全体に防火地域内の建築物に関する規定が適用される。
- 防火地域又は準防火地域と、これらの地域として指定されていない区域とにわたる建築物については、面積の大きいほうの区域の規定が全部に適用される。
解答・解説
正答:1
- 1は正しい記述です。防火地域内にある看板・広告塔・装飾塔等で、屋上に設けるもの又は高さ3mを超えるものは、主要な部分を不燃材料で造り、又は覆うことが求められます。
- 2は誤りです。建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合は、その全部について防火地域内の建築物に関する規定を適用するのが原則であり、より厳しい地域の規定が優先されます。
- 3は誤りです。建築物が防火地域外において防火壁で区画されている場合には、その防火壁外の部分については準防火地域内の建築物に関する規定を適用するという例外があり、「建築物全体に防火地域内の規定が適用される」という説明は誤りです。
- 4は誤りです。防火地域・準防火地域とこれらの指定のない区域とにわたる場合も、原則としてその全部について防火地域又は準防火地域内の建築物に関する規定を適用するのであり、面積の大小で判定するものではありません(この場合も、防火地域・準防火地域外において防火壁で区画されているときは、その防火壁外の部分について例外が認められます)。
異なる地域にわたる場合は「厳しいほうの規定を全部に適用する、ただし防火壁で区画されていればその外側は例外」という考え方を軸に整理すると、看板等の防火措置とあわせて防火地域・準防火地域の総仕上げとして理解しやすくなります。
直前チェックリスト
- 建築基準法上の道路の種類(道路法・都市計画法等による道路、既存道路、事業予定道路、位置指定道路、2項道路)を説明できるか
- 42条2項道路のセットバック(中心線から2m、崖地・川等がある場合は反対側から4m)と、セットバック部分が敷地面積に算入されないことを説明できるか
- 位置指定道路が私道でありながら建築基準法上の道路として扱われる仕組みを説明できるか
- 接道義務の例外(43条2項1号の認定・2号の許可)の違い(建築審査会の同意の要否、対象規模)を説明できるか
- 道路内の建築制限(44条)の原則と、公益上必要な建築物・公共用歩廊等の例外(建築審査会の同意が必要)を説明できるか
- 卸売市場等の特殊建築物の位置(51条)の原則と、都道府県都市計画審議会の議を経た許可・政令で定める規模の範囲内という2つの例外を説明できるか
- 工業専用地域が住宅を建築できない唯一の用途地域であることと、その他の用途制限を説明できるか
- 神社・寺院・教会がすべての用途地域で建築できる例外的な扱いを説明できるか
- 第一種低層住居専用地域の兼用住宅の要件(非住宅部分50㎡以下・延べ面積の2分の1未満・業種の限定)を説明できるか
- 建蔽率の緩和(角地等・防火地域内耐火建築物等の加算、指定建蔽率10分の8での制限撤廃)を説明できるか
- 前面道路幅員による容積率の制限(12m未満・法定乗数住居系0.4/その他0.6・指定容積率とのいずれか小さいほう)を説明できるか
- 特定道路による容積率の緩和(前面道路6m以上12m未満・特定道路15m以上・70m以内)の考え方を説明できるか
- 共同住宅・老人ホーム等の共用廊下・階段の容積率不算入が住宅系に限られることを説明できるか
- 住宅・老人ホーム等の地下室の容積率不算入(天井高さ地盤面から1m以下・床面積の3分の1が上限)を説明できるか
- 宅配ボックス設置部分の容積率不算入(用途を問わず・各階床面積合計の100分の1が上限)を説明できるか
- 絶対高さ制限・隣地斜線制限・北側斜線制限それぞれの起点の高さ・勾配と、絶対高さ制限適用地域では隣地斜線制限が適用されないという住み分けを説明できるか
- 天空率が斜線制限(道路・隣地・北側)の代替手法であり、絶対高さ制限・日影規制の適用を免れるものではないことを説明できるか
- 日影規制の測定面(1.5m・4m・6.5m)・対象区域の除外(商業・工業・工業専用地域)・冬至日を基準とする仕組みを説明できるか
- 防火地域・準防火地域の構造制限(規模ごとの耐火建築物等・準耐火建築物等の区分)を説明できるか
- 防火地域内の看板等の防火措置(屋上設置又は高さ3m超)と、異なる地域にわたる場合の扱い(厳しいほうを全部適用・防火壁による例外)を説明できるか
まとめ
集団規定は、単体規定に比べて「なぜその数値・その手続が定められているのか」という趣旨から逆算して理解する必要がある分野だと筆者は考えています。今回の20問を振り返ると、単なる数値の暗記だけでなく、原則と例外・緩和がどうセットになっているか、そして似た規定(許可と認定、建蔽率の緩和と撤廃、道路斜線と隣地斜線と北側斜線など)がどう住み分けられているかを問う設問が多かったのではないでしょうか。直前期は、間違えた論点について答えを丸暗記するのではなく、自分の法令集で該当条文とその前後の項・号まで開き直し、原則と例外の対応関係を目で確認しておくことをおすすめします。時間配分の面では、集団規定は数値の組み合わせが多く条文を横断して確認する必要がある問題が多いため、一問に時間をかけすぎず、分からない箇所には印をつけて先に進み、最後にまとめて見直すという進め方が有効だと筆者は考えています。
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